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斉藤さん/小田ゆうあ

2007年12月21日
4420151048斉藤さん 1 (1) (オフィスユーコミックス)
小田 ゆうあ
創美社 2006-11-17

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人間言いたい事があっても、ぐっと我慢。それが大人だと思ってた。
人間関係がもつれてしまうよりは、自分が言いたい事を抑えて、我慢すればその場は無事に過ぎていきます。でも、それって「日和見」主義。
今の世の中、日和見主義が断然多い。
(そうでない人も最近は多いみたいですけど)
そんな中でこの漫画の「斉藤さん」は、言いたい事をずばずば言う。
正しいと思ったことは何でもやる!
ある意味、正義の人。
でも、物には言い方がありますよね。
いくら正しい事でも、言い方一つで相手に不快感を与えてしまい、本末転倒になることも。
それでもそんなの関係ねぇ!とばかりに、ずばっと鋭い一言を言わずにいられない斉藤さん。だから子どもの幼稚園のママ友の中でも浮きに浮いた存在なのです。
その斉藤さんの前に現れたのが、主人公「真野さん」。
幼稚園に転入してきた主人公が、斉藤さんを見つめるまなざしで物語は進みます。
最初は他のお母さんたちと同じように、「引いちゃう」主人公。
「正義もいいけど、とばっちりは受けたくない」と、見て見ぬ振りをしたいところだったのだけど、段々と斉藤さんに引かれていくのです。
ぶっきらぼうの斉藤さん、自己表現が苦手でメールの返事もマメじゃない斉藤さん、だけど彼女のよさをわかって行く真野さんと、真野さんによって段々と殻を破っていく斉藤さんのコンビがとっても見てて気持ちいい!
女子高生にも、男子生徒にも同じように意見して反感を買ってしまう斉藤さん、ちょっとした事件が持ち上がるのですが、、、、!!

正しいことをすればきっとどこかに、分かってくれる人はいる!
頑張れ斉藤さん。

とはいってもこんな風にはなかなか出来ない~~(~_~;)
でも少しでも見習いたいなと思いました。

4420151196斉藤さん 2 (2)
小田 ゆうあ
創美社 2007-05-18

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4420151358斉藤さん 3 (3) (オフィスユーコミックス)
小田 ゆうあ
創美社 2007-10-19

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4420151404斉藤さん 4 (4) (オフィスユーコミックス)
小田 ゆうあ
創美社 2007-12-19

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[あ行のマンガ家]他 | Comments(6) | Trackback(0)

悪いのは誰?/松田 奈緒子

2007年12月21日
4088653335悪いのは誰? 1 (1) (クイーンズコミックス)
松田 奈緒子
集英社 2006-03-17

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4088653572悪いのは誰? 2 (2) (クイーンズコミックス)
松田 奈緒子
集英社 2006-08-18

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お初の漫画家さんで、この本もなんとなくAmazonの書評で、高評価が付いていたので興味を惹かれました。
うーん、正直、Amazonの書評の感じほど、わたしは面白いとは思えなかったんだけど、2回目を読んだ時には、なるほどねぇって言う感じで、コレは結構何度も読んで噛み砕いてやっとそのよさが分かってくる作品かもしれない。

主人公の晴(男)は、外洋航海士の父親を海の事故で亡くしてから、母と二人で生きてきた公務員。恋人のちさはメイクアップアーティスト、ひょんなことから今をときめく大手のメイクアップアーティスト、MIHICに見出されそこで働き出します。
なぜか、微妙に歯車が狂い始め、ちさ本人は変わらないんだけど、晴やMIHICのスタッフの気持ちに、小さなわだかまりが出来て行き、ついには「破局」が訪れるまでを描きます。
「破局」は、誰の破局なのか、そして、その直接の原因は一体誰にあるのか。
まさに、「悪いのは誰?」というタイトルの通りの物語です。

ちさという主人公の恋人(というか、こちらも主人公)ですが、まぁ前向きだし明るいしいい子なんだけど、仕事がらみの飲み会で、取引相手もいるのに、その場で自分の身内の事を「パパ、ママ、おばあちゃん」と呼ぶ子どもっぽがある。。それが本筋にからんでくるので、著者も意図してそう言わしめたと思うけど。
最初は分からないんだけど、付き合ううちにその人となりがよく見えてくる。ちさの場合、自分はそんなつもりもないのに、周囲の人を傷つけたり怒らせたりする人間なのですよね。
これは、勝手に怒ったり傷ついたりする方に非があるともいえます。ちさには全然悪気はないのだから、それを「悪意」に取ると言うのは人間性が悪い。
でも案外、人間関係ってそういう部分があるのでは?
その中から、「それでもちさが好き」と言ってくれる人と付き合っていけば良いのです。でも、会社とかの閉鎖社会だとそういうわけにも行かないですね。

自分では何気なく発した一言が、相手に大きな影響を与えてしまう。
でも、言った本人は全然それに気づいてない。
悪いのは誰、
言ったほうか、それを悪意に捻じ曲げてしまう受け手のほうか。

きっぱり別れてしまう明と暗。爽やかさと後味の悪さが入り混じったラストが印象的でした。
[ま行のマンガ家]松田奈緒子 | Comments(0) | Trackback(0)

君に届け (5) /椎名 軽穂

2007年12月17日
4088462378君に届け 5 (5) (マーガレットコミックス)
椎名 軽穂
集英社 2007-11-22

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いよいよ5巻です!!
今回も相変わらず胸キュンな展開。
「つきあっちゃえばいいのに」と誰もが思うふたりなのに、そのことを当人たちだけが自覚していないって言うのが、じれったくていいですね。
くるみちゃんも今回よかった。
初めてくるみちゃんが登場した時は、本当に憎たらしくて。
でもこんな愛しい??存在になるとは!!
爽子と風早君の事よりも、今回矢野吉田のふたりの恋の行方が気になりますね。

未読の人、是非とも読んでくださいよ~~。
ひっさびさの大ヒット「少女」漫画なんだからね!!

1巻感想
2巻感想
3巻感想
4巻感想
[さ行のマンガ家]椎名軽穂 | Comments(1) | Trackback(0)

チャイ夢/岩館真理子

2007年12月11日
チャイ夢


クリスマスの頃になると、読みたくなるのがこれ!
いや、特にクリスマス自体にはわたしは思いいれも何もないんですが、漫画の世界は別腹で(意味不明ですか)。
岩館さんの漫画は「冬」とか「夏」とか「秋」とかの季節感を出すのが上手いって言うか。すごくその季節になってて、読むだけで寒かったり暑かったりしますもんね!
クリスマスはすっごくクリスマスなんですよね!(わかる?わかって!)

以前書いた感想やあらすじはこちらに。

表紙がまたかわいいでしょう~。ほんわかピンクでふわふわした感じ。岩館さんの雰囲気!
でも、主人公の桃子は実際にはこんなイメージじゃないんですけどね。彼女の内面がこんな感じなのかも。

この話は大好きで、ともかくいつなんどき読んでもきっちりハマってしまうし、泣けるし感動する。特にすきなのは、本当は好きなのに、意地を張って好きと言い出せない二人のじれったさですね!桃子がほかの男とデートしているときに昇君が乗り込んでくるんだけど、あの場面やその後のふたりの殴り合いのケンカのシーンなど。笑えるし胸キュンするし。
桃子がモデルたちとけんかをしているシーンもいいですよ。「あら、わたしも怒らせると怖いわよ」と、逆にモデルたちにすごむ強さとか、大好き。
でも、一番好きな場面はあれですよ、あれ。飛行機の。
「まったく よりにもよって 飛行機だもんな
 降りたら 話がある」
「しーーーーーーーーーーーーーーん(ごほごほ)」
っていう場面。
いいなぁ(にんまり!)

さて、この物語のもうひとつの萌ツボは、昇と美代子の兄妹関係。
岩館漫画の兄妹って、ツボですよね~。
「うちのママが言うことには」のけいととハンサムで妹に甘いお兄ちゃんたちもいいんだけど、英太郎とめぐむの兄妹関係も泣かせるでしょう。あの二人に近い感じがするんですよね、この昇と美代子の兄妹は。
岩館さんの漫画に登場する「本のあとがき」とか「手紙」ってどれも本当に胸にジーンとします。自分には身に覚えがなくても、なんか身に覚えがあるような気持ちになってしまって、懐かしいっていうか、郷愁に襲われるっていうか、、、泣ける。

ほんと、何度読んでも色あせない名作。
大好き!!

[岩館真理子]Review | Comments(2) | Trackback(0)
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