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埋葬/成毛厚子

2012年07月27日
今回も納涼のホラー漫画、前回と同じ成毛厚子さんの「くつ箱の中から・・・」に収録されている「埋葬」と言う漫画のご紹介をします。

とある町に新築一戸建てを買った主人公。夫は単身赴任です。新築の家に有名私立の小学校に入学したばかりの娘と一緒に、二人で暮らしています。

しかし、引越しが落ち着くと、主婦はなんだか違和感を感じます。

隣近所と付き合いがないし、そもそも、通りに人の姿が見えない。
かといって誰もいないのかというとそんなことはなくて、自治会みたいなものも存在し、観覧版をまわす姿も見える。

子どもの姿も多いけれど、自分の子どもは近所の子達と同じ公立小学校に行っているわけではないので、子どもも近所の子達と打ち解けてない。

要するに、街の中で孤立してしまっているんです。

そんな二人の住む家の前に、あるとき花が供えられているのです。
誰かがここで交通事故死でもしたのかと思った主人公は交番へ行き、問いただすのですが、答えはNO。
ところが、花やお供えはなくなるどころか、見るたびに増えていくのです。
ついには、まるでお葬式の祭壇の前におくような、焼香台や(線香も灯されている)白い花が豪勢にしつらえてある。ただ事じゃありません。
家の中に非難して交番に電話しようとすると、なんと、電話線が切られている!
次の瞬間、家の外から窓に板を打ち付けて、窓を塞がれてしまうのです。
別の窓から見てみれば、喪服姿の大勢の人並みがこの家に押し寄せている。
あとは、家に向かって土をかける音が響くばかり・・・。

タイトルの「埋葬」とは、こういうことか・・・・。

と言う漫画です。

成毛さんのマンガは短くて、この人たちは何がどうしてこういう目に合っているの?っていうのが、よく分からないなりに、不気味なんですよね。

暑いからちょっとでも涼しくなればと思ってご紹介したけど、やっぱり実際にマンガを読むほうが恐ろしさが伝わりますよね(^_^;)

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[な行のマンガ家]成毛厚子 | Comments(0) | Trackback(0)

くつ箱の中から・・・/成毛厚子

2012年07月18日
唐突ですが、妹が昔溜め込んだホラーマンガを、納涼的に手にとって見ましたよ。
もちろん以前も読んでるんですけど、こちらにはアップしてないので、ちょっと書いて見ます。
成毛さんと言うマンガ家を私は読んでこなかったけど、少女(レディスになるのかな?)のホラーマンガ家としては、代表的な方なんじゃないでしょうか。
ウチにも数冊ありますが、私的にはイマイチ、ゾクッとしないのですけど(ゴメンナサイ。あんまり怖がりじゃないので・・・)でも、とてもインパクトはある作品が多いように思います。
この「くつ箱の中から・・・」なんて、一度読んだら忘れられない作品でしょう。
4257985674くつ箱の中から (ハロウィン少女コミック館)
成毛 厚子
朝日ソノラマ 1995-06

by G-Tools


内容はですね・・・・

とある夫婦。日常の疲れからお互い苛立っていて、喧嘩別れのように出勤した夫が、突然の失踪。イタリア製のオニューの靴も家に残っていて、いったいどの靴を履いていったのかわからない。忽然と消えてしまった。
残された妻は寂しさを埋めるために、夫の同僚と深い仲に。
娘のエミもその同僚に懐いている。
そのとき、くつ箱の中から声がするのである。ふとくつ箱の中を見ると、そこには男の顔が。
妻にしか見えないその顔は、なんと、夫だった。
失踪したと思っていたら、夫は靴箱に吸い込まれて、2年間閉じ込められていたのだ!
夫は妻と同僚の情事を知り、なじる。
妻は2年ぶりの夫との再会を喜ぶどころか、その嫉妬を持て余し、靴箱にゴキブリよけのくん煙剤(バル○ン・・とかですね)を炊いて、夫の退治をしてしまうと言う・・・。
しかし、今の愛人は今度は、エミのおもちゃ箱に吸い込まれてしまう。
すべてが「大事なものは無くさないように」と言う、エミの仕業だったのだ・・・・。



と言う話です。
くつ箱の中に閉じ込められる!
なんとシュールな。もちろん、シュールでしょうけど(笑)
なんとなく滑稽じゃないですか。
夫が妻によって見つけられてからも(夫の靴をどけたら夫が顔を出したんですよね)ふたりは喧嘩ばっかり。
妻は夫がいなくなって、自分の態度をすごく反省していたはずなのに、いざ、夫と再会しても結局同じ感じで。
挙句の果てにゴキブリ扱いで駆除しようとするなんて。
エゴもすごいけど、ゴキブリ扱いと言う発想がすごくて、なんとも面白いです。
夫は「ここから出してくれ、肩が引っかかって出られない。引っ張り揚げてくれ」って言うんだけど、もしも、引っ張り出していたらどうなるんでしょうかね。
それはそれで怖いですよね。

[な行のマンガ家]成毛厚子 | Comments(0) | Trackback(0)
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