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乙女坂戦争/岩館真理子

2006年08月24日
乙女坂戦争
岩館 真理子
4088506480

乙女坂戦争

◆乙女坂戦争…1981年3・4号~9号
  週間マーガレット連載

いきなり全寮制の女子高に入った柊子と、その生徒で何かと問題児の綾小路一子との、BF大薮をめぐる女の戦い。

主人公の一色柊子は1人で電車にも満足に乗れないような世間知らずのお嬢さん。しょっちゅう「ウツ」な気分になってしまう気ムズカシ屋でもある。なぜか幼馴染だけど相性の悪い大薮君と電車に乗って出かけるのは、明日から自分が寮生活をすることになる転校先の「からたち女学院」。これは乙女坂という3つの女子高が合流するおそろしい?坂のところにある学校なのだけど、その下見にきたわけです。
その途中ふたりは挙動不審な女に出会う。柊子はその女から「これを預かって」といきなり何の説明もなく小さな袋を押し付けられる。
その女が指名手配のポスターの女に酷似しているのを見た大薮は、柊子に執拗に「その袋を渡せ」と迫るのだけど柊子は頑として聞かず。
そして、ついに転校して入寮した柊子を待っていたのは、人の都合も聞かずズケズケとマイペースで柊子にまとわりつく、「寮の主」のような綾小路一子だった。何かにつけまとわりつく、一子のねらいは実は柊子が謎の女から預かった袋だった「。
そこには、苦労してゲットした根津甚八のライブチケットが。
そうとは知らない柊子は結局そのチケットを川に落として無くしてしまう。
そのことがあってから一子は以前のように柊子にまとわりつくことはなくなったのだけど、なんと、大薮君と一子が付き合ってるようなのだ。
平然を装いつつ、その実動揺を隠せない柊子。
さて、恋のスクランブルはいかに!!??


+++++++++++

たーーくさん、いい男が出てくる岩館作品において大薮君って私の中ではわりと、ランクは↓かもね~。と思ったこともありました。
しかし、それでもやっぱカッコいいのよね。
背が高くってハンサムだし。さらさらヘアだし。
ぶっきらぼうだけど、その実優しいところなんかもグッド。
分かりやすい優しさではないけど、べたべたした男よりもこう言うクールな男のほうがいいなーって最近思う。(笑)

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冷蔵庫にパイナップル・パイ /岩館真理子

2006年07月06日
4087851303冷蔵庫にパイナップル・パイ (1)
岩館 真理子
集英社 1999-07

by G-Tools



ヤングユーに1987年11月号から連載

主人公は小学校低学年?のややちゃん。
おとさん(『おとうさん』ではない)と、おにいちゃんのぶー坊との3人(と、ネコ一匹=メエメエ)暮らしです。
ママは亡くなってしまったので、ややちゃんがこの家の主婦と言うわけです。
学校では隣の席の転校生のメガネの男の子がお友達。となり町から越してきたぷぁるこちゃんもお友達です。
3頭身あるいは4頭身のこの街で、のんびりと、時には切実に暮らしている人々の姿をユーモラスに描く傑作です!

で、この4頭身3頭身の人たちに混じって、たった一人、いつもの岩館キャラのようなイケメンが登場するのですが、それがケントさん。
いつもながら岩館イケメンはカッコいいのだけど、この中だと際立ってカッコよく見えるから、ケントさんはかなり得してるような気が…(笑)。

まぁ、ともかく、岩館ファンなら必読ですよ♪

4087851311冷蔵庫にパイナップル・パイ (2)
岩館 真理子
集英社 1999-07

by G-Tools


冷蔵庫にパイナップル・パイ (1)
冷蔵庫にパイナップル・パイ (1)

冷蔵庫にパイナップル・パイ (2)
冷蔵庫にパイナップル・パイ (2)
冷蔵庫にパイナップル・パイ (3)
冷蔵庫にパイナップル・パイ (3)

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ふたりの童話/岩館真理子

2005年09月19日
ふたりの童話
岩館 真理子
4088550730


1巻「しのぶと高志の巻」
2巻「思いがけない再会の巻」
3巻「運命の糸の巻」
集英社マーガレットコミックス(写真はSGコミック)
収録作品
◆ふたりの童話…1976年1号~31号連載
◆おいてけぼりの冬(2巻収録)
◆やっぱり女の子(3巻収録)
◆シンデレラは6月生れ(3巻収録)
    週間マーガレット


◆ふたりの童話
この作品あたりから、「胸キュン」度が高まってきます!
主人公のしのぶは母なく父親と二人暮し。フォークギターなんかで自作の歌を弾き語りしてるところが、時代を感じるね!
この物語はやたら転校してるので混乱する事もあるけど
まず、しのぶは菅原高志くんが好きだったが、病弱で積極的になれないまま小学6年生で、高志が転校(卒業と同時に引越し)してしまう。前日に雪合戦をしていてぶつけられた雪だまに石が入っていたのだが、謝りの言葉どころかお別れさえ言えなかった。
そして、中学2年でしのぶが転校。転校先にはなんと、高志がいた。
高志はしのぶのことを覚えていて「雪だまに石が入っていたなんて知らなかった」と、当時の事を謝る。誤解が解けてこれから?と思うが、しのぶの仲良に高志を好きなモリちゃんがいて、協力してねと頼まれてしまった。小学校の卒業写真から小さな小さな写真を切り取って定期入れに入れるしのぶ。その写真も誤解したモリちゃんにあげてしまった…。
モリちゃんに協力するうち、高志くんのノートを(日記!!)しのぶが盗んだと、高志くんに誤解され、そのまま2年生の終わりに高志君が転校してしまう。
月日は流れ高校生になったしのぶは、学校の近くでバイトをしている高志に会う。高志は下宿しながら高校に通っているのだった。

この、すれ違い、誤解の連続が読者をやきもきさせるのだ。
そして、消極的なんだけどなんとか、高志に近づこうとするしのぶのいじらしさ、健気さに思わずうるるん!ときて胸キュン!なんだね。
ほんわかと、やさしい雰囲気の作品で、私は大好きだ。
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初恋時代/岩館真理子

2005年08月19日
初恋時代
岩館 真理子
4088550226


集英社ガールズコミックス
収録作品
◆初恋時代…1975年(週マ)30号~40号
◆落第します…1973年(週マ秋の増刊号)デビュー作

◆初恋時代
今度は「うらない」だよ。「欽ドン!」だよ!

教育一家の落ちこぼれのいずみは電車の中で偶然同じ柄のシャツを着ている男性に会った。周囲は恋人同士に誤解してしまう。後日彼(加瀬さん)と雨宿りの時に運命的な?再会。いずみは急速に彼に惹かれていく…。
ベタベタな展開ですが、これが結構面白い。乙女の夢は普遍的なんだな(笑)
初恋は実らない、と言うけど少女漫画の中では…ね(笑)

いずみは加瀬さんに一目ぼれするのだけど、加瀬さんはじつは、いずみのお姉さんが好きなんです。(岩館作品は、多くの「姉妹」や「母娘」の軋轢や確執が登場しますが、これも言わばそのハシリみたいな…)
でも、いずみの姉さんは、今でも忘れられない恋人がいます。それは3年前に死んでしまった加瀬さんのお兄さんだったんです。
いずみの成績が悪い(勉強嫌い)を心配したねえさんが、知り合いでもある加瀬さんに、いずみの勉強を見てくれるように頼んだのが、ふたりの出会いのきっかけだったと知って落ち込むいずみですが、留学が決まってイギリスに突然旅だってしまった加瀬さんが、いずみに残してくれたカセットテープのメッセージには「出会いは偶然だったんだよ」と優しく吹き込まれてるのです。
そして「君はかわいい妹のようなもの、でも、今度会うときは別の形で付き合えるかもしれない」とも…。
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おしおきしちゃうから/岩館真理子

2005年08月01日
おしおきしちゃうから
岩館 真理子
408850223X


集英社マーガレットコミックス
収録作品
◆おしおきしちゃうから!…1975年17号~22号
◆キッスはせがまないで!…1974年52号~1975年6号
週間マーガレット連載

◆おしおきしちゃうから!
主人公は小室ちとせ。(その友達は小坂アキユキと五木ヒロ子だ!!)
同じクラスの業平くんに片思い中。
そこに新しい担任、ひな子先生が登場!この担任、あろうことか業平くんに一目ぼれしたらしい?
ライバル登場で燃えるちとせ!
恋のスクランブルコメディ!

ひな子先生が、なぞなぞ大好きなんですね(笑)
で、それがいたる所に出て来て、しまいにゃ、読者の投稿も本編中に紹介される始末(笑)
面白いなぞなぞもあるので紹介してしまおう♪
①「赤いコイと黒いコイ、池で泳ぎの競争をした。どっちが勝った?」
②「美人のおならは?」
③「体の真中にぶら下がっていて、一番上に『チ』一番下には『ポ』がつくものはなーんだ」
分かりましたか?これ、本当に載ってるのよね(笑)

ま、コメディと言うよりもギャグ漫画ですよ。
岩館さんは実はギャグ漫画からのスタートだったと言うわけだね。

なぞなぞの答はこちら↓反転してね。
①黒いコイ(恋はクローが先に立つ)
②シャンプー(美人をシャンと言ったよね。懐かしい!!)
③チンパンジーのしっポ…完全なシモネタじゃ(苦笑)
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週末のメニュー/岩館真理子

2005年07月25日
週末のメニュー
岩館 真理子
408849167X


集英社マーガレットコミックス
◆週末のメニュー…1984年39号~47号
◆シルエット…1985年30号 週マ連載、掲載

◆週末のメニュー

「おいしい関係」の続編。
たまこは大学を辞めて服飾関係の専門学校に行き始める。
コーチとは二度と会わないと思っていたが、その兄のところで働く現実ではそうもいかず。
今日子は、安藤とのあいだに子どもが出来て、しかし、安藤は今日子と別れるという。今日子はコーチ(浩二)と結婚すると言い出す。

うーん。周囲のたまこへの態度になんか、腹が立つ。
たまこは結構健気だし、将来の事、自分の夢を持って前向きに頑張ろうとしている。でもなんだか、前向きってところがクローズアップされないんだよね。損な人だと思う。気持ちを相手に伝えるのも本当に不器用で…。いらいらもするけど、その不器用さが愛しかったりする。
コーチは結局たまこには一目ぼれしたと思われる。それを正直に言いなさい。中学生じゃないんだから、好きな相手は苛めたいなんて、ガキ過ぎるぞ。

たまこと今日子のバトル以上におそろしいのが、コーチたちの母親たち。
たちというのは…。
実は、この兄弟は異母兄弟だったのだ。
つまり、姉の夫を妹が乗っ取り、生まれたのが浩二だったと…。
これがさら~っと描かれてるのですが、実際には凄まじいことですよ。
「キララのキ」なんかも、一人の男を巡る姉妹の戦いが描かれてるけど、岩館さんのマンガは本当にドロドロした関係を美しく描いてありますね。

今日子も嫌いだけど、浩二の母親も好感が持てないわ~。

最後に夜中に夢中で浩二を訪ねるたまこの健気さが切ない。
でも、コーチみたいなひとと恋愛したら、どうなることやら。
「むずかしいひと」だもんね。



◆シルエット

会社のお金を使い込んでしまった…
その姉の逃亡に付き合わされる、血のつながりのない弟。二人の逃亡劇の結末は…。

義理の姉に振り回される弟の可愛さよ。岩館さんは「おとうと」ってのがお好きなようだ^^
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