2013年10月17日
生徒諸君! 最終章・旅立ち(9) (Be・Loveコミックス) | |
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さて、予告どおり(^^ゞ9巻の感想です。
もったいぶって予告なんかしたけど、読んでみれば案外拍子抜けするような内容の9巻でした。
やっぱり岩崎君との訣別は大きな大きな区切りだったので、その後の流れは、二人の愛が復活でもしない限り、不必要なのでは・・・。ムダに引っ張らないで欲しいと思ってしまいます。
ここ最近感想がけっこう辛らつになってきて、お目に留められたファンの方のなかには、不愉快に思われる方もおられると思います。
でもあくまで個人的な感想として、自分のブログに綴っているだけということで、ご容赦願いたいと思います。
ところで、ナッキーって、いつの間にか35歳になっていたんですね。
教え子のトビオが、足の怪我を悪化させて手術入院となりまして、そのときトビオの年齢を24と病院に伝え、そのあと舞ちゃんに「11歳年下」と言ってますので、間違いないです。
トビオが、もしかして足を切断しなければならないと言う事態に陥り、もっと早く気付いていれば・・・と後悔して激しくうろたえるナッキー。
舞ちゃんはそれをみて、ナッキーの気持ちを慮っています。
戦場カメラマンなら死ぬことも覚悟のうえのはず。たとえ足を切断することになったとしても、それはナッキーのせいではない。。と慰める舞ちゃんに、ナッキーは
「誰かが死ぬのはもういや」と動揺をあらわにします。
それはとりもなおさず、沖田君とトビオを重ねている証拠であり、トビオに対して教師としてではなく、愛情を持っている証なのでは?
こんなにもナッキーの心を乱したトビオの手術は無事に済み、足も切断せずにすみました。
が・・・・
そこへ、トビオの自称婚約者というマリナがはるばる戦地から日本にやってきての登場。
トビオとは熱い一夜をすごし、結婚の約束をした。それを果たすためにきた、と言うのです。
ナッキーのこのときの様子は、嫉妬にトチ狂った女にしか見えませんでした。
トビオは現地で戦争の恐怖から逃れるためにマリナを抱いたようです。
マリナはトビオに求婚しトビオも了解したと思い込んでいるのですが、言葉が通じない二人の間での会話なので、トビオには結婚の意志もなく了解した覚えもないと。
失意のマリナをナッキーは日本に留まらせて、自分の学校で留学生として受け入れることにします。
ナッキーはマリナが日本に留まれるように尽力して欲しいと、「生まれて初めての頼みごと」を親にします。
無事に日本で勉強できることになったマリナ。
トビオは「罪は一生かけて償う」と、長かった髪を見事に切り、決意を示すのでした。
岩崎君とのことが決着ついたいま、いったいこのトビオのエピソードが何を語りたくて挿入されたのか、不審に感じます。ナッキーがじつはトビオを一人の男として愛している、それを無理に抑えている、と言うことを見せるため?トビオの怪我のときの心配は、まぁ人としてある程度は当然としても(度を越していると言う気もしたけど)、マリナの登場のシーンでのナッキーのうろたえぶりが尋常じゃなくて、とても見ていられませんでした。
トビオの「一生をかけて償う」と言う言葉も、なんだか・・どういうつもりなんだか・・。
マリナと結婚するのでしょうか。
よくわかりません(^_^;)
北城学園は体裁を整え順調な滑り出し、若幸田もナッキーの思い描く学園都市へと発展していこうとしている。ナッキーの想いはほとんど形になったとのではありませんか。
ナッキープロジェクトは成功したと言っても良いでしょう。
そして、積年の懸念、岩崎くんとの関係が決着ついてしまったいま、これ以上何が語られるのでしょう?
読者が、ファンが何を望むと?すくなくともナッキープロジェクトに関してはナッキーは頑張ったし、それを見届けることが出来て・・・
これ以上のファンの願いをかなえてくれるラストが待っているのでない限り、ムダにダラダラと引っ張らないで欲しい・・というのが、率直な気持ちです。
率直過ぎるでしょうか。
と言うのも巻末の次巻の予告で、「教師の一人が保護者と不倫」という、「なんじゃそりゃ?」みたいなことが書かれているからです。読む前に言うのもなんですが、そんな話、聞きたくないんです。(臭いものにフタ的な意味ではなくて)
なんども言いたいのです。
「そのエピソード、必要なのですか?」
と。
(読んで見ないと分かりませんか)
この先は何が待っているんでしょうね。
それでもしつこく読み続けるでしょう。たぶん。
10巻は12月13日発売予定です。
教師編は文庫で登場。
生徒諸君! 教師編(1) (講談社漫画文庫 し 1-61) | |
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2013年10月15日
先日9巻が発売されました。
前回の記事は6巻までの感想を書いたはずなので、今回3巻分まとめてアップしようかなと思ったけれど、やっぱり長くなるのでまずは、7巻と8巻の感想を書きます。
ひとつの大きな区切りがありました。
その分、だらだらと長い記事になるかもしれませんが、お付き合いくださるとありがたいです。
なんと去年の秋に書いて以来ですね。ほぼ1年ぶりの「生徒諸君」です。
(アレからますます韓ドラにハマりまくりです(^_^;)Amazonからのオススメもすべて韓ドラに!!)
北城学園のほうはものすごく順調に進んでいます。
庄司先生が今の世の中で、今の教育に対して感じている不満や疑問、そして抱いてるであろう理想を、ナッキーの声を通して余すところなく伝えているのではないかと思います。
・小さい子どもには最初のしつけが肝要である。それには多少の体罰も否めない。(お尻を叩いたりつねられたらつねり返すなど)
・九月からの授業開始、世界に通用する人材を育てるために。
・学ぶということに終わりはない。受験はゴールではない。
・教師は聖職だといわれたが、いつの間にか激務に耐えかねた教師たちが、責任・実績・信頼・自信をすべて捨ててしまい、その結果教育委員会と保護者の言いなりになってしまった。体罰や居残りなど、子どもたちに苦痛を与えた教師たちに、愛はなかったのか?そこには愛があったはず。今の現場は「愛」を捨ててしまった。それゆえに、なくなってしまった権威と信頼を、北城学園では取り戻す。
・中学2年生ぐらいまでに自分のやりたいことを見つけ、高校では専門的にそれを学ばせる。
・大学では授業よりも実践を優先し、希望の先にアルバイトに行き、そこで働きながら学び、即戦力を身につける。
・人生は長くない。学べるときに出来るだけ多くを貪欲に吸収する(させる)こと。
・学識だけではなく心も成長させる。時には親代わりとなり子どもを愛し守りながら、子どもたちを成長させる。
などなど・・・。
私には、このすべてが本当に正しいのかどうかよく分からないんですけど、ナッキーの揺ぎ無い信念(庄司先生のでもある)には感服せざるを得ません。
そしてこの間に起きた主な出来事は・・・。
●田村君と舞ちゃんが若幸田の診療所にやってきました。
●フィンランドからヨアキムもナッキープロジェクトに参戦。
英語教師として学園で勤めることになりました。
●学園には、発達障害の準くん(8歳)が入学します。
彼は絶対音感と絶対聴覚を持っているため、周囲の雑音に耐え切れず、問題行動を起こしていたのでした。
ナッキーは準くんに音楽を教えることにします。
そしてその特性を生かして英語も、金田先生の子どもたち(中2の美姫と高3の発)と一緒に、飛び級でヨアキムに教わることに。
●ナッキーのおじいさんが脳梗塞で倒れ、一命は取り留めたもののリハビリが必要な体となりました。
ナッキーの母がふるさとに帰り、おじいさんの介護をすることに。
●トビオがやってきます。
おおきくなったトビオはカメラマンとして世界を舞台に活躍中。
でも、トビオはナッキーに「戦場カメラマンになる」と言うのでした。
そしていったん海外へ行き、また時が流れて帰ってきたトビオは足に大きな怪我を負い、それを悪化させてしまうのです。
と、おおよその流れはこんなところでしょうか。
若幸田にホテルユニオンが入り、地元のお年寄りたちに無料サービスを提供して大好評、市長の小津とはまだギクシャクしつつも、ナッキーの理想の町に近づいていますね。
そして一番大事なポイントはここからです。
岩崎君がついにアメリカのシェリルと結婚してしまいます。
赤ちゃんも出来ました。
岩崎は、ナッキーとのことはいいのか?と初音に問いただされて答えます。
僕はナッキーを愛していると思っていた。
ナッキーの背中を見てナッキーにふさわしい男になりたいと思ってきた。
それで成長できたのだからナッキーには感謝している。
でも、それは愛じゃなかった。
愛していると言いながら、自分にはナッキーと生活し、子どもをもうけ育てることを想像できなかった。
僕たちは恋人ではなく友人であるべきだったのだ。
それに最初に気付いたのがナッキーだ。
だからあんな別れ方をしたのだと思う。
そんな僕に幸せを教えてくれたのがシェリルだった。
と、概要ですけど。こんな感じのことを言うんですよね。
岩崎はアメリカの市民権を取り、シェリルの家に婿養子として入り、義父の農場を継ぐというのです。
永住するつもりなんですね。
納得できない初音や舞ちゃん、でも、納得するしかなくて・・。
結婚式はアメリカで。あくたれ団の姿はなく、家族でひっそりと行われました。
初音ちゃんは涙が止まりません。
どうしても、ナッキーと結ばれて欲しかった。二人の絆を信じていた初音ちゃん。。その気持ちは読者の気持ちを代弁していると言えましょう。読者はみんな初音と同じ気持ちです。
庄司先生の言葉が、8巻の折り返しに書かれています。
全文書いて見ます。
8巻の最後に、ナッキーは、自分が愛した人はみんな不幸になる・・・と思ってる描写が出てきます。
だから誰も愛さないの?
だから岩崎君と別れたの?
そんな風にも取れますね。
たしかに、物語の登場人物たちには「その後」があるでしょう。
いま私が言いたいのは、こんな「その後」なら、見たくなかった・・・・と言う気持ちも大きいのですよということです。
だったら読まないで、読まなければ良いんじゃない?と言われるかもしれませんね。
生徒諸君!のファンなら、ファンだからこそ、読みたいけれど読みたくない・・そんなジレンマに陥りながら読んでいる読者は多いと思います。
教育現場に一石を投じたい著者先生の気持ちは分かります。
でもそれはナッキーでなければならなかったんでしょうか。
しかし、とにもかくにも大きなひとつの決着がつきました。
オリジナル本編「生徒諸君!」~「教師編」~「最終章 旅立ち」を、ずっとずっと読んできて、この区切りは感慨深くないわけがありません。虚脱さえ感じてしまいました(^_^;)
次は9巻の感想を書きますね(予告です)。
前回の記事は6巻までの感想を書いたはずなので、今回3巻分まとめてアップしようかなと思ったけれど、やっぱり長くなるのでまずは、7巻と8巻の感想を書きます。
ひとつの大きな区切りがありました。
その分、だらだらと長い記事になるかもしれませんが、お付き合いくださるとありがたいです。
なんと去年の秋に書いて以来ですね。ほぼ1年ぶりの「生徒諸君」です。
(アレからますます韓ドラにハマりまくりです(^_^;)Amazonからのオススメもすべて韓ドラに!!)
生徒諸君! 最終章・旅立ち(7) (Be・Loveコミックス) | |
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生徒諸君! 最終章・旅立ち(8) (Be・Loveコミックス) | |
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北城学園のほうはものすごく順調に進んでいます。
庄司先生が今の世の中で、今の教育に対して感じている不満や疑問、そして抱いてるであろう理想を、ナッキーの声を通して余すところなく伝えているのではないかと思います。
・小さい子どもには最初のしつけが肝要である。それには多少の体罰も否めない。(お尻を叩いたりつねられたらつねり返すなど)
・九月からの授業開始、世界に通用する人材を育てるために。
・学ぶということに終わりはない。受験はゴールではない。
・教師は聖職だといわれたが、いつの間にか激務に耐えかねた教師たちが、責任・実績・信頼・自信をすべて捨ててしまい、その結果教育委員会と保護者の言いなりになってしまった。体罰や居残りなど、子どもたちに苦痛を与えた教師たちに、愛はなかったのか?そこには愛があったはず。今の現場は「愛」を捨ててしまった。それゆえに、なくなってしまった権威と信頼を、北城学園では取り戻す。
・中学2年生ぐらいまでに自分のやりたいことを見つけ、高校では専門的にそれを学ばせる。
・大学では授業よりも実践を優先し、希望の先にアルバイトに行き、そこで働きながら学び、即戦力を身につける。
・人生は長くない。学べるときに出来るだけ多くを貪欲に吸収する(させる)こと。
・学識だけではなく心も成長させる。時には親代わりとなり子どもを愛し守りながら、子どもたちを成長させる。
などなど・・・。
私には、このすべてが本当に正しいのかどうかよく分からないんですけど、ナッキーの揺ぎ無い信念(庄司先生のでもある)には感服せざるを得ません。
そしてこの間に起きた主な出来事は・・・。
●田村君と舞ちゃんが若幸田の診療所にやってきました。
●フィンランドからヨアキムもナッキープロジェクトに参戦。
英語教師として学園で勤めることになりました。
●学園には、発達障害の準くん(8歳)が入学します。
彼は絶対音感と絶対聴覚を持っているため、周囲の雑音に耐え切れず、問題行動を起こしていたのでした。
ナッキーは準くんに音楽を教えることにします。
そしてその特性を生かして英語も、金田先生の子どもたち(中2の美姫と高3の発)と一緒に、飛び級でヨアキムに教わることに。
●ナッキーのおじいさんが脳梗塞で倒れ、一命は取り留めたもののリハビリが必要な体となりました。
ナッキーの母がふるさとに帰り、おじいさんの介護をすることに。
●トビオがやってきます。
おおきくなったトビオはカメラマンとして世界を舞台に活躍中。
でも、トビオはナッキーに「戦場カメラマンになる」と言うのでした。
そしていったん海外へ行き、また時が流れて帰ってきたトビオは足に大きな怪我を負い、それを悪化させてしまうのです。
と、おおよその流れはこんなところでしょうか。
若幸田にホテルユニオンが入り、地元のお年寄りたちに無料サービスを提供して大好評、市長の小津とはまだギクシャクしつつも、ナッキーの理想の町に近づいていますね。
そして一番大事なポイントはここからです。
岩崎君がついにアメリカのシェリルと結婚してしまいます。
赤ちゃんも出来ました。
岩崎は、ナッキーとのことはいいのか?と初音に問いただされて答えます。
僕はナッキーを愛していると思っていた。
ナッキーの背中を見てナッキーにふさわしい男になりたいと思ってきた。
それで成長できたのだからナッキーには感謝している。
でも、それは愛じゃなかった。
愛していると言いながら、自分にはナッキーと生活し、子どもをもうけ育てることを想像できなかった。
僕たちは恋人ではなく友人であるべきだったのだ。
それに最初に気付いたのがナッキーだ。
だからあんな別れ方をしたのだと思う。
そんな僕に幸せを教えてくれたのがシェリルだった。
と、概要ですけど。こんな感じのことを言うんですよね。
岩崎はアメリカの市民権を取り、シェリルの家に婿養子として入り、義父の農場を継ぐというのです。
永住するつもりなんですね。
納得できない初音や舞ちゃん、でも、納得するしかなくて・・。
結婚式はアメリカで。あくたれ団の姿はなく、家族でひっそりと行われました。
初音ちゃんは涙が止まりません。
どうしても、ナッキーと結ばれて欲しかった。二人の絆を信じていた初音ちゃん。。その気持ちは読者の気持ちを代弁していると言えましょう。読者はみんな初音と同じ気持ちです。
庄司先生の言葉が、8巻の折り返しに書かれています。
全文書いて見ます。
岩崎君の結婚・・・「えーっ」とか「ウソーッ」とか言われるのは覚悟していました。
でもナッキーは一人で生きていきたい。
もうあんな悲しむ思いはしたくない。
人を愛するってことは、お互いに生き方を尊重するってことで、ナッキーには難しいことでした。
また、ナッキーの生き方を認める人はそうそういないってことで。
でも、岩崎君は、自分なりの幸せを見つけたわけで、応援してあげてほしいです。
ナッキーのこれからを見守ってあげてください。
中学からのナッキーと岩崎君の強い絆も思い出せたら・・・・・。
8巻の最後に、ナッキーは、自分が愛した人はみんな不幸になる・・・と思ってる描写が出てきます。
だから誰も愛さないの?
だから岩崎君と別れたの?
そんな風にも取れますね。
たしかに、物語の登場人物たちには「その後」があるでしょう。
いま私が言いたいのは、こんな「その後」なら、見たくなかった・・・・と言う気持ちも大きいのですよということです。
だったら読まないで、読まなければ良いんじゃない?と言われるかもしれませんね。
生徒諸君!のファンなら、ファンだからこそ、読みたいけれど読みたくない・・そんなジレンマに陥りながら読んでいる読者は多いと思います。
教育現場に一石を投じたい著者先生の気持ちは分かります。
でもそれはナッキーでなければならなかったんでしょうか。
しかし、とにもかくにも大きなひとつの決着がつきました。
オリジナル本編「生徒諸君!」~「教師編」~「最終章 旅立ち」を、ずっとずっと読んできて、この区切りは感慨深くないわけがありません。虚脱さえ感じてしまいました(^_^;)
次は9巻の感想を書きますね(予告です)。
2012年11月25日
![]() | 生徒諸君! 最終章・旅立ち(6) (BE LOVE KC) 庄司 陽子 講談社 2012-11-13 by G-Tools |
いや~。ブログ放置でした(^_^;)
管理人はこの間、なぜか、いきなり「宮廷女官チャングムの誓い」にハマってしまったり、あるいは宮部みゆきさんの「ソロモンの偽証」にハマってしまったり。
漫画は読むには読んでいたんですけど、ブログに記事を書くところまで出来ませんでした。。。
コメントをいただいてもお返事が遅れてしまい申し訳ありませんでした。(^_^;)
さて、
いつの間にか、「生徒諸君! 最終章・旅立ち」も6巻になってます。
ナッキー、今の現状をご紹介しますと、前回の記事でも書いたように、岩崎君とは別れてフィンランドに行っていました。真の教育を目指して・・。
が、今回はそのフィンランドともお別れ。「研修期間」は終了して、いよいよ日本に帰ってきました。
フィンランドにいる間の大きな出来事というと、下宿先のヨアキムに(またしても)ほれられたり、ナッキーの教え子の父親マックスと(またしても)良い仲になってみたり(オーロラを見ながらキス!!)。
そして、なんと、あのおばあちゃんが亡くなってしまいます。
ナッキーのお母さん代わりをしてくれた優しい優しいおばあちゃん。
お母さんにナッキーが捨てられたときは受け入れて、お母さんがナッキーを求めたときは何も言わず手放した。そんな優しいおばあちゃんでした。
葬式のために日本に帰ったナッキー。
しかし、おばあちゃんの死だけがナッキーを打ちのめしたのではありません。
ふるさとの若高田の村が、市町村合併の影響で寂れてしまい、中学さえもなくなってしまっていたのです。
ナッキーはふるさと再生のために立ち上がろうとします。
そもそも、ふるさとで先生をしたかったナッキー。しかし、ふるさとに中学がなくなったことにショックを受けたナッキーは自分で学校をつくることを現実的に考え始めます。
●大学は企業と一体化。実践化の大学に。高校は専門科に。
●授業料は卒業まで無料。大学が実践になれば給与ももらえるし、税金でまかなえる。
●農業、畜産、酪農を村全体で経営する。
などなど・・・。壮大な計画を立てちゃいます。
そのためにかつての同級生を市議会に送り出します。
お父さんも例のホテルユニオンを若高田に建てようとしたり、企業の誘致に協力したり、ナッキーのためにプランナーや弁護士をあてがったり。
あるいはフィンランドでも、良い仲になったマックスがやり手の弁護士なので、ナッキーに助言してくれたり。
そんなこんなで、ナッキーの理想どおりに・・・とは、決して順調には運ばないけど、いまのところ、着々と夢に向かって進んでいます。
6巻では、学校の設立。
私立・北城学園の開校に向けて、準備中です。
世界に通用するように9月始まりの学校で、ブログを読んでナッキーに賛同した人や、かつての同僚や教え子(もう大きくなって先生・保育士をするぐらいに!)が続々集結。
もちろん校長先生は金田先生。一家丸ごと引っ越してきました。
最後に村の医療は田村夫婦がやりたいと・・・。
さぁ、ナッキーの計画は、若高田の村はどうなるのでしょうか。
というところですが・・・。
ナッキーはともかく会う男すべてを魅了してしまうのです。
ひとたらし・・・というんですね。
中学の教え子のトビオは相変わらずナッキーを思い続けているし、フィンランドでもヨアキムやマックス。若高田の件でも、ブレインの高遠や弓岡が、ナッキーにほれ込んでしまいます。
その一方で、ナッキーはこのほどようやく、飛島さんへの気持ちに踏ん切りをつけたような・・。
っていうか、今でも飛島さんを思っていたの?っていう感じ(^_^;)
ええ、飛島さんってば、マールの死後ほとんどフェイドアウトしていたんですが、この「新章・旅立ち編」で唐突に復活したんですよね。読者も忘れていたのではないでしょうか。(私だけか?)
それがなんか、今でもお互い未練があるようなないようなビミョーな感じなんですよ??
コレもびっくりでしたけど・・・。
で、
ピアスを飛島さんに空けてもらって、今度こそ決着をつけたみたいでしたけど・・。
泣くほどの感慨があったのかな?それだけ思っていたということ?
あるいは、オーロラを見ながらマックスにキスをされて、思い出したのは岩崎君ではなく沖田君。
どこまで沖田君を思い続けているんだ、ナッキー!
それなのに心の一部は飛島さんのものだったのか?
どういうこと?
じゃ、結局岩崎君はナッキーにとってどういう存在だったわけ?
結婚の約束はどこへ行ってしまったの???
と、(まぁいまさらですが)いろいろ納得できません(^_^;)
ナッキーの心の中はどうなってるんだ~~!
ここに来て、北城学園が現実のものになり、ナッキーはもう恋愛どころじゃありません。
教師一筋!!という気持ちを固めたみたいです。
返す返すも、岩崎君は何だったの・・・と言いたいです。
で、その岩崎君ですが、いまはアメリカでトレーナーの資格を取ってNBAのマネージャーになりました。
そこで怪我をして治療入院した病院の看護婦、シェリルと付き合いだしました。
岩崎君もようやく、ナッキーを振り切れたように見えます。
岩崎君の近況は、ナッキーは初音経由で知るんですが・・聞かされても「あっそ」みたいな感じで、ほんとに冷たい。そりゃないよ、ナッキー。それはない。
新恋人のシェリルは優しくて誠実。ナッキーとは違う安らぎを感じるタイプ。
そうだよ。はじめ。もうナッキーのことなんか忘れなよ。
・・・そう言いたくなりますよね。
ナッキーの学校に先生としてやってくるんじゃないかと思ったけど。
もういいよ。もういい。
ですよね?
2012年01月20日
生徒諸君!教師編(25) <完> (Be・Loveコミックス)
庄司 陽子

生徒諸君! 教師編、もうとっくに最終回を迎えているけど、今頃感想を書いております。(^_^;)
今は「最終章 旅立ち編」連載中ですね。
ナッキーはいま、フィンランドにいます。
自分の目指す「真の教育」を模索するために。
長いお付き合いの「生徒諸君」、あくたれ団。
きっと「教師編」や「最終章旅立ち編」を読んでる方々のほとんどは私と同じく、「昔から」のファンでしょう。
ファンの皆様はきっと、ナッキーと岩崎君が結ばれることを望んでらっしゃるのでしょう。
私ももちろん、そうです。
岩崎君の気持ちが報われたオリジナル版の最終回などは、本当によかったね!という安堵の気持ちと二人を祝福する気持ちで一杯だったんじゃないでしょうか。私はそうです。
でも、この「教師編」をずっと読んでいて、どうにもナッキーの岩崎君に対する態度があまりにもつれなくて、正直不信感がわいていました。
ときおり二人を脅かす沖田君の影。
死んだ人間には勝てないというけれど、まさにそのとおりで、序盤ではナッキーの教え子の叔父と言う人物が・・・そして後半では生徒のトビオが、沖田君の影を背負ってナッキーに近づきます。
ナッキーはまだまだ沖田君を忘れられず、引きずっていたんですね。
でも、良く考えてみれば、リアルタイムを生きる私たちにはもう何十年も時が過ぎて、連載開始のころはナッキーたちとほぼ同学年だった私は、もう孫がいてもおかしくない年齢・・・いませんし予定もないですが(^_^;)。
でも物語のナッキーにはまだ10年そこそこしか経ってないんだもんね。
そう考えるとそれは仕方がないことかも。
そして、ナッキーが沖田君を忘れられないのと同じように、庄司先生がきっと沖田君を忘れられないのではないでしょうか。
ナッキーと庄司先生、どちらの気持ちがどちらに憑依しているのか、それとも同じようにそう思っているのか。
でも、私たちはそんなナッキーを見たくなかったな~と言うのが本音です。
10年で愛した人を忘れるのはもちろん難しいことだと思うけど、なんてったって、ナッキーは超人だもん。
普通の人には出来ないこともやってのけるスーパーマンだもん。
忘れることが出来ないにしても、前を向いてほしいのです。
ナッキーが岩崎君に別れを告げたのは本当に辛いことで、ナッキーが岩崎君よりも教育を選んだ・・・って言うけど、おそらく相手が沖田君であれば、ナッキーが考える「真の教育を模索する」中にともに歩いている沖田君の姿もあったような気がするのは、うがちすぎなのでしょうか?
ナッキーの岩崎君への態度はあまりにも酷く、生徒諸君のファンは恐らく誰もこんな結末を望んでなかったと思うのですが。
あまりにも報われなすぎの岩崎君に同情を禁じえません~(TOT)
すぐに気持ちに踏ん切りをつけて、沖田君のお墓へいっしょにお参りした岩崎の態度は本当に立派で、今後幸せになってくれることを念じてやまないのですが、まだどこかできっと二人が結ばれると期待してしまいます。
ナッキーはフリースクールを作るでしょう。
校長は金田先生・・・そしてそこに教師として岩崎君の姿があれば良いなぁ・・・と。
もしもそうでないのであれば、正直言ってこの先を読む気力がくじけそうです・・・・(^_^;)。
でも内心、岩崎君にはもう、ナッキーを忘れたほうが幸せになれるよ!と言ってあげたい気も・・・。
庄司先生が現状の教育に問題を提起しているのは良く分かるのですが・・・いかんせん問題が大きいですからね。
フリースクールをひとつ作るにしても、それだって大変だろうけど、教育制度を変えるって言うことは・・・うーん・・。
ナッキーのことだからフリースクールを作りその中でだけ理想の教育をすれば良いって言うことでもないだろうし。
今後も引き続き見守りたいと思います。がんばりましょう。みなさん!
生徒諸君! 最終章・旅立ち(1) (Be・Loveコミックス)
庄司 陽子

生徒諸君! 最終章・旅立ち(2) (BE LOVE KC)
庄司 陽子

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庄司 陽子

生徒諸君! 教師編、もうとっくに最終回を迎えているけど、今頃感想を書いております。(^_^;)
今は「最終章 旅立ち編」連載中ですね。
ナッキーはいま、フィンランドにいます。
自分の目指す「真の教育」を模索するために。
長いお付き合いの「生徒諸君」、あくたれ団。
きっと「教師編」や「最終章旅立ち編」を読んでる方々のほとんどは私と同じく、「昔から」のファンでしょう。
ファンの皆様はきっと、ナッキーと岩崎君が結ばれることを望んでらっしゃるのでしょう。
私ももちろん、そうです。
岩崎君の気持ちが報われたオリジナル版の最終回などは、本当によかったね!という安堵の気持ちと二人を祝福する気持ちで一杯だったんじゃないでしょうか。私はそうです。
でも、この「教師編」をずっと読んでいて、どうにもナッキーの岩崎君に対する態度があまりにもつれなくて、正直不信感がわいていました。
ときおり二人を脅かす沖田君の影。
死んだ人間には勝てないというけれど、まさにそのとおりで、序盤ではナッキーの教え子の叔父と言う人物が・・・そして後半では生徒のトビオが、沖田君の影を背負ってナッキーに近づきます。
ナッキーはまだまだ沖田君を忘れられず、引きずっていたんですね。
でも、良く考えてみれば、リアルタイムを生きる私たちにはもう何十年も時が過ぎて、連載開始のころはナッキーたちとほぼ同学年だった私は、もう孫がいてもおかしくない年齢・・・いませんし予定もないですが(^_^;)。
でも物語のナッキーにはまだ10年そこそこしか経ってないんだもんね。
そう考えるとそれは仕方がないことかも。
そして、ナッキーが沖田君を忘れられないのと同じように、庄司先生がきっと沖田君を忘れられないのではないでしょうか。
ナッキーと庄司先生、どちらの気持ちがどちらに憑依しているのか、それとも同じようにそう思っているのか。
でも、私たちはそんなナッキーを見たくなかったな~と言うのが本音です。
10年で愛した人を忘れるのはもちろん難しいことだと思うけど、なんてったって、ナッキーは超人だもん。
普通の人には出来ないこともやってのけるスーパーマンだもん。
忘れることが出来ないにしても、前を向いてほしいのです。
ナッキーが岩崎君に別れを告げたのは本当に辛いことで、ナッキーが岩崎君よりも教育を選んだ・・・って言うけど、おそらく相手が沖田君であれば、ナッキーが考える「真の教育を模索する」中にともに歩いている沖田君の姿もあったような気がするのは、うがちすぎなのでしょうか?
ナッキーの岩崎君への態度はあまりにも酷く、生徒諸君のファンは恐らく誰もこんな結末を望んでなかったと思うのですが。
あまりにも報われなすぎの岩崎君に同情を禁じえません~(TOT)
すぐに気持ちに踏ん切りをつけて、沖田君のお墓へいっしょにお参りした岩崎の態度は本当に立派で、今後幸せになってくれることを念じてやまないのですが、まだどこかできっと二人が結ばれると期待してしまいます。
ナッキーはフリースクールを作るでしょう。
校長は金田先生・・・そしてそこに教師として岩崎君の姿があれば良いなぁ・・・と。
もしもそうでないのであれば、正直言ってこの先を読む気力がくじけそうです・・・・(^_^;)。
でも内心、岩崎君にはもう、ナッキーを忘れたほうが幸せになれるよ!と言ってあげたい気も・・・。
庄司先生が現状の教育に問題を提起しているのは良く分かるのですが・・・いかんせん問題が大きいですからね。
フリースクールをひとつ作るにしても、それだって大変だろうけど、教育制度を変えるって言うことは・・・うーん・・。
ナッキーのことだからフリースクールを作りその中でだけ理想の教育をすれば良いって言うことでもないだろうし。
今後も引き続き見守りたいと思います。がんばりましょう。みなさん!
生徒諸君! 最終章・旅立ち(1) (Be・Loveコミックス)
庄司 陽子

生徒諸君! 最終章・旅立ち(2) (BE LOVE KC)
庄司 陽子

楽天ブックスはポイントがついてお得ですよ♪
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2010年10月17日
![]() | 生徒諸君!教師編(22) (Be・Loveコミックス) 庄司 陽子 講談社 2010-10-13 by G-Tools |
こちらも「ガラスの仮面」同様、30年以上読み続けている作品。
長いブランクを経て「教師編」が始まってるので時代のつながりが変だけど。
今回は珠里亜の死をどう乗り越えていくかってことがテーマ。
でも、相変わらず何でも丁寧に描かれますね、庄司先生は・・。
葬儀の手順で言うと、お棺に花を手向けて最後の別れから、焼き場での別れまで・・。
こういう丁寧さはいかにも庄司先生らしいなーと、思いました。
それから相変わらずファッションチェックやってます。
今回タートル率高し。冬だからね・・。
読めば読むほどに岩崎との距離が広がるようで、岩崎君が可哀想になる。
これもどういう方向性で終わりを迎えるんだろう・・・と思います。
2007年02月28日
生徒諸君! (1) | |
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「生徒諸君! 教師編」のドラマ化の話題が出たので
元の「生徒諸君!」のご紹介など。
これはわたしもナッキーとほぼ同年代のとき、講談社の少女むけ連載雑誌の少女フレンドという雑誌で連載し、大人気を博しました。ウィキペディアにも書かれている通り、少女フレンドは10年以上前に廃刊となり今はありません。(別冊フレンドはありますね)が「少女フレンド」が輩出した代表作のひとつは、間違いなく「生徒諸君!」ですね。
東京の聖美第四中学校、2年A組にあるとき転校してきた元気な少女、それが主人公のナッキーこと北城尚子です。
ナッキーってスーパーガールでして。
まあホテルユニオン系列の社長が父親なので、背景からしてものすごい半端じゃないお嬢様なのですが、それだけではなく勉強もスポーツも半端じゃなくデキるのです。
元気で明るく物怖じしない、ナッキーはたちまちクラスの人気者となりリーダー格となって、クラス委員の五月野舞ちゃんやクラスのひょうきん者チビ(だけどバスケマン)こと岩崎祝たちと「悪たれ団」を結成します。のちに大阪から越してきた問題児、沖田成年を加え、小西初音、田村僚一の総勢6人の悪たれ団です。
これはナッキーが友達と一緒にいることで、たくさんの苦難を乗り越えて成長してゆく物語です。
全巻(コミックで)プラス外伝の25巻。
あらすじを書くだけでもすごく長くなりますので、さわりだけご紹介しますと・・・。
第一部:ナッキーの転校、仲間、悪たれ団、受験、失恋、マールの死、母に忘れられる。そして母との真の出会い。復学。仲間の元へ。
第二部:バスケ、ワンゲル部など、それぞれの部活に打ち込むメンバーたち。しだいにほのかな「初恋」は真剣な「愛」へと変化して行き、受け入れられずに悩むことも。バスケに打ち込んだり、山に挑戦することで自分を高めようとしたり、あえぐ若者たちの姿が描かれていますが、ショックな事件も起きます。それは初音ちゃんのレイプ事件。このことで、ナッキーがとった行動は…。そして初音ちゃんの出した結論は…。友情が胸に沁みる第二部です。
第三部:やはり部活一色のメンバーたち。そのなかで大学受験。岩崎は北鷺体育大学に推薦で、ナッキーと沖田は偶然にもおなじ横浜教育大学を選び受験。ナッキーは教師を目指し、沖田は山に挑戦し続けます。報われない愛に苦しむ岩崎は、バスケ部のナッキーによく似た遠峰さんと付き合い自分をごまかす。それを怒る沖田が殴りつけ、岩崎はナッキーを愛している事を、たとえ報われなくても受けていく決意。しかし、殴られた岩崎は網膜はく離になり手術を受けます。そのときは治るけどそれが原因で後に岩崎はバスケ選手としての将来を諦めるのですが。
そして、そして、第三部といわず、生徒諸君!の全編を通して一番辛く悲しいことがこの第三部には待ち構えています。
しかし、その辛さを乗り越えて成長してゆく悪たれ団たち。確実に自分の夢に向かってゆく姿が清々しくまぶしく、やっぱり「生徒諸君!」は名作だなぁと心から思うのでした。
なお、詳しいあらすじは↓からどうぞ。
ネタバレ含みますのでご注意を願います。
⇒ short (06/24)
⇒ お (06/20)
⇒ short (05/23)
⇒ short (05/23)
⇒ short (05/23)
⇒ short (05/23)
⇒ short (05/23)
⇒ short (05/23)
⇒ 六猫合体キャットマーズ (01/03)
⇒ 栗ごはん (10/21)