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この世界の片隅に/こうの史代

2009年05月24日
4575942235この世界の片隅に 下 (アクションコミックス)
こうの 史代
双葉社 2009-04-28

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4575941794この世界の片隅に 中 (アクションコミックス)
こうの 史代
双葉社 2008-07-11

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4575941468この世界の片隅に 上 (アクションコミックス)
こうの 史代
双葉社 2008-01-12

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なんか知らん、どうも読んでいるのが胸苦しくなります。
相変わらずとぼけた主人公、戦時下の極限状態でもほのかにおかし味ある行動。
ほのぼのとしてくすくす笑える。
だけど、どうにも。
最後まで読むと、もう一度最初から読むのは、ちょっと辛い。
時間を置いたら、また読みたくなるかなー。
個人的にいまは、「さんさん録」とか「こっこさん」とかのほうが気楽に読めるので好きかも。
でも、読んでよかったと思うし、オススメ太鼓判です。
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[か行のマンガ家]こうの史代 | Comments(2) | Trackback(0)

宇宙兄弟/小山宙哉

2009年05月18日
宇宙兄弟 5 (5) (モーニングKC)
宇宙兄弟 5 (5) (モーニングKC)小山 宙哉

講談社 2009-03-23
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宇宙兄弟 4 (4) (モーニングKC) 宇宙兄弟 3 (3) (モーニングKC) 宇宙兄弟 2 (2) (モーニングKC) 宇宙兄弟 1 (1) (モーニングKC) 聖☆おにいさん 3 (3) (モーニングKC)




うわさの「宇宙兄弟」読みました!
すっごく面白かった!!
今年に入ってから、初めて読んだ漫画の中では一番じゃないかな?
こう言うの大好きです!

物語は2025年、宇宙が今よりももう少し身近になっている、少し先の物語。
ドーハの悲劇の年に生まれたムッタは、何かと自分は悪い運勢だからと物事を諦めがちなキライがある。
だけど、弟の日々人とふたりで宇宙飛行士になって、月や火星に行くのが夢。
成長したムッタは、なぜか上司に頭突きをしてしまい、会社をクビに・・・。
弟、日々人はそのころ、宇宙飛行士への夢をかなえて、NASAで日々訓練の生活を送っていた。
仕事にあぶれたムッタは、それをきっかけに宇宙飛行士への夢に、もう一度挑戦し始める。
書類選考に通ったムッタは、面接や第2次選考、第三次選考とステップアップして行くが、宇宙飛行士になる夢は叶うのだろうか?

なんといってもこの物語、ムッタの人間的魅力が一番。
最初、もじゃもじゃ頭だし(^_^;)頭突きだし、変な人、と思って好感は持てなかったんだけど、読めば読むほどにこのムッタの魅力が分かってきて、どんどん大好きになっていく。
文句なく、ムッタを応援したい気持ちになってきました。
潜在能力はとても高いのに、それを敢えて見せないって言うか・・・すこし能力の発揮の仕方が間違ってると言うか、そんなところが笑えるし、憎めない。
選考は、面接(一次)、二次選考、三次選考とあり、どれもすごく読み応えがあるのだけど、特に最後の閉鎖空間での選考がすごい。色んな難題が出てきて、どうやって無事にくぐりぬけるのか、ハラハラしながら見守りました。この選考でますますムッタが好きになりましたね。
頭もいいし(リアルエアソロバン笑った!!)我慢強いし、寛大だし。
ムッタだけじゃなく、チームの皆が好きになれる。
最後の「選考」では、泣けてしまいます。最初は憎たらしかった人も・・。
ムッタはなによりも弟思いだし、友だちの事も思う気持ちが、あったかいヤツなんですよね。
今は、弟に先を越されてるムッタ。
弟を誇りに思ったり、嫉妬したり、自分を忸怩と感じたり、兄として複雑な心境ですね。
でも、きっと夢は叶うに違いない。ストレートにそんな気持ちが伝わってくる、すごく気持ちのいい作品です。
こう言うのを読むと、自分が漫画読みで、本当によかった。。。そして、描いてくれて「ありがとう!」とお礼をいいたい心境になります。

あさみさんにお借りしています。ありがとうございました。

こちらも評価高いです。↓
「ジジジイ」感想

406372607Xジジジイ-GGG 1 (1) (モーニングKC)
小山 宙哉
講談社 2007-06-22

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4063725138ハルジャン (モーニングKC)
小山 宙哉
講談社 2006-04-21

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[か行のマンガ家]小山宙哉 | Comments(2) | Trackback(0)

極楽青春ホッケー部/森永あい

2009年05月13日
4063416186極楽青春ホッケー部 12 (12) (講談社コミックスフレンド B)
森永 あい
講談社 2009-04-13

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読みましたー♪
と言っても、画像は12巻ですが、まだ11巻までしか読んでないんですけど(^_^;)。
面白いですねー相変わらず。森永あいさんの漫画は何も考えずに笑って笑って突っ込んで、ストレス発散させてくれるから大好きです!!

奇しくも「ノノノノ」と「キス&ネバークライ」に続き、これも「ホッケー部」と言うスポーツもの。
(アイスホッケーだったらウィンタースポーツ第3弾になりましたが、グラスホッケー部です)
ところが、森永さんのことだから、マトモなスポ根とは程遠くて、部員たち、全然ホッケーも練習も試合もしません。そういうシーンの割合は10%もないくらいじゃないでしょうか。
あとはひたすら、寝たり食べたりケンカしたりお金を豪快に使ったり、モテたり・・・という、およそスポーツとはかけ離れた漫画です。
最近では「僕と彼女のXXX」がすっごく面白いんですけど、あっちがストーリー性があってその点でも楽しめるのに比べてこちらは、ストーリー性とかはあんまり感じません。
ひたすら、笑うだけ!
そこがいいですね。

主人公の鈴木ハナは、すっごく寝るのと食べるのが大好き。なぜかホッケー部に入ることになりますが、そこに居たのは、超イケメン君たち。
これがキャプテンの織田泉、オレサマ的富豪黒髪(ベタ塗り)のイケメン
そのお守役の糸魚川崇(いといがわたかし)メガネくん、クールで秀才。部のブレイン。
芹沢夏希(せりざわ なつき)は女の子みたいで、間違えられてばかり。すぐに自分のイチモツを見せて男であることを証明する。(その際はにっこり笑顔)
鮎原金太、銀太の双子。これもカワイイ系のイケメン君たち。ホッケー歴あり。
このみんなと、一応は練習らしき事をしたりするし、遠征試合に行ったりするんだけど、その遠征先で面白いことになってしまったり、ともかくハチャメチャで面白いです。
なんといってもイケメンたちが面白いことをするのが、見てて楽しい!
「●●高校ホスト部」みたいだし「●●骨董洋菓子店」のようでもあったり、でも、私は森永版イケメン物語が一番好きです!
イケメン君たちに囲まれながらも、平気でよだれたらして爆睡したり、本気で食べまくるハナちゃん。すごい好感度です!(笑)全然女を意識させないのがいい!!
織田先輩と、くっつきそうでくっつかないのもじれったくて良い。
個人的に好きなエピソードは、こっくりさんの霊がハナに憑依したところとか、織田先輩がお酒やキノコで自分を失ったりするところ、かな。
あと、ワッキーも好き。ワッキー出現の元になったお話の、温泉にいたメスのニワトリも面白い。「動物のお医者さん」のヒヨちゃんに匹敵するニワトリキャラです。
萌ちゃんっていう、腐女子の子が登場するんだけど、この人の頭の中が、きっと森永さんの頭の中なんじゃないでしょうか?(笑)
さー12巻、買ってこなくっちゃね♪

極楽青春ホッケー部 11 (11) (講談社コミックスフレンド B)
極楽青春ホッケー部 11 (11) (講談社コミックスフレンド B)森永 あい

講談社 2008-11-13
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極楽青春ホッケー部 12 (12) (講談社コミックスフレンド B) 極楽青春ホッケー部 10 (10) (講談社コミックスフレンド B) 僕と彼女の××× 6 (6) (BLADE COMICS) 極楽青春ホッケー部 9 (9) (講談社コミックスフレンド B) 極楽青春ホッケー部 8 (8) (講談社コミックスフレンド B)


[ま行のマンガ家]森永あい | Comments(2) | Trackback(0)

カムイ外伝の実写化、その他

2009年05月08日
今朝、テレビのワイドショーで「カムイ外伝」の映画化に関する情報をやってました。
http://www.kamuigaiden.jp/
私もカムイ、大好きです!と言っても、今回映画になるのは1980年代に連載が始まっていた、いわゆる「カムイ外伝 2部」ということです。私が読んでいて(テレビアニメにもなっていた)好きだったのは、もっと前の初代「カムイ外伝」です。(拙ブログの記事はこちらです)
カムイは本当にカッコよかったです。松山ケンイチくんがどこまでやってくれるのか、楽しみです。

カッコイイといえば・・・

話が飛びますが、いま、お友達からお借りしている本をお返しすべく、箱詰めをやっています。全部で150冊以上の本を返したり貸したり・・・。溜め込んでます。スミマセン。
ちょうどいい大きさの箱がなかったり、開いているスペースに何を詰めて (どんな本を詰めようか) お返ししようかとか、悩み中ですので、もうしばしお待ち下さい。溜め込んでしまってゴメンなさい・・!と言う業務連絡ではなく・・(笑)。

その本のなかに「ヒカルの碁」があり、これをお返しするのがちょっと辛い(笑)。佐為のあの、17巻の姿を見ると今も泣けてきます。すっごく気に入ってしまった娘が「17巻までは、買う!」と言いました。
心に残る名場面のベストに入るシーンですよね。先ほども箱に詰めながらそのシーンを読み返し泣いてきた所です(笑)。

その次には、返却本の中ある「BASARA」の (田村由美さんのほう、戦国BASARAではなく) 揚羽のシーンを読んで泣いてきました。「風のようなひとだった」。。。。。泣けます!「蜻蛉、戻ってくるなと言ったのに・・・」泣けます!!
↑の佐為も好きだし、ブラックジャックも好きだし、百鬼丸も好きだし、キャプテンハーロックも好きだし、アレクセイ(クラウス)も好きだし、無論オスカルさまも好きだし、沖田君も好きだし、中山手線(おしゃべり階段)も好きだし、俊さん(ふくれっつらのプリンセス)も好きだし、桜木花道も好きだし、バガボンドの武蔵も好きだし、他にもたくさんの、数え上げたらキリがないほど好きな男はたくさんいますが、打ちのめされるほどの「いい男」は、私にとってはやっぱり揚羽が筆頭かな。

なんて、思わず語ってしまいました。

姪が買った「花とゆめ」の付録の一部、もらいました♪
hy
35周年なんですね。おめでとうございます。創刊、覚えてますよ。
印象的なのは、それまで「別マ」で描いていた和田慎二さんと美内すずえさんが移られたって事ですね。シールの中には「スケバン刑事」がなかったんだけど、近年の事情で仕方がないのかな?寂しいですけどね。
http://www.hanayume.com/hanayumeyahoo/index.html






[その他]映画化アニメ化など | Comments(1) | Trackback(0)

キス&ネバークライ /小川 彌生

2009年05月07日
キス&ネバークライ 5 (5) (講談社コミックスキス)
キス&ネバークライ 5 (5) (講談社コミックスキス)小川 彌生

講談社 2008-12-12
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キス&ネバークライ 4 (4) (講談社コミックスキス) BAROQUE~バロック 3 (3) (シリウスコミックス) キス&ネバークライ 1 (1) (講談社コミックスキス) キス&ネバークライ 2 (2) (講談社コミックスキス) キス&ネバークライ 3 (3) (講談社コミックスキス)


ひとつ前の記事が「ノノノノ」で、ウィンタースポーツの漫画でしたが、こちらもウィンタースポーツが題材の漫画。私も大好きなフィギュアスケートの漫画です。(私は浅田真央ちゃんの大ファンです)
「キスアンドクライ」と言えば、みなさんご存知でしょうが、選手が自分の得点や順位が出るまでの間監督やコーチに挟まれて座ってる、あの場所の事です。リンクの脇にあるんですね。(多分)
そして、この漫画のタイトルは「キスアンド、ネバークライ」。決して泣かないぞ、と言う意味でしょうね。
主人公は黒城みちる(くろきみちる)、小さいころから親の影響で(母親がフィギュア選手だった)スケートをやっていて、シングルの選手だったのだけどペアに転向して、初恋の相手の春名礼音(はるな れおん)を心では思いながらも、ペアの四方田晶(よもかたひかる)と恋仲になり、二人で大会で優勝を目指す。
・・・という、単純なスポ根ではなく。
実は、みちるは子供のころに虐待を受けて、それがトラウマになっていて心を閉ざしていたり、あるいはトラウマの中には、大好きだったコーチ(今ペアを組んでいるヒカルの兄でもある)が謎の死を遂げているというショッキングな事件の影響もあり、みちるのトラウマとは一体どんなものなのか、そしてコーチの死の原因はなんだったのか・・・などなど、すごくスリリングでシリアスな面を物語は持ちます。爽やかなスポ根ってわけには行かなくて、けっこうどろどろしてて重苦しい物語とも言えます。
それを、作者さんの腕で軽く明るくはしてて、各所に笑える場面があって、もちろんフィギュアスケートのスポーツモノとしてもすごく読み応えがあるし、そしてサスペンスとしても面白く、ともかく詰め込んである割りに全ての配置っていうか、絶妙のバランス。ともかく、ペア競技のすばらしさがちゃんと出ていて、フィギュア好きにはたまりませんね。
それ以外でも、主人公のみちるが本当に好きな相手には心を開けないところでは、じれったくもあり、釈然としないものを感じながらも、痛々しくて同情してしまうし、そのみちるを思い続けるレオンの愛情の深さや懐の広さに感動します。晶はちょっと憎たらしいんだけど、カッコイイし、みちるにゾッコンだし憎めないしね・・・。
特に私のお気に入りは、みちるのコーチ!マリー・ダンドワさん。
絶対に誰が見ても、今の真央ちゃんのコーチのタラソワ先生がモデルでしょう(笑)。
タラソワコーチは怖そうだけど??(笑)、このダントワ先生、びみょーなオヤジギャグを飛ばして、それが結構おかしくて笑ってしまうんですよ。知らず知らずに(と言う設定だと思うけど)オヤジギャグになってしまってると言うか。シモネタも連発しちゃうしね。大好きだ~この先生(笑)。
で、この先生に息子がいまして。このひとがまたすっごいいいキャラ。天然のカウンセラーみたいな。
今後も期待される作品です。
これまたあさみさんにお借りしました。ありがとうございました!

さて、今までにフィギュアスケートを題材にした漫画って結構あるんですね。
ちょっと引っ張ってきて貼り付けてみました。
私はこの中ではなんと言っても槙村さとるさんの「愛のアランフェス」が印象深い。
リアルタイムで読んでました。「白のファルーカ」もあります。「ボレロ」も読みました。
あと、ひだのぶこさんの漫画をなんか、読んだなぁ。。。
ペア競技でしかできない「逆スパイラル」を一人でやることが出来たらどうだろう?と、主人公が考えていたのを覚えてますが、その後それが出来たのかどうだったのかは覚えていません(^_^;)。集英社系の漫画がほとんどだったので、他の雑誌はイマイチわかりませんね・・・。
後はなんと言っても「銀のロマンティック・・・わはは」が最高!


フィギュアスケートを扱ったもの。(ウィキペディアから引用しました)

* アイスフォレスト(さいとうちほ)
* 愛のアランフェス(槇村さとる)
* アイレボ -Ice Revolution-(竹村洋平・原作 / 堤亜弥)
* 憧れのペアスピン(津村かおり)
* キス&ネバークライ(小川彌生)
* キス☆クラ(瀬上あきら)
* 銀色のフラッシュ(ひだのぶこ)
* 銀色のトレース(柴田あや子)
* 銀河(佐々木潤子)
* 銀になる(おかざき真里)
* 金のプリズム(藤田和子)
* 銀の鳥の伝説(三浦実子・原作 / 佐和みずえ)
* 銀のロマンティック…わはは(川原泉)
* 銀盤カレイドスコープ(海原零・長谷川潤)
* クリスタル・イルミネーション(かざり由香)
* クリスタル前奏曲(森本里菜)
* くるりんぱっ!(今井康絵)
* シュガープリンセス(中条比紗也)
* Theチェリー・プロジェクト(武内直子)
* 白のファルーカ(槇村さとる)
* 青春のエチュード(上原きみ子)
* 青春白書(上原きみ子)
* SERINA聖書(麻生いずみ)
* 閃光GiRL!(尾崎七千夏)
* ドリーマー!!(武内昌美)
* 虹色のトレース(田中雅子)
* 虹のリンク(いしだひさよ)
* 氷上の恋人たち(ひだのぶこ)
* ヒロインの条件(槇村さとる)
* フェアリー(かわちゆかり)
* ブリザードアクセル(鈴木央)
* プレリュード -前奏曲-(篠崎まこと)
* ボレロ(槇村さとる)
* Mickey ミッキー(小椋冬美)
* ライオンドリーム(麻生いずみ)
* ロンド・カプリチオーソ-氷の旋律-(竹宮惠子)
* わすれな草をあなたに・(わたなべまさこ)
* ワン・モア・ジャンプ(赤石路代)

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ノノノノ/岡本 倫

2009年05月07日
ノノノノ 5 (5) (ヤングジャンプコミックス)
ノノノノ 5 (5) (ヤングジャンプコミックス)岡本 倫

集英社 2009-02-19
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ノノノノ 4 (4) (ヤングジャンプコミックス) ノノノノ 3 (3) (ヤングジャンプコミックス) ノノノノ 2 (2) (ヤングジャンプコミックス) ノノノノ 1 (1) (ヤングジャンプコミックス) ノノノノ 6 (6) (ヤングジャンプコミックス)


今回、この「ノノノノ」(例によってあさみさんにおかりしました。ありがとうございました)一気に1巻から5巻まで読みました。タイトルは「見」知っていたんですが、全く内容を知らなかったのです。
なんと、これ、スキー競技のお話でした。
それも、「ジャンプ」!
そういわれて見れば、タイトルの「ノノノノ」って言うのは、スキー板に見えてきます(笑)。
野々宮悠太という天才ジャンパー・・・これはスポーツ誌ライターであり、その人の持つオーラが見える与田の目に、とんでもなく大きなオーラが見えたこともそれを証明しているでしょう・・・が、出身の北海道を離れて長野県の高校に入学し、スキージャンプ競技で頂点を極めるべく友人たちと切磋琢磨するスポ根物語。
・・・という単純明快なスポ根ではなく、
実は野々宮は・・・女の子だったという物語です。
ノノノノは「野々宮ノノ」と言う、主人公の本名からきているタイトルだと思われます。
なぜ女の子であるノノが悠太と名乗り男のフリをして生活しているのか、など謎の部分は、読んでいるうちに追々分かってくるんですが、まず、女の子が男の子に成り代わってスポーツをするって言うのがあり得ない設定に見えまして、ムリだろう、それは!と、つっ込みたくなる事はもちろんあります。だけど、それがなんか知らんけどうまく設定されているんですよ。
まず、ジャンプって女子は出来ない種目なんですね。深く考えた事なかったけど(^_^;)そう言えば、アルペン競技には女子選手の競技があるけど、ジャンプはないですね!
ちょっと余談ですが、アルペン競技と言うのはスイスアルプス地方を中心に発生した滑降やスラロームの競技を総称した呼び名で、ノルディックというのはノルウェイなど北欧中心に発達した「雪道の歩行、移動」的な競技だそうです。
このマンガでは、「女子がジャンプ競技に参加できないから」と言うのも、ノノが男に成りすましている理由の一つなのだけど、2009年の世界選手権からジャンプが正式に女子の種目に加えられたんだそうで。(複合はまだだそうです)
そうなると、マンガも設定を変えないといけなくなるのかな。それとも正式種目になる前の物語として進めるのか・・なんて考えてしまいますが。
まぁそれはともかく、
女が男に成りすまし、周囲の目を欺き、いつかバレやしないかとビクつきながら生活し、そのうえで男顔負けの実力を持ち、同じスキー部の部員にほのかな恋心を持つも、相手は自分を男と思っていて進展の兆しはないし、逆に女の子にモテちゃうし、たまに素に戻って密かに女装したら、ノノだと分からない部員に本気で惚れられてしまうとか・・・で、また登場人物たちがすっごい個性的で面白い人たちばかり!その面白い人たちが展開する人間関係の絡まり具合が、ギャグとしてとても面白く差し込まれていて、グイグイと読ませます。
それと、5巻まで読んだんだけど、これがいいところで終わってるんですね。
続きが気になる!
人気の理由も納得の面白さです。

 
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わが友フランケンシュタイン/和田 慎二

2009年05月01日
わが友フランケンシュタイン (1980年) (マーガレット・コミックス)
わが友フランケンシュタイン (1980年) (マーガレット・コミックス)和田 慎二

集英社 1980-01
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初出 昭和47年(1972年)別冊マーガレット 9月号
シリーズとして「谷間に鳴る鐘」48年9月号
「怒りの十字架」50年2月号
「炎の地平線」50年10月号 それぞれ掲載ののち、1977年(昭和52年)3月にコミック発行。

frankenstein

連作短編集の形をとっていて、主役は巨大なフランケンシュタイン(博士の作った怪物)です。
シリーズの一作目で、首に醜い痣があるとコンプレックスから心をねじけてしまったお姫様のミアが、「サイラス」と名前をつけたので、シリーズ全編サイラスで通ってます。
心のねじけたミアは、物言わぬこの怪物の、包み込むようなやさしさに触れ、心を開いていきます。
村人たちも最初はサイラスを恐れていたけど、馴染んでゆきます。
あるとき、森に大火事が起こり、サイラスは身を挺して村を守ります。その後、この村ではサイラスの姿を見たものはいないのでした・・・。
という、良くある昔話のような単純で明快で、でもグッとくる物語展開。
そう、これ、だいだらぼっちとかの類ですよね。
斉藤隆介の「八郎」なんかも、同じようなカンジで、何も見返りを求めずひたすら自己犠牲に徹する姿に涙涙です。よく似てます、サイラスも。
人間の悪意がない気持ちのよい物語になっています。ちなみに18世紀末の西ドイツの話。(・・ん?ドイツが東西に分裂したのは・・第二次世界大戦後じゃないの??と、大人の目線で見ないように(笑))


2話目の「谷間に鳴る鐘」では19世紀初頭のスイスの山岳地方が舞台。
氷穴で氷詰めになって冷凍保存(笑)されているサイラスを子どもたちが発見。主人公のイルゼはじめ、子どもたちはサイラスを温かく迎え入れます。ただし頭の固い大人たちにはナイショで。
山の頂上に大きな風穴があり、風がそこを抜けるとき出す音が、ふもとに届くときにまるで悪魔の叫び声のように聞こえる⇒その風穴に鐘をつるす⇒その役目を負ったサイラス⇒そのまま姿を見せず。
というように、このお話のサイラスもまた村の為に大きな仕事をなし終えて、去って行くんですが、子どもの小さな裏切りが、大きな犠牲を呼ぶと言う、なかなかシビアな部分もあって面白いです。


さて、第3話目の「怒りの十字架」。これは当時ものすごく印象に残っていて、特に大好きなお話。
今回サイラスを見つけたのは、喋る事ができない、村の居候で小間使いのヒルダと言う少女。
湖の底に沈むサイラスを見つけ、たすけ上げ、友達になります。
村の領主は冷酷で強欲。伝説の宝探しの犠牲になってヒルダが死に、サイラスは怒りをたたえて村人や領主に復讐して去っていく・・・。と言う結構血なまぐさい話ですが、ヒルダが徹底的に可哀想な娘に描かれていて(なのに優しい)勧善懲悪が凝縮されてて、とても感情移入してしまうのです。
しかし、和田さんの「説明文」がこのころから多くなってきてますね。(笑)


第4話目はなんだかSFチックで、今ならちょっとターミネーター3でも思い出すんじゃないでしょうか?
フランケンシュタイン博士がサイラスに復讐する為に(婚約者とその弟を殺された)完全人間型のヒューマノイドってやつですね、イボンヌと言う名前のターミネーター・・もとい、人造人間をつくっちゃうんですね。で、イボンヌには心がないんだけど、サイラスと接するうちに「心」を持ち始め、サイラスを愛するようになり、やがてサイラスの為に犠牲になって死んで行く・・と言う話。
斜陽貴族のブレイク家の娘クリスチーネは足が悪く、車椅子生活。彼女、麻宮サキが演じています。といいたいぐらい、サキに似ていて、サキの・・いや、クリスチーネの世話係が「スガ」ちゃん。これは名前もスガなんですもん。それに、クリスチーネって、ジャイ子のペンネームですから。なんか、ツッコミどころが多いんですよね・・(^_^;)。
ここでサイラスはまた、果樹園の火事で(爆発物が火山噴火を誘引し、果樹園が燃えた)炎に包まれ、姿を消します。例によって死体などはなく、どこかで生きていると思われます。フランケンシュタイン博士もまだまだ復讐に燃えています。続きを和田先生は描くつもりだったのかな?

わが友フランケンシュタイン (1980年) (マーガレット・コミックス)
和田 慎二
B000J6MHJW

わが友フランケンシュタイン (St comics)
和田 慎二
4886530575


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