AX
fc2ブログ

シマシマ /山崎 紗也夏

2008年12月02日
4063727211シマシマ 1 (1) (モーニングKC)
山崎 紗也夏
講談社 2008-07-23

by G-Tools

4063727343シマシマ 2 (2) (モーニングKC)
山崎 紗也夏
講談社 2008-09-22

by G-Tools


主人公は、箒木 汐(ほうきぎ しお)、表向きはアロマエステのオーナーです。
でも、その裏にはもうひとつの仕事があって、それは、眠れない女の人(不眠症)のために、極上の眠りを提供する「ストライプ・シープ」のオーナーでもあるのです。
そして、その「ストライプ・シープ」とは、【添い寝屋】。
眠れぬ人に「添い寝」してくれる可愛い男の子を派遣する仕事なのです。

すごい商売があったもんだと思います。
わたしは一人暮らしの経験がなく(寮生活の経験ならありますが)、こう言うことは想像の範疇外ですし、ちょっと考えただけでも「自分にはムリ」と思ってしまう。
でも漫画としては大変面白いです。

まず、男の子たちが4人ほど、この【添い寝屋】で働いているんだけど、それぞれが可愛くていい子達なんですよね。ある意味「乾いている」「植物」なので、全然いやらしくないんです。
で、いやらしいのはどっちかと言うと??ですが、女たちのほうだったりするんですけど、そんな客に対する優しさや気遣いとか、モラルとか、言うこと無しの男の子たちばかり。朝、自分が寝ている間に部屋を片付けてくれて、朝ごはんの用意もしてくれるなんて・・。その点は一度お願いしたいところですね(^^)。一度と言わず毎日でも♪(笑)
もしもドラマ化するのなら、今人気の「オトメン」系の若手俳優さんたちなど、ピッタリ当てはまるんじゃないでしょうか。小池Tぺいくんとか、山本Yくんとか・・・と、ちょっと妄想してみました。
お客さんにも色んなタイプがあって、そのいろいろのタイプとどう付き合うか(一晩だけですが)ちゃんと描かれていて読ませますね。なかにはやっぱり公私混同する人もいたりして・・。
そして、主人公のシオさん。
【添い寝屋】を思いついたのは自身の経験から。実は彼女は最愛の夫に捨てられてしまい、そのトラウマで不眠症になってしまったのです。あるとき、その夫の弟がシオを訪ねてきて、成り行きで一緒のベッドに寝てしまう。二人の間には物理的な「睡眠」しかなかったんですが、その夜久しぶりに熟睡したシオが、この商売を思いついたんです。
で、シオとその元夫との間に何があったのか・・・2巻の最終でチラッと顔を見せる夫は、決して「そんないいもの」じゃないと思うし、逆にシオにこれだけのダメージを与えている理由もわかるような・・・不思議な人物で、危険な人物な感じ。
この人がどう物語に絡んでくるのか、そして、決して上手く行ってる様には見えない、元夫とその弟ガイくんの家族の模様。
表家業のアロマエステにも、生気を吸い取るようなお客さんとのやり取りなどが、リアルに描かれているし、なかなか見所が満載です。

あさみさんにお借りしました。ありがとうございました。
[や・ら・わ行のマンガ家]他 | Comments(0) | Trackback(0)

デトロイト・メタル・シティ/若杉 公徳

2007年09月19日
4592143515デトロイト・メタル・シティ 1 (1)
若杉 公徳
白泉社 2006-05-29

by G-Tools

4592143523デトロイト・メタル・シティ 2 (2) (ジェッツコミックス)
若杉 公徳
白泉社 2006-10-27

by G-Tools

4592143531デトロイト・メタル・シティ 3 (3)
若杉 公徳
白泉社 2007-04-27

by G-Tools



バンド名は「デトロイト・メタル・シティ」。インディーズ悪魔系デスメタルのカリスマ的人気を誇るバンド。「昨日は母さん犯したぜ、今日は父さんほってやる」とか「すべての女をレイプせよ」とか「メス豚どもを売り飛ばせ」とかこう言う歌詞の楽曲でライブ会場内は興奮の坩堝!
そのボーカル、クラウザー(曲も作っている)・・・しかし、その実態、根岸崇一くんは、実は心優しい青年で、おしゃれでPOPな歌が大好きで(カヒミカリィのファン)、田舎の母を大事にし「お母さんにも『いい感じの歌ね』と誉められるような歌がうたいたい」それが願いなのです。
願いとは裏腹に、やりたい曲は誰にも受けず認められず・・・やりたくないデスメタルは熱狂的なファンがいて、止めたくても止められず。そのギャップが面白いのですが、特におかしかったのは、あるとき田舎に帰ったらお母さんが「DMC(デトロイト・メタル・シティ)」のバンドTシャツを着ていたとき。しかも弟までがDMCに毒されているのです。
なんとも申し訳ない気持ちになってしまう根岸君。弟を「更生する」ことを決意して、なんとクラウザーの姿に。この「更生」がすっごくおかしかったですね。
「織田信長を本能寺で暗殺したのは誰?」と勉強まで教えようとするクラウザーにたいして、根岸弟は「それはクラウザーさんでしょ!!クラウザーさんが殺したんだ!!」と。「たしかに裏では自分が動かしたのだが、表向きは明智光秀と言う事になっている」と教えながら心の中で「俊くん(弟の名)こんなにバカだったんだ」と呆れる根岸くん。
一事が万事こんな調子で、おばかなんだけどどこかこの根岸君の自虐的な苦しみに、読んでるこっちも胸が切なくなるマンガですね(え?)。
[や・ら・わ行のマンガ家]他 | Comments(2) | Trackback(0)

ナルミさん愛してるその他の短篇/山川 直人

2007年08月30日
4757735022ナルミさん愛してるその他の短篇
山川 直人
エンターブレイン 2007-04-25

by G-Tools


「おねえちゃん」
「コートと青空」
「ふたりぐらし」
という3篇の短編が最初にありまして、タイトルの「ナルミさん愛してる」という短編全35話からなる物語がメインの本です。
山川直人さんと言う漫画家はお初でした。
版画風のちょっと可愛い絵柄の、ちょっと癖はあるけれどやさしい絵柄のマンガを描かれます。
でも、やさしいのは絵柄だけではなく物語り自体がやさしいです。
「ナルミさん」では、主人公はナルミさんを愛している、ぬいぐるみの「ドミノ」の視点で物語が進みます。
ドミノの目に映るナルミさんはとっても清楚でマジメで、きちんとした女性。たかがぬいぐるみのドミノをとっても大事にしてくれて、そして何かというと語りかけて、本当のペットか友達のように接しています。
ナルミさんの何気ない日常が淡々と描かれている、それだけと言えばそれだけ。でも、それを読んでいるだけで心がほっこりするのです。
ドミノがどれだけ深くナルミさんを愛しているか・・・
それが本当にわかってくるのは、最後の方なんですが、そのときには・・・泣けます!

あとがきには著者山川さんのコメントが。
これがまたジーンとするコメント。

ドミノも山川さんもナルミさんにぞっこん。
こんな女性がいて欲しい、理想の女性と言うわけですかね(^^)。
でも、ナルミさんはこっちが「ちょっと見習った方が良いかも」と、おなじ女性として素直に思わせられる、素敵な女性でした。
[や・ら・わ行のマンガ家]他 | Comments(2) | Trackback(0)

Over Drive /安田剛士

2007年05月31日
Over Drive 11 (11)
Over Drive 11 (11)安田 剛士

講談社 2007-05-17
売り上げランキング : 3326

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
Over Drive 10 (10) Over Drive 9 (9) Over Drive 8 (8) Over Drive 7 (7) Over Drive 6 (6)



数々、スポーツ漫画はあれども「自転車競技」って珍しいです。
競輪と『ツール・ド・フランス』ぐらいしか知らなかったんだけど、高校生の部活にあるんですね。無論インターハイもありました。かなりマイナーな競技ではないでしょうか。(選手や関係者の方、失礼な文言ゴメンナサイ)

主人公の篠崎ミコト(男の子です)高校入学したての一年生。
中学時代からの同級生で、片思いの相手深澤ゆきに進められるまま(ゆきの兄、深澤洋輔は高校生屈指の選手だったので)自転車部に入るのですが、一つモンダイが・・・。なんと彼は自転車に乗れなかったのです!!
しかし、ゆきの冷たくも心からの励ましを受けて、ミコトは自転車を克服して行きます。洋輔や寺尾晃一らと共に部活としての自転車競技にのめりこんで行きます。もちろん、未開発の才能を磨きながら・・・。

珍しい設定だし(自転車のはなしなのに、主人公が自転車に乗れないなんてね)面白いけど、ちょーっと読みにくい漫画ですね。ごちゃごちゃしていて、人物の書き分けもちょっと出来てない部分が。でも目の付け所が良いですね!一気に読みました。
処どころ出てくるギャグの要素も面白く、特に巻末の「恋のABC」とか言うの、すごく面白い!!あれはかなりキましたよ!!



これは読み手にも責任があるかもしれないけど、「スラムダンク」以降のスポーツ漫画って、どこかしら「スラムダンク」にかぶる部分が見えるのです。この「OverDrive」にしても、「まったくの素人が好きな女の子の影響でその競技を始め、才能の片鱗を見せ磨きぬき、天才振りを発揮してゆく。チームメイトには気持ちや才能が先走りすぎて浮いてしまった「先人」がいて、彼の気持ちを汲みながら仲間としての意識を確立してゆく」・・・と言う辺りでしょうか。しかし、スポーツものとしてはその部分が一番魅力を感じると思うので、似てくるのは仕方がないかな。何様発言ですねゴメンナサイ(^_^;)
(コレを思うと↓の記事でご紹介した「ラストイニング」はかなりオリジナリティがあるとおもう)

しかし、マイナーだったバスケットを一躍人気スポーツのトップにのし上げた「スラムダンク」のように、自転車競技に興味がわく事受けあい。身近にレースがあったら是非とも見学に行きたい!と、思うしだいです。

洋輔の目、大和のフランス行き、寺尾の隠された才能など、今後も気になる事がたくさん!目指せ!!ツール・ド・フランス!!
[や・ら・わ行のマンガ家]他 | Comments(0) | Trackback(1)

へうげもの (4)/山田 芳裕

2007年03月18日
4063725758へうげもの 4 (4)
山田 芳裕
講談社 2007-01-23

by G-Tools


へうげもの・・・と書いて「ひょうげもの」。
意味はふざけるおどけるなど。

これまでの感想はこちら

いよいよ、この4巻で古田織部を襲名。
この時代、千利休(まだこのひとは宗易ですが)を中心にわびさびが形を成してゆく様子がよく書かれていて興味深いです。
あと、お茶々初登場。お市の方ともども嫌な感じの親子に描かれていますな。
戦国時代というと、わびさびも学校で習うけどどっちかと言うと、武将たちの国取り物語ばかりを、今までは見聞きしてきたので、この「すきもの」たちの方面の攻防とは、新鮮です。
東海地方はこの影響もあって陶器が発達したのかな。
瀬戸 萬古 美濃 常滑など、有名な焼き物が集まる土地です。
ちなみに、この辺のひとたちは焼き物を総じて「瀬戸もん」と言います。
[や・ら・わ行のマンガ家]他 | Comments(0) | Trackback(0)

読んだ事を秘密にしたい漫画

2007年02月22日
こんな漫画があったのね・・・

吸引力は凄いです。
読むのをやめられません。

でも、タイトルどおり、読んだ事は誰にも言ってはいけないのではないか?と、思ってしまう・・・そんな読後感でした。
もう一度読み返してみようと言う気になりません。

そのタイトルは

「殺し屋1(イチ)」です。

どれほど凄い漫画なのか?
読み返すことが出来ませんので(笑)あんまり上手く説明できないかもしれないけれど、もしも、興味があるひとは↓クリック&ドラッグでお読み下さい。
Read more "読んだ事を秘密にしたい漫画"
[や・ら・わ行のマンガ家]他 | Comments(4) | Trackback(0)
« Prev | HOME | Next »