2006年05月22日
オル窓関連の感想目次はこちら
あらすじの第3の柱と言いながら、一番の柱がこれ!!「アーレンスマイヤ家に関わる秘密」ですね。なんせこのためにユリウスは女と生まれながら男として育てられたのだから。男として、次代当主としていきなりアーレンスマイヤ家に入り込んだ、ユリウスとその母レナーテ。女であることを秘密にするためにお抱えの主治医、ゲルハルト・ヤーンと言う男がくっついてるのだけど、これがいかにも胡散臭い。胡散臭すぎる男をどうして信用するかレナーテ。そのまえに、問いたい。レナーテよ。ユリウスを男として育て、たとえ遺産が手に入ったとしてユリウスの幸せがそこにあると本当に信じていたのか。
って言うか、綺麗な顔して考えることがエゲツな過ぎるよ。この人。冷静に考えてみて女が「わたしは男」って言って子どものころはともかく、大人になっても周囲を欺き続けられるわけがないし。そのときどうするか、考えてたのだろうか…。考えれば考えるほど何を考えてたのかよく分かりません。
あ、ヤーンの話でした…。
あらすじの第3の柱と言いながら、一番の柱がこれ!!「アーレンスマイヤ家に関わる秘密」ですね。なんせこのためにユリウスは女と生まれながら男として育てられたのだから。男として、次代当主としていきなりアーレンスマイヤ家に入り込んだ、ユリウスとその母レナーテ。女であることを秘密にするためにお抱えの主治医、ゲルハルト・ヤーンと言う男がくっついてるのだけど、これがいかにも胡散臭い。胡散臭すぎる男をどうして信用するかレナーテ。そのまえに、問いたい。レナーテよ。ユリウスを男として育て、たとえ遺産が手に入ったとしてユリウスの幸せがそこにあると本当に信じていたのか。
って言うか、綺麗な顔して考えることがエゲツな過ぎるよ。この人。冷静に考えてみて女が「わたしは男」って言って子どものころはともかく、大人になっても周囲を欺き続けられるわけがないし。そのときどうするか、考えてたのだろうか…。考えれば考えるほど何を考えてたのかよく分かりません。
あ、ヤーンの話でした…。
2006年05月22日
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第2の柱は「イザークのピアニストへの道」
これはまた読み応えがありますよ。イザークはそう好きなキャラじゃないけど、彼が音楽家として大成するのは応援してました!だって、支える妹のフリデリーケ14歳が余りにも可憐でいじらしいのだもん。彼女は実はイザークの本当の妹じゃなくて、イザークの両親に拾われた捨て子ちゃんだったのだ。で、親が死んでいくとき、イザークを頼む、とフリデリーケに言い残すのだ。それを守って一生懸命なフリデリーケのなんと、健気でいじらしいことか。しかし、親もさ~イザークに「フリデリーケを大事にして」とか言い残すのならともかく、妹に兄を頼むなんて…。今わの際に「我が子かわいさ」が出てしまったのだろうか。かくして気の毒なフリデリーケは兄に恋する気持ちも封印して、イザークのライバルであるモーリッツに見初められて売春まがいの(いや、身体は売ってないし、モーリッツもそこまで卑劣じゃなかったけど気持ち的には身を売ってるのと同じだったんじゃないかな~。なので、ばれたときイザークにもめっちゃ怒られたし。実際後で「あなたに助けられるぐらいなら身体売ったほうがマシ!」とか言うしね)ことしてまで兄を支えたのだよね。
イザークがピアノの家庭教師の仕事がなくなったのは、このモーリッツのせいなので、一概にイザークが甲斐性なしとばかり言えないのだけど。
第2の柱は「イザークのピアニストへの道」
これはまた読み応えがありますよ。イザークはそう好きなキャラじゃないけど、彼が音楽家として大成するのは応援してました!だって、支える妹のフリデリーケ14歳が余りにも可憐でいじらしいのだもん。彼女は実はイザークの本当の妹じゃなくて、イザークの両親に拾われた捨て子ちゃんだったのだ。で、親が死んでいくとき、イザークを頼む、とフリデリーケに言い残すのだ。それを守って一生懸命なフリデリーケのなんと、健気でいじらしいことか。しかし、親もさ~イザークに「フリデリーケを大事にして」とか言い残すのならともかく、妹に兄を頼むなんて…。今わの際に「我が子かわいさ」が出てしまったのだろうか。かくして気の毒なフリデリーケは兄に恋する気持ちも封印して、イザークのライバルであるモーリッツに見初められて売春まがいの(いや、身体は売ってないし、モーリッツもそこまで卑劣じゃなかったけど気持ち的には身を売ってるのと同じだったんじゃないかな~。なので、ばれたときイザークにもめっちゃ怒られたし。実際後で「あなたに助けられるぐらいなら身体売ったほうがマシ!」とか言うしね)ことしてまで兄を支えたのだよね。
イザークがピアノの家庭教師の仕事がなくなったのは、このモーリッツのせいなので、一概にイザークが甲斐性なしとばかり言えないのだけど。
2006年05月22日
「オルフェウスの窓」第1部のあらすじ。
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第1部第1部:レーゲンスブルグ遍の感想は3本柱のあらすじとしてここではご紹介します。
●オルフェウスの窓で出会った悲劇の恋人たち
●イザークのピアニストへの道
●アーレンスマイヤ家に関わる秘密
まずはタイトルでもあるから…
「オルフェウスの窓」で出会った悲劇の恋人たちの物語。
ユリウスとイザークが最初にオル窓で出会ったけど、それにしてはイザークは可哀想なほどユリウスに相手にされてなかったね。オル窓で出会った意味はあるのか…??。
でもその代わりと言ってはなんだけども物語全体を通して、この窓で出会ったけど生き残ったのはイザークだけだもんね。窓からも忘れられた存在だったのか?
ユリウスは2番目に出会ったクラウスに夢中。そりゃそうですよ、あんなイイ男はほかに滅多にいないもの。わたしも断然イザークよりもクラウス♪
でも、クラウスは実はロシアの革命分子で、第一部の途中でロシアに帰ってしまう。これがなんと5巻ですよ。早いよ~。もっと残ってて欲しかったなぁ。
しかし、あのシーンは感動的!
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第1部第1部:レーゲンスブルグ遍の感想は3本柱のあらすじとしてここではご紹介します。
●オルフェウスの窓で出会った悲劇の恋人たち
●イザークのピアニストへの道
●アーレンスマイヤ家に関わる秘密
まずはタイトルでもあるから…
「オルフェウスの窓」で出会った悲劇の恋人たちの物語。
ユリウスとイザークが最初にオル窓で出会ったけど、それにしてはイザークは可哀想なほどユリウスに相手にされてなかったね。オル窓で出会った意味はあるのか…??。
でもその代わりと言ってはなんだけども物語全体を通して、この窓で出会ったけど生き残ったのはイザークだけだもんね。窓からも忘れられた存在だったのか?
ユリウスは2番目に出会ったクラウスに夢中。そりゃそうですよ、あんなイイ男はほかに滅多にいないもの。わたしも断然イザークよりもクラウス♪
でも、クラウスは実はロシアの革命分子で、第一部の途中でロシアに帰ってしまう。これがなんと5巻ですよ。早いよ~。もっと残ってて欲しかったなぁ。
しかし、あのシーンは感動的!
2006年05月10日
![]() | ベルサイユのばら大事典―連載開始30周年記念 池田 理代子 集英社 2002-10 by G-Tools |
![]() | ベルサイユのばら その謎と真実 単行本 池田 理代子 JTB 2002-12 by G-Tools |
わたしのイイ男の基本中の基本、オスカル様。こころの初恋オスカル様。はじめてお会いしたのは、まだまだ雑誌連載中の小学校5年生のときではなかったでしょうか。なぜか、4巻。黒い騎士が表紙の4巻にて、わたしはオスカル様にお会いしまして、その場でノックアウト!寝ても覚めてもオスカル様のことばかり考える毎日が始まりました。
小遣いすら充分に持っていなかった当時、わたしがオスカル様にお目にかかることが出来たのは、友達の姉さまにお借りしたそのときだけ。今思うと、その友達の姉さまはなんと、良いお人だったのでしょうか。わたしがもしも、その姉さまの立場であったら、この本を人に貸すなんて…しかも、得体も知れない妹の友達に貸すなんて…(その『ベルばら』はわたしたち同級生の何人もの間を渡り歩いたのです。順番がついておりまして、早く回ってこないかと指折り数えて待っていたのです)
そんなこと…
ぜってーできねー!!!…あら、失礼しました。そう、しかも、娯楽の少なかった当時(どんな昔やねん!)同級生たちのそのまた、家族、母親や妹たちもむさぼるように読んだでありましょう。
きっと、ご本人の手元に戻るまでにかなりの日数を要したに違いなく、しかも、ぴかぴか新品だったその本はみんなの手垢にまみれ、よだれや涙のシミがつき、哀れな姿に変わり果てていたに違いありません。
実際わたし、ひとりで何日間も『ベルばら』を留め置きましたとも。ええ、次の友達に回さねばならないことは百も承知で、ついには「しょーとちゃん、早く回してよ!みんな待っとるのやでね!!」と、プンスカ怒りのクレームが来るまで、手元に留め置きましたとも。
オスカル様と別れるのが辛かったことを思い出します。ぐずぐずといつまでも返さない悪い子どもでゴメンナサイ。
それでも、ちゃんと、結局全巻を貸してくださった、M・K子ちゃんの姉さま、今わたしは心からありがとうございます、と言いたいです。
さてさて、わたしの想い出話はこれぐらいにして!!
なんと、2006年秋に「マリーアントワネット」という映画が公開されるようですね!こちらのサイトで、予告編が見られます。↓
「マリー・アントワネット」
これは楽しみです♪
情報は蘇芳さんのBBSで見つけました。感謝です。
ということで、今更ながら「ベルばら」なわけです♪
ただ今、新装特別版も、順次発売中。
![]() | ベルサイユのばら 6 完全版 (6) 池田 理代子 集英社 2006-04-19 by G-Tools |
![]() | ベルサイユのばら 5 完全版 (5) 池田 理代子 集英社 2006-03-17 by G-Tools |
![]() | ベルサイユのばら―完全版 (4) 池田 理代子 集英社 2006-02-17 by G-Tools |
![]() | ベルサイユのばら―完全版 (3) 池田 理代子 集英社 2006-01-19 by G-Tools |
![]() | ベルサイユのばら―完全版 (2) 池田 理代子 集英社 2005-12-19 by G-Tools |
![]() | ベルサイユのばら―完全版 (1) 池田 理代子 集英社 2005-12-19 by G-Tools |
2006年05月01日
「オルフェウスの窓」第2部感想 その2
(その1はこちら)
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次は、イザークがであった鬼才ピアニスト、ラインハルトの義理の母、フローラ・フォン・エンマーリッヒ(しとみさん、ご指摘ありがとうございました)と、ラインハルトにピアニスト生命を絶たれたヨーゼフの婚約者エルヴィラのはなし。
ラインハルトは子どものころ女の子の姿で世間を驚かせた天才ピアニスト。
その才能を自慢していたラインハルトは、当時のライバル、ヨーゼフに自作の楽譜を渡しました。それは悪魔のような曲で、魅入られたヨーゼフはその曲のために指をだめにしてしまったのです。
その後のヨーゼフはアル中となり、ピアノ界から姿を消してしまう。
ラインハルト自身も指を壊してし待ったのは皮肉ですが。
イザークはこの悪魔の曲に見入ってしまい、そのために指を壊しかけています。
その縁で、ヨーゼフと知り合い、ヨーゼフを捜し歩いているエルヴィラにヨーゼフの居所を教えます。
ヨーゼフは実は、ラインハルトがこっそり面倒を見ていたのです。
エルヴィラはヨーゼフの居所を知ると同時に、ヨーゼフの変わり果てた姿のわけを知ります。
さて、ラインハルトは義理の母親と不義密通中。
わかい情熱でクラフト夫人を連れ去りたいのだけど、踏み切れないクラフト夫人。それもそのはず、ヴォルフィという可愛い息子もいて、どうしてもラインハルトのようには考えられないのです。
そんな二人の関係を、ヨーゼフをこんな姿にされた復讐に使おうと目論むエルヴィラ。
クラフト夫人の可愛いヴォルフィを誘拐します。
そして、ヨーゼフを連れて家に戻る前に、ヴォルフィを開放するのだけど、その前にラインハルトと、クラフト夫人の関係を教えるのです。
自分の愛して止まない母親を汚された…!!そう感じたヴォルフィは、ラインハルトを撃ちます!!
ラインハルトは、イザークに指を直すための練習曲を残して、この世を去るのでした。
エルヴィラ…彼女の復讐はほんの少し、真実を教えただけ。
でも、その結果を見れば、なんと壮絶な復讐を遂げたことになるのか。
小石を池に投げ込んで、何倍もの波紋が広がるように。
憎しみに駆られた女。この第二部の中で唯一、負のパワーにのみ操られる女です。
最後に、イザークの妻ロベルタと、ロシアから来たバイオリニスト、アナスタシアについて。
アナスタシアは新進のバイオリニスト。イザークと一緒にリサイタルを開くことになります。彼女がイザークを指名したのだけど、それにはわけがあったのです。
実はアナスタシアはクラウスの知り合いでロシアの革命分子。演奏旅行の名を借りて地下活動をしているのです。
一方ロベルタはウィーンで娼婦をして暮らしていた。
イザークの成功を喜び、匿名で真っ赤なばらを送ったりしています。
そんなロベルタが偶然、アナスタシアの落としたメモを拾います。メモは地下活動に関する内容だった。そのメモが「客」の目に触れたことから、ロベルタは「スパイ」として捕まってしまうのだけど、アナスタシアの名前を出すことは、イザークにもきっと不幸が起きると思う。ロベルタはアナスタシアがイザークの恋人だと早合点していたので。なので、アナスタシアをかばい、投獄されます。
アナスタシアはロベルタが無実を訴えないのを不思議に思いながらも、このままそしらぬ顔でロシアに帰る道を選ばず、出頭します。イザークへクラウスからの心からの言葉「イザーク、おめでとう!」と、ミハイロフ家のストラディバリをたくして…。
(その1はこちら)
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次は、イザークがであった鬼才ピアニスト、ラインハルトの義理の母、フローラ・フォン・エンマーリッヒ(しとみさん、ご指摘ありがとうございました)と、ラインハルトにピアニスト生命を絶たれたヨーゼフの婚約者エルヴィラのはなし。
ラインハルトは子どものころ女の子の姿で世間を驚かせた天才ピアニスト。
その才能を自慢していたラインハルトは、当時のライバル、ヨーゼフに自作の楽譜を渡しました。それは悪魔のような曲で、魅入られたヨーゼフはその曲のために指をだめにしてしまったのです。
その後のヨーゼフはアル中となり、ピアノ界から姿を消してしまう。
ラインハルト自身も指を壊してし待ったのは皮肉ですが。
イザークはこの悪魔の曲に見入ってしまい、そのために指を壊しかけています。
その縁で、ヨーゼフと知り合い、ヨーゼフを捜し歩いているエルヴィラにヨーゼフの居所を教えます。
ヨーゼフは実は、ラインハルトがこっそり面倒を見ていたのです。
エルヴィラはヨーゼフの居所を知ると同時に、ヨーゼフの変わり果てた姿のわけを知ります。
さて、ラインハルトは義理の母親と不義密通中。
わかい情熱でクラフト夫人を連れ去りたいのだけど、踏み切れないクラフト夫人。それもそのはず、ヴォルフィという可愛い息子もいて、どうしてもラインハルトのようには考えられないのです。
そんな二人の関係を、ヨーゼフをこんな姿にされた復讐に使おうと目論むエルヴィラ。
クラフト夫人の可愛いヴォルフィを誘拐します。
そして、ヨーゼフを連れて家に戻る前に、ヴォルフィを開放するのだけど、その前にラインハルトと、クラフト夫人の関係を教えるのです。
自分の愛して止まない母親を汚された…!!そう感じたヴォルフィは、ラインハルトを撃ちます!!
ラインハルトは、イザークに指を直すための練習曲を残して、この世を去るのでした。
エルヴィラ…彼女の復讐はほんの少し、真実を教えただけ。
でも、その結果を見れば、なんと壮絶な復讐を遂げたことになるのか。
小石を池に投げ込んで、何倍もの波紋が広がるように。
憎しみに駆られた女。この第二部の中で唯一、負のパワーにのみ操られる女です。
最後に、イザークの妻ロベルタと、ロシアから来たバイオリニスト、アナスタシアについて。
アナスタシアは新進のバイオリニスト。イザークと一緒にリサイタルを開くことになります。彼女がイザークを指名したのだけど、それにはわけがあったのです。
実はアナスタシアはクラウスの知り合いでロシアの革命分子。演奏旅行の名を借りて地下活動をしているのです。
一方ロベルタはウィーンで娼婦をして暮らしていた。
イザークの成功を喜び、匿名で真っ赤なばらを送ったりしています。
そんなロベルタが偶然、アナスタシアの落としたメモを拾います。メモは地下活動に関する内容だった。そのメモが「客」の目に触れたことから、ロベルタは「スパイ」として捕まってしまうのだけど、アナスタシアの名前を出すことは、イザークにもきっと不幸が起きると思う。ロベルタはアナスタシアがイザークの恋人だと早合点していたので。なので、アナスタシアをかばい、投獄されます。
アナスタシアはロベルタが無実を訴えないのを不思議に思いながらも、このままそしらぬ顔でロシアに帰る道を選ばず、出頭します。イザークへクラウスからの心からの言葉「イザーク、おめでとう!」と、ミハイロフ家のストラディバリをたくして…。
2006年05月01日
今回は、「オル窓」第二部について熱く語る!!語らせてください!!
(第一部への思い入れはこちら)
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前回も書きましたとおり、わたしはこれ、リアルタイムで読んでて(中学の頃)第一部はものすご~~~~~~~く好きだった、ある意味では「ベルばら」以上に好きだったんだけど、第二部に入ってからの、イザークが美女に骨抜きにされデレデしている様子はとても正視に耐えられず、コミックも揃えるのをやめてしまいました。
が、これもまた、子どもだったわたしのとんでもない誤りで、今読んでみると確かに第一部や第三部のようなドラマティックな迫力には欠けるけれど、それでも、とーーーーーってもすばらしい物語になっています。
第二部はイザークの人生を描いたものですが、その陰に日向に出てくる女たちの人物造形の際立ってすばらしいこと。どの女もただのひとりとして平凡で、つまらない女はいません。この女たちの人生を読むだけでも、第二部の価値は充分にあります。
が、そこにイザークの音楽家としての苦悩が描かれ、なんとこんなにも面白い物語を、当時の私は読めなかったのか、なんと言う失態。悔やんでも悔やみきれません。くぅ~!
まず、アマーリエとカタリーナ。
アマーリエは、イザークのウィーンでのピアノの先生、シェーンベルグ教授の娘です。この女、名前からして「アモーレ」とか「アムール」みたいな、いかにも男をたぶらかしてなんぼ!みたいな女なんです。
初心な、初心すぎるイザークは彼女にあっという間にツイラクしてしまう。
時を同じくして、ウィーンに「音楽の勉強をする」と両親に偽り、看護婦となるために勉強しようとやってきたカタリーナ。もちろんイザークへの思慕は失われていない。
でも、イザークは美女との情事に夢中でカタリーナには目もくれません。
しかし、アマーリエにとってイザークとのコトはホンの遊びだったんですねぇ。
イザークが順にのっとってシェーンベルグ教授のところに「アマーリエをぼくに下さい」みたいな挨拶に行く。
寝たら結婚!!みたいな、実直さ、悪く言うと愚直な感じ。ここがちょっと萎えちゃう。遊びがないんだよね。疲れちゃうわ、アナタと付き合ってると。と、言いたくなる女もいるはずですが。
で、そのイザークのプロポーズに教授とその夫人はいたく戸惑ってしまい「アレには婚約者がいる」と言うのです。痛い失恋。イザーク。
結婚したけど、もともと奔放に生きてきたアマーリエ、両家の奥様としてじっとしておれず結婚後もイザークにちょっかいをかけます。が、イザークはちょうどピアノへの情熱を再燃させており、アマーリエよりもバックハウスを選びます。と言うことで振られてしまったアマーリエ、狂言自殺を試みます!
入院した先で、看護士となっているカタリーナにイザークは「この責任をとり彼女と結婚する」というのです。愚直!!しかし、なんと心の綺麗な人なんでしょう!!(すきなのか嫌いなのか…!)
カタリーナはアマーリエに「イザークを縛り付けるのは愛ではない」と詰め寄るのだけど、アマーリエは言うことも聞かないばかりか、病院を抜け出し夜遊び三昧、挙句火の不始末から病院を火事にしてしまう。そして、そのうえ自分だけが助かろうと防火扉も開け放しにして逃げるのだけど、患者たちを救ったのはカタリーナの勇気ある行動。(しかし、患者に『燃え移りやすいからガウンやナイトドレスを脱いで!』と言うわりに自分はしっかり着込んでるのが納得できないが)
カタリーナは、嫉妬に駆られたアマーリエに、実家ブレンネル家に看護士の勉強をしていることを告げ口され、親がカタリーナを連れ戻しに来ていたのだけど、この火事騒動の時に見たカタリーナの仕事に対する情熱と責任感を目に焼き付けて、結局娘の意思を尊重することにします。
そんなカタリーナにアマーリエも完敗。初めて自分と言うものを振り返り深く反省し、カタリーナに助言を求める。
その答は「お仕事をお持ちなさいませ。今まで身につけてきた教養や知識や才能を人のためにお役立てなさいませ。自分の存在の確かさ、生きていることの手ごたえをお見つけになります」とのことば。
そしてアマーリエはイザークのもとを去るのだった。
ちょっぴりサビシそうなイザークでした。
(第一部への思い入れはこちら)
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前回も書きましたとおり、わたしはこれ、リアルタイムで読んでて(中学の頃)第一部はものすご~~~~~~~く好きだった、ある意味では「ベルばら」以上に好きだったんだけど、第二部に入ってからの、イザークが美女に骨抜きにされデレデしている様子はとても正視に耐えられず、コミックも揃えるのをやめてしまいました。
が、これもまた、子どもだったわたしのとんでもない誤りで、今読んでみると確かに第一部や第三部のようなドラマティックな迫力には欠けるけれど、それでも、とーーーーーってもすばらしい物語になっています。
第二部はイザークの人生を描いたものですが、その陰に日向に出てくる女たちの人物造形の際立ってすばらしいこと。どの女もただのひとりとして平凡で、つまらない女はいません。この女たちの人生を読むだけでも、第二部の価値は充分にあります。
が、そこにイザークの音楽家としての苦悩が描かれ、なんとこんなにも面白い物語を、当時の私は読めなかったのか、なんと言う失態。悔やんでも悔やみきれません。くぅ~!
まず、アマーリエとカタリーナ。
アマーリエは、イザークのウィーンでのピアノの先生、シェーンベルグ教授の娘です。この女、名前からして「アモーレ」とか「アムール」みたいな、いかにも男をたぶらかしてなんぼ!みたいな女なんです。
初心な、初心すぎるイザークは彼女にあっという間にツイラクしてしまう。
時を同じくして、ウィーンに「音楽の勉強をする」と両親に偽り、看護婦となるために勉強しようとやってきたカタリーナ。もちろんイザークへの思慕は失われていない。
でも、イザークは美女との情事に夢中でカタリーナには目もくれません。
しかし、アマーリエにとってイザークとのコトはホンの遊びだったんですねぇ。
イザークが順にのっとってシェーンベルグ教授のところに「アマーリエをぼくに下さい」みたいな挨拶に行く。
寝たら結婚!!みたいな、実直さ、悪く言うと愚直な感じ。ここがちょっと萎えちゃう。遊びがないんだよね。疲れちゃうわ、アナタと付き合ってると。と、言いたくなる女もいるはずですが。
で、そのイザークのプロポーズに教授とその夫人はいたく戸惑ってしまい「アレには婚約者がいる」と言うのです。痛い失恋。イザーク。
結婚したけど、もともと奔放に生きてきたアマーリエ、両家の奥様としてじっとしておれず結婚後もイザークにちょっかいをかけます。が、イザークはちょうどピアノへの情熱を再燃させており、アマーリエよりもバックハウスを選びます。と言うことで振られてしまったアマーリエ、狂言自殺を試みます!
入院した先で、看護士となっているカタリーナにイザークは「この責任をとり彼女と結婚する」というのです。愚直!!しかし、なんと心の綺麗な人なんでしょう!!(すきなのか嫌いなのか…!)
カタリーナはアマーリエに「イザークを縛り付けるのは愛ではない」と詰め寄るのだけど、アマーリエは言うことも聞かないばかりか、病院を抜け出し夜遊び三昧、挙句火の不始末から病院を火事にしてしまう。そして、そのうえ自分だけが助かろうと防火扉も開け放しにして逃げるのだけど、患者たちを救ったのはカタリーナの勇気ある行動。(しかし、患者に『燃え移りやすいからガウンやナイトドレスを脱いで!』と言うわりに自分はしっかり着込んでるのが納得できないが)
カタリーナは、嫉妬に駆られたアマーリエに、実家ブレンネル家に看護士の勉強をしていることを告げ口され、親がカタリーナを連れ戻しに来ていたのだけど、この火事騒動の時に見たカタリーナの仕事に対する情熱と責任感を目に焼き付けて、結局娘の意思を尊重することにします。
そんなカタリーナにアマーリエも完敗。初めて自分と言うものを振り返り深く反省し、カタリーナに助言を求める。
その答は「お仕事をお持ちなさいませ。今まで身につけてきた教養や知識や才能を人のためにお役立てなさいませ。自分の存在の確かさ、生きていることの手ごたえをお見つけになります」とのことば。
そしてアマーリエはイザークのもとを去るのだった。
ちょっぴりサビシそうなイザークでした。
⇒ short (06/24)
⇒ お (06/20)
⇒ short (05/23)
⇒ short (05/23)
⇒ short (05/23)
⇒ short (05/23)
⇒ short (05/23)
⇒ short (05/23)
⇒ 六猫合体キャットマーズ (01/03)
⇒ 栗ごはん (10/21)