2012年06月18日
![]() | 母がしんどい 田房 永子 新人物往来社 2012-03-24 by G-Tools |
私のもうひとつの、本と映画の感想ブログからの転載です。あしからず。
マンガエッセイなので、こちらにも掲載しますね。
まえがき
まわりから見ると、仲良し親子。
だけど「お母さん大好き!」って思ったことがない。
(こんな私って親不孝?)
何の問題もない、しあわせ家族。
だけど実は、お父さんとしゃべったことがない。
(会話はいつもお母さん越し)
お母さんはいつも「あなたのため」と言ってくれます。
だけどそれって、本当に私のためなの?
(お母さんがやりたいからやってるとしか思えない・・・)
この違和感を相談すると言われること。
「親なんて、そんなもんだよ」
「それを乗り越えるのが大人」
自分が子供なんだ、悪いんだって思ってきた。
(だけど、わたしって本当にそんなに、悪いの?)
うちって「普通」なのに、なんだか「普通」じゃない。
お母さんが重苦しい。
そんな私が、
お母さんから逃げて失敗して、逃げて失敗して
ついに逃げ切るまでのお話です。
なんていうのか、このお母さんは完全に病気なんだと思う。
気分屋と呼ばれる性格の極端に酷い感じ。
一瞬で(3秒でと書いてあるけど)ニコニコしていたのが鬼の形相に変わったり、自分の考えを子どもの気持ちも考えずに、ただひたすら押し付ける。
そして、「押し付けている」と言う意識すらない。
そんなお母さんに育てられた著者が、どのように成長してしまったか・・・そしてどのように解決して、どのように親と断絶して自立したのかを描いた作品です。
とにかく、子ども時代の著者がかわいそうでかわいそうで、不憫で不憫で、読んでて涙が止まらなかったんです。
たとえば遠足のお弁当。
ミネストローネ入りの凝った(と本人は思ってるんだろう)お弁当を作る一方で、水筒にはただの水道水を持たせる。(遠足の間に温まっている)
たとえば子どもが母親にプレゼントしようと、手作りケーキを作ろうとすると、そばで見ていてイライラして爆発。。。子どもは母のためを思っているのに・・・。etc.etc.・・・・。
大人になってからのこともそれはそれで相当~~~~~にキツいけど、やっぱり子ども時代はあまりにもかわいそう~~(涙)。
しかも担任とかにも酷くされて。
もう~~こういうのが先生なんて、許せません!
大人になってからも壮絶すぎる人生です。。。
ここに書くのも憚られるほど、これが親?と思ってしまう。
精神科の医師がこの人に言ったこと、それが大きなきっかけになって、親との断絶を決めるんだけど、やっぱり専門家は違うわ・・と思いました。医師のせりふ「あなたは悪くない」の言葉に、泣けました。
後に著者が自分の両親のことを分析しているんだけど、なるほどなぁと深く納得できます。
そしてよくぞそこまで冷静に親を見ることが出来るようになったと、それもまた感動なのです。
Amazonのカスタマーレビューを見ると、こうした母親に苦しまされた人が多いのに、驚きます。
自分はちゃんと「母親」かなぁ・・・
と思ってしまいました。
こんな親じゃないよね?と子供に確認したいけど、ひょっとして「同じところがあるよ」とか言われたら・・と思うと怖い(^_^;)
著者の田房栄子さんのブログはこちらです。
「むだにびっくり」
おもしろいタイトルですが、後日談なども書かれており、本書を読んだ人は必読ですよ。
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2012年05月09日
![]() | 予告犯 1 (ヤングジャンプコミックス) 筒井 哲也 集英社 2012-04-10 by G-Tools |
書店で新刊コーナーにあって、思わずジャケ買いしました。
私の好みかしら~~と思って。
そしたらビンゴビンゴ!面白かった!
後日朝日新聞の読書のページのコミックのコーナーに登場して、おお、これは!感想上げとかないと!!と思ったのです。
要するに、インターネットを通じて、犯行の予告をして、実際にその通りに事件が起きる。
いったい犯人は誰なのか?
っていう話なんですけど。
ジャケットの絵を見ていただくと、描かれている通り、犯人はこんな風に新聞で作ったマスクをかぶって犯行声明を録画して、それをネットに犯行予告としてあげているのです。(本の中ではyoutubeじゃなくて【yourtube】です)
被害者は、実は全員、何らかの理由で社会的に反感を買っている人物。
たとえば、バイト先の飲食店でゴキブリを天ぷらにしてSNSで発表したとか・・・。
だから、犯人と言っても義賊的な意味がある(と本人たちは思ってるらしい)。
そして、事件のセンセーショナルさが当然のごとく世の中のネット世代に広がり、大きな波紋を広げていくのです。
かなりリアルです。
絵空事とは思われません。
ゴキブリの事件なんか、実際に似たようなことがあって騒ぎになりましたよね。
で、いったい誰が犯人なのか?
次の標的は誰なのか?
と思うのですが。
犯人像は早くも1巻の後半で分かります。ここには書きませんが。
前半では、いくら義賊的とはいえ、世間を騒がせて個人的制裁を加えると言うやり方に賛同できません。
(レイプ事件を擁護した発言をした男子が、この犯人の餌食になっていますが、本当に悪いのは、擁護した発言をしたこの被害者ではなく、レイプ事件を起こしたその犯人ですしね。
コイツが「悪くない」と言ってるわけじゃなくて・・・。
多分、レイプ犯は法律で裁かれるけれど、こういうバカな発言をするやつを取り締まることができないので、ターゲットになるんだろうと思いますが・・・。)
でも、後半。
犯人の背景がわかるにつれ、急速に物語りに釣り込まれていきます。
ありそう!本当にこんなことあるかも・・!
ツイッター
SNS
ブログ
炎上
動画投稿サイト(ユアtube・笑)やニッコリ生放送(笑)
いまどきのネットユーザーたちにはあまりにもリアルな設定じゃないでしょうか。
犯人たちに対する警察は、警視庁のサイバー犯罪対策課。
班長は吉野絵里香、26歳警部補、超美人だけど容赦のない厳しさを持つオトコマエな女性。
この人も魅力的だし、犯人もこうなってくると応援したくなる。
今後の展開が非常に楽しみな一冊です。
ちなみに冒頭ではゲームソフトを違法にアップロードした中学生が家宅捜索を受けています。
で、損害賠償は450億円ですって。
ゆめゆめ、こんなことをしようとは思わないように・・・ね!(^_^;)
2012年04月21日
![]() | 月刊少女野崎くん(1) (ガンガンコミックスONLINE) 椿 いづみ スクウェア・エニックス 2012-04-20 by G-Tools |
娘のマンガです。
読め読めってうるさいから読んでみた。
ちょっと読んで面白くなかったら返そうと思っていました。
したら、なんと、面白い~~~!((*´∀`))ケラケラ
すごく笑いながら読みましたよ。
意外性のある展開で、そう来るのか!!みたいな・・・。
タイトル、おかしいでしょう。
読めば意味が分かります。
登場人物たちも個性的でおかしい。
私は正統派が好みなので、どちらかと言うと野崎くんが好きですが、みこりんも面白くて好きだし
鹿島くん(笑)もかっこいいし・・・(笑)
演劇部の部長も・・・!
みんな面白いです!
読んで損はないですね。
以下ちょっとネタばれします
野崎くん、実は大人気の少女漫画家なんですよ。
主人公の佐倉千代は野崎君に片思い中。
告白しようとしてもうまく行きません。
でも、実は野崎くんも佐倉のことをチェックしてました。
それは佐倉が絵のうまい美術部員だから!!
そんなこんなで結局佐倉は、野崎くんのアシスタントとして接近することになるんです。
それが4こまマンガでとっても面白おかしく描かれてるんですよ!
気になった方はぜひとも手にとって見てね。
カバー下もね(*^_^*)
2012年03月21日
![]() | 東京ボイジャーレコード (IDコミックス ZERO-SUMコミックス) たし 一迅社 2012-01-25 by G-Tools |
娘が買ってきた本です。
娘の読む本って、イマイチ食指が動かなくて・・。若い子の読むものっておばさんにはちょっと合わないなぁと常々思ってるんですが(^_^;)この本は面白かったです。
進路に迷う少年が、ある出会いをきっかけに「夢」に向かって一歩前進する、そのきっかけをつかむ物語です。
主人公は津上隆哉。
隆哉には気になるクラスメートがいます。
水橋リゲルというその少年は、古典の再々々・・・追試を受けないといけない。何かと目立つけれど孤立しています。
隆哉があるとき、道で転んでいる少女の手助けをして、少女を家に送り届けると、そこにいたのがリゲルでした。
少女はチャコという名前で、リゲルの妹だったのです。
そして、そこは家ではなく、アンティークのお店でした。
隆哉はリゲルに、古典の補習を受けている間の店番を頼まれ、リゲルとチャコの兄妹と仲良くなっていくのです。
でもどこか他を寄せ付けないリゲル。
そして二人や、その知人にふれあい、親しくなっていくうちにタカヤは自分の、押さえ込んでいた「夢」を思い出していくのです。
主人公タカヤがめっちゃ泣き虫で面白いです。すごく優しくて良いコだなーと好感が持てて。
友情が育ちそうで育たないような、じれったさ。
いつまでもこのままでいたいような・・・でも、夢に向かって進みたいような
そんな複雑な、多感なお年頃の少年の物語で、胸にじんわりと響きました。
それにしても、著者のお名前はユニークですね。「たし」なんて・・・・(*^_^*)
2010年10月29日
![]() | かぶく者(8) <完> (モーニングKC) たなか 亜希夫 デビッド・宮原 講談社 2010-09-22 by G-Tools |
歌舞伎の世界を身近にしてくれた、「かぶく者」終ってしまいました・・。
新九郎・・四谷怪談で、一気に「芸」に目覚めたと言うか、一皮向けたと言うか・・
そこからが楽しみでしたが。
四谷怪談を大成功に収めた新九郎。
いよいよ新九郎の出生の秘密が明らかになり、生島新五郎の子孫として梨園に認められる。
新五郎の2代目の襲名を命じられ、その代わりに新九郎が出した条件とは。。。。。
俳優祭っていうのがあるんですね。
2年に一度のファン感謝デーだそうです。
結構型破りな舞台を演じるそうです。
新九郎が座頭になって、見取りを上演します。
見取りと言うのは、いろんな舞台のいいところ取りした舞台だそうです。
山中銀乃介
並木月之介
芳沢恋四郎
そして仲村宗太郎・・・・
集大成的な舞台を終えて、これからも新九郎はかぶいて生きていくんでしょうね。
終っちゃって残念です。
(ひとつ思ったのは、新九郎の出生は人間の思惑が介在したと言うこと、ちょっと残念だったかな。
神秘的じゃなくなってしまった感じがして。)
2009年11月15日
とりぱん 1 (1) | |
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