イカロスの山/堀内夏子

イカロスの山 1 (1)
イカロスの山 1 (1)塀内 夏子

講談社 2006-03-23
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またまた「山岳漫画」です。

学生時代は「山」を通じて、誰よりも強い絆で結ばれていたふたり、三上俊哉と平岡敬二。8年後、まだ現役で山に登り続けている平岡にたいして、三上は反対に山はやめて当時知り合った靖子と結婚して医師として働いている。ふとしたことで、平岡に会う三上夫婦。久しぶりの邂逅は3人になにをもたらすのか。

三上は平岡との再会がきっかけで山への情熱が再燃してしまい、山に登りたいと言う気持ちを抑えきれなくなります。また、靖子も平岡との再会で心がざわめくのを抑えられません。
そこに、全制覇されていると言われていた8000メートル級の峰14座のほかに、実は15番目の未踏峰があると言うニュースが山岳家たちの間を走ります。そのニュースに心穏やかではない三上。当然のように挑戦する平岡に、羨望と焦燥を隠し切れません。
そしてついに、三上も・・・。
三上と平岡の2人が15番目の未踏峰に挑むまでを、靖子と三上平岡の三者の心の揺れを織り交ぜながら描くものがたり。

「岳」を読んでしまうと、どうしても「岳」のほうに魅力を感じてしまう。主人公にも、ストーリーにも。とは言え、世界には8000メートル級の峰が14座あり、15番目の未踏峰に一番登頂目指して挑むという設定は、迫真のリアリティがあり引き込まれました。
山岳モノの中でも「岳」が「ヒューマン」なら、こっちは「青春」モノと言う感じでしょうか。
個人的に言わせてもらうと、この平岡や三上が山を目指す姿から、「生きる」ことと「生活する」ことの違いみたいなものを感じました。特に三上は、家族を置いて危険に身を投じるのですから。それも「趣味」ですから。(ここは「山」にたいして無理解かも知れず、山岳家の皆さんには読まれたくないところですが)
しかし、ちょっと「バガボンド」に見る武士の生き方みたいなのと相通じるところがあるような感じをどうしても抱いてしまいます。ここで、武蔵を引き合いに出すのもなんだか唐突ですが、どっちも「生死」スレスレの極限で生きていて、それは自分が「選んだ」ものであるということ。その生き様は、カッコイイ!!と思うと同時に「良いご身分だね」みたいな少しシニカルな視線を送ってしまうわたしです。バガボンドはめっちゃくちゃ、好きなんですけどね。家族もほっておいて好きな事をして、山で死ねば本望だと言う気持ち、自分よりも強い剣豪にかかって死ねれば本望だ、みたいな。似ていると思うんですよね。

と、こんな事を感じながらこの「イカロスの山」を読んだのでした。本編にあんまり関係ない文面になってしまってすみません(^^ゞ
しかし、6巻まで読んで、良い〜〜〜〜ところで次に「続く」になっているので、ギリギリ歯噛み状態です。

2007年06月26日 [は行のマンガ家]他 トラックバック:0 コメント:0

きょうの猫村さん/ほし よりこ

4838715951きょうの猫村さん
ほし よりこ
マガジンハウス 2005-07-14

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なんじゃーこりゃー…。

タイトルぐらいは聞きかじっていたので、その存在は知っておりましたが、よもやこんな漫画だろうとは…!!
エッセイか?と思っていたぐらいで、漫画と知って驚き、そしてページを開いてまたビックリ。一目見て脱力してしまいます。
一瞬、誰もが「これなら自分にも描ける!」と思うのでは?(笑)わたし思いました。はい。

して、中身を読んでもう一度ビックリ!こんな発想できないー!やっぱり描けない!猫がフツーにしゃべってるんだもん!
まぁ、漫画なんて何でもアリなんだから、実のところそんなにはビックリしませんがね。(どっちやねん)

+++++++++

猫が二本足歩行でやってきて、村田家政婦と言う看板の家のチャイムを押す。
「一丁目の電柱の広告見てきたんですけどー
 求人してるって
 とりあえずあがっていいですか?」
働きたい、家政婦として。と言うのです。
「うちが出してるのは『求広告』だよ。猫に何ができるっての」
と、言う言葉に猫は持参のエプロンをきりりと締め(しかし、リボンはたてむすび)食器を洗ったり、掃除機をかけたり(その次のコマは何をやってるの?どなたか、教えてください)お風呂を洗ったり実演してみせ、ついにはおかみを
「むむむ
 つ…使える」
と唸らせ…そして一ヵ月後、猫村さん(と言うのがこの猫の名前だったのだ)は、すっかりこの村田家政婦の仲間となっていた…!!

+++++

物語は猫村さんがどうして家政婦で身を立てるまでに至ったか、それは以前の飼い主のぼっちゃんの事情が深く関わってくるんだけど、猫村さんのぼっちゃんへの思慕を絡めつつ、ある家庭に家政婦として派遣され、その家庭のなかで働く様子を描いているんですが。
この家庭がね、なーんか、目が離せないんですよ〜。

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2006年09月19日 [は行のマンガ家]他 トラックバック:0 コメント:8

あひるの空(12)

4063636801あひるの空 (12)
日向 武史
講談社 2006-06-16

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うーん…。
切ない。

空も切ないが、バスケ部のみんなも…。
悪い時には悪いことが重なるもんです。
それにめげずに這い上がって欲しい。

しかし、ストーリー展開、緩急が上手くつけられてて面白い。
飽きないですね!!

13巻も期待♪

あさみさんにお借りしました。ありがとう♪

2006年08月01日 [は行のマンガ家]他 トラックバック:0 コメント:2

うわさの姫子/藤原栄子

4091387632うわさの姫子 (3)
藤原 栄子
小学館 2002-11

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うわさの姫子 (1)
藤原 栄子
4091387616

うわさの姫子 (2)
藤原 栄子
4091387624

うわさの姫子 (4)
藤原 栄子
4091387640


調子に乗って、古いてんとう虫コミックスのご紹介です。復刻版もこれまた出ているようだしね。↑
小学館の学習雑誌にずいぶん長期で連載されました。
わたしはリアルには読んでないんですが妹たちが買っていた学習雑誌に載ってて、チェックしておりましたよ。
「いまどきの小学生はずいぶんおませなマンガを読むのだなぁ」と思った記憶があります。わたしも大して変わらない年頃だったはずだけど。
うちには3巻だけあるので、中をご紹介します。

まず表紙。
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「魔女っ子メグちゃん」に比べて断然保存状態がいいです。マシって言う程度だけども。
中はこんな感じ。この髪型、妹世代には「姫子カット」だっけ?そんな感じですが、わたしたちですと麻丘めぐみカットって感じですね。
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主人公の、姫子。フルネームでは梅宮姫子です。明星小学校の5年生(少なくとも3巻では)
父はなく母も海外生活。剣道の師範かなんかのおじいちゃんと二人暮し。おじいちゃん譲りの腕前で、剣道もケンカも強い姫子。
運動神経はバツグンです♪↓
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クラスには、岡真樹というガキ大将(だけど、めっちゃカッコ良い!ガキ大将って言ってもジャイアンやブタゴリラやゴリライモとはエライ違いなのね)がいて、姫子とは反発しあうも段々とお互いを好きだと自覚してゆきます。
キャンプ(林間学校)に行った時に、毒蛇に姫子が噛まれ、それを助けたのは真樹だったり。
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hime6

画像が悪くてゴメンナサイ。
ナイフで腕を切り裂いて、傷口を広げ、毒を吸い出す様子です。

恋のライバルはお嬢様たてロール大きなリボンの笠井奈美。二人の邪魔をしますが…。結局真樹が姫子を好きだとわかって、諦めます。その前に真樹のケンカを校長に告げ口して真樹の退学問題に発展しそうになるのだけど。(退学ってねー5年生なんですよ。これ)
落ち込む奈美を励ますのはこの人↓
hime3

さて、誰でしょう。
ピエール・志賀先生。姫子たちの担任です!(笑)バラ背負ってますが見えるかな?女の子たちが仲直りするのを見てつぶやきます。

みんな みんな
ぼくのかわいい生徒
まだ 青く 固い つぼみたち
春の 息吹を受け 
素直にのびやかに そだってくれ
いつの日か、美しく
花ひらくために……。



でも、てんとう虫コミックで31巻ぐらいまであるみたいですが、どうしてアニメにならなかったのか…。「アサリちゃん」もアニメになってるのにな。

3巻に同時収録は「すばらしい奇跡」週間マーガレットで1968年に掲載された作品。絵柄がめっちゃ懐かしい!!↓

hime4



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2006年05月13日 [は行のマンガ家]他 トラックバック:0 コメント:10

あひるの空/日向武史

あひるの空 Vol.11 (11)
日向 武史
4063636429

あひるの空 Vol.10 (10)
日向 武史

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あひるの空 Vol.6 (6)
あひるの空 Vol.5 (5)
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2004年から少年マガジンで連載中の人気漫画です。(らしいです)
「小学生か?」と言われるような身長の主人公が、バスケをやるには圧倒的に不利な身長の壁を越えて、その天性のセンスとたゆまぬ努力(そして前向きな明るさ)で、不良どもを率いて、バスケのIH目指すマンガです。

++++

主人公は身長149cm(自称160?)の車谷空。
もとバスケ選手である母親譲りのバスケ好き。
今は病気の母親との約束で、IH出場を目指している。
その母親の入院する病院のそばに住むために、神奈川の高校に入学しますが、その学校、九頭龍高校=通称「クズ高」のバスケ部は、不良の溜まり場で、バスケなんてほんの一つも出来ない状況だった。
しかし、実はその不良グループのトップの双子、花園千秋と百春はバスケ経験者。そのふたりのなかにくすぶっていたバスケへの気持ちは、空に影響されて、表面化してくる。そして曲がりなりにもクズ高バスケ部が出来上がるのです!
実力はあるけど、はみ出しモノの夏目健二(通称トビ)の、紆余曲折の末の加入でチームのかたちが確実に出来上がっていく。
チームの一番の理解者、女子バスケ部の薮内円、マネージャー兼監督の七尾奈緒らも加えて、クズ高チーム一丸となって、IH目指します!!

++++++


バスケ漫画って言うとどうしても、比べてしまうのは仕方がない。日本の誇れる名作マンガ、「スラムダンク」。
ヤンキーの花道が、まともなバスケ集団の中でバスケに目覚めていった「SD」とは逆に、この漫画では、ヤンキーの中にひとりマトモなバスケ少年が入り、みんなをバスケに目覚めさせていくというかんじで、逆の設定と言えば逆になると思うんですが、そこここに「SD」を髣髴とさせる登場人物やシーンが。
それに、舞台も神奈川県でしょ。本にも書いてあった。「どうして神奈川なんですかと言う質問を受ける」と。そりゃ、湘北、綾南、海南、翔陽、みんな神奈川だもんね。ヤツらがいるような地区予選を(SDのメンバーはとっくに卒業してるよね…って、そう言うコトではなくて)この漫画のチームが勝ち進めるのか…、なーーーんて、いろいろと考えたくもなりますが!!

しかし!!
それでも面白い!!

母親との約束のためにインターハイ目指して頑張る空の姿は健気で読者の心をつかまずにはいられないし、なによりもひたむきな彼の姿に胸打たれます。性格もすごく良いし、見てて気持ちがいいんですよね。応援したくなる!コレは大事な条件だもんね。何より、「ちいさくても大丈夫!バスケを好きな気持ちがあれば出来る!!」と言うメッセージが嬉しい。
時々空が思い返す、空のおかあさんのせりふがとてもいいです。「小さくても出来ることはあると思うよ」とか「背が低いことがハンデじゃない。背が低いと弱いと思うことがハンデなのだ」とかね。
最初はどうなることかと思った人間関係も、チームが出来上がっていく過程で上手い具合にイイ感じになっていくし。
試合の展開も、スピーディーで山アリ谷アリで目が離せないし、個人個人の技も見応え充分。わたしは千秋のエルボーパスとか好きですね♪
そして、「笑える」って言うところも、ものすごい魅力の一つ。
「SD」も、無論おもしろかった。笑えた。
しかし「あひるの空」も、随所にメチャクチャ笑えるシーンがテンコモリで、すっごく満足させてくれました♪
まだ連載中。今後に期待です。
ただ、空のおかあさんが心配だな^^;。

あさみさんにお借りしました。
ありがとうございました♪

あひるの空 Vol.4 (4)
日向 武史

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2006年04月05日 [は行のマンガ家]他 トラックバック:1 コメント:0

大きく振りかぶって/ひぐちアサ

おおきく振りかぶって (1)
ひぐち アサ
4063143422


通称「おおふり」。人気連載中の野球マンガです。
いままでの野球マンガとどこが違うかというと(…って、エラソウに言うほど野球マンガも読んでないんですけどね!!)主人公の三橋くん、ピッチャーなんだけど自分に全然自信がない!ええ、そりゃもう、ビックリするほど自信なし。それでよくマウンドに立つよ、というかんじ。(ちょっと、とある野球小説を思い出す。あれの『巧くん』とは真逆の雰囲気をもつ。)
でもそれには理由があり、中学3年間に、自分が「ひいき」で、ピッチャーをやりつづけ、そのためにチームは負けつづけ、それでも自分はマウンドを降りることをただの一度たりともしなかった…。そのためにチームメイトに憎まれてて、そのためにチームメイトとは別の高校を選ぶことになるほどに修正不可能な関係になっていたのだ。
そして、新天地の西浦高校で出会ったチームメイトたち、そしてモモカンと呼ばれる女監督、顧問の先生の中で、気弱で自信のない主人公が徐々に変わっていく・・・。
特に、キャッチャーの安部くん。彼は、三橋が中学時代を投げぬいたのは「ひいき」なんかではなく、見合うだけの実力があったと即効で見抜いて、彼とのバッテリーに今後の野球部の命運を賭ける。最初は「勝つため」だけに三橋を必要とした安部くんだけど、だんだんと二人の間に信頼と友情が芽生えていく過程が微笑ましくイイ感じ。
それぞれチームメイトの個性的なおもしろさ、彼らには彼らなりの過去がありそれを丁寧に描きながら物語りは進み中。
今後の進展が楽しみです。
私のお気に入りはモモカン。自分にもこんな情熱と懐の深さがあればなぁなんて思ってしまうぞ。彼女はきっとお母さんになってもすばらしい子育てをするに違いない。

5巻まで。
娘の友達に借りました。ありがとう♪
おおきく振りかぶって (2)
ひぐち アサ
4063143538

おおきく振りかぶって (3)
ひぐち アサ
4063143686

おおきく振りかぶって Vol.4 (4)
ひぐち アサ
4063143848

おおきく振りかぶって Vol.5 (5)
ひぐち アサ
4063143937

4063144089おおきく振りかぶって Vol.6 (6)
ひぐち アサ
講談社 2006-03-23

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2005年12月18日 [は行のマンガ家]他 トラックバック:0 コメント:4