2014年01月21日
久しぶりの記事アップです。
放置していて、広告がついてうっとおしかったですね。
来てくださった方には申し訳なかったです。
さて、年末大掃除のときに、こんな漫画が出てきたのでご紹介してみます。


すっごくボロボロでしょ(^_^;)
お見苦しくてゴメンナサイ。
これは、昭和52年(1977年)8月号のりぼんの付録雑誌です。
「りぼんアイドル文庫」と書いてあります。
りぼんには時々こういうおまけ漫画がついていて、楽しみでしたよね。
いまもあるのかな?(●^o^●)
昭和52年の8月号・・・おそらく「花岡ちゃんの夏休み」なんかが掲載された号じゃないでしょうか?
私が祖母の家に遊びに行くときに電車の中で読もうと買った・・・記憶があります。
「花岡ちゃんの夏休み」はものすごく大好きで、何度も何度も読みました。
その号なので、印象深いのだと思います。(はっきりとは言い切れませんけど・・)
久木田律子さんは同時期にりぼんでご活躍された方で、優しい絵柄と涙を誘うストーリーで人気だったと思います。
もう作品の詳しい内容は覚えてないんだけど、ちょうど私がりぼんを読んでいた時期と、久木田さんが描かれていた時期が重なっていたみたいで、いっぱい泣かされた印象があります。
この「海におちた星」も、すごくかわいそうな物語で、今読んでも泣けます。
覚えておられる方はいらっしゃるでしょうか?
では、物語をご紹介しますね。
まさるとゆっ子という幼い兄妹が主人公です。
まさるは妹のゆっ子を、それはとても可愛がっていました。
でも、あるとき両親が揃って交通事故で他界してしまうんです。
まさるはまだ小学生。どうしようもありません。
ゆっ子とは離れ離れに親戚や施設に預けられることになってしまいます。
まさるとゆっ子は、こっそりと逃げ出します。
ゆっことはなればなれになるなんて出来ない。
ふたりだけでくらそう。
ぼくがゆっ子のとうさんになるんだ・・・と。
トラックの積荷に紛れ込んで、運転手の隙を見て荷台から降り、海辺で見つけた掘っ立て小屋に住み着きます。
中学生と偽りなんとか市場の仕事を見つけ、早朝から働くことになりました。
ゆっ子はおにいちゃんがいなくて寂しいけれど、健気に我慢しています。
市場には、まともに働かないけれど、明るいおじさん、ゴンがいます。
酒飲みで、お金を全部お酒につぎ込んでしまうのですが、お金がなくなると働きに来ると言う按配です。
ゴンはまさるが慣れない仕事で失敗したときにも、かばったりしてくれました。
ある日ゴンが酔っ払っていたのを、まさるが小屋に連れ帰ります。
朝になり目覚めてゴンが見たまさるとゆっ子の暮らし振り・・。
粗末と言うにも及ばぬ、まるで今で言えばホームレス状態(・・って、正真正銘のホームレスなんだけど)。
ゴンはゆっ子の体調が悪いことに気付き、そこに帰ってきたまさるといっしょに病院へ連れて行きます。
そしてそのまま、自分のアパートへ連れ帰り、親戚の子どもだと偽り、アパートに住まわせることに。
海辺の掘っ立て小屋から見たら、まともな暮らしになりました。
しかし、それでもこの兄妹には平和はありません。
なんせまさるの一日の手当てはたった1000円なのです。
おさないゆっこがおさんどんの担当ですが、1皿400円のアジも買えません。
半分だけ売って欲しいと頼んでも店主が聞いてくれなくて、でも1皿400円は買えなくて・・魚屋さんの前で困っていると、通りかかったのはセレブな様子の奥さん。
奥さんはゆっ子のために、アジを買って半分に分けてくれました。
奥さんには娘がいたのだけど、幼くして死んでしまったようで、その子がゆっ子に似ていたようです。
さて、まさるはゆっ子のために給料を前借してワンピースを買ってあげたり、お給料が少ないからと昼間も食堂でバイトを始めたり、自分は食べずともゆっ子に食べさせ・・・頑張りすぎるほど頑張ります。
その様子を見て、ゴンはあらためてなぜ二人でこんな風に暮らしているのかを問い、その答えを聞きました。
そして、ゴンもまっとうに生きることを決意。
こんな小さなまさるがゆっ子のために一生懸命なのを見て、ゴンの気持ちも変わったのです。
じつはゴンも、早くに両親と死に別れ、施設などを転々として育ってきたのでした。
かたやゆっ子。
自分のために身を犠牲にして働くまさるに、なにかプレゼントをしたいと思いつきます。
そのとき偶然再会した、アジを分け合った奥さんが、自分の家の犬と遊んでくれることを「バイト」として提案します。それはもちろんまさるには内緒。
だけど偶然見かけてしまったまさるには、お金持ちの家でゆっ子が遊んでいるようにしか見えません。
ショックを受けるまさる。。。
そして、ゆっ子に「もう行くな」と言うのです。
ゆっ子はどうしてもまさるにプレゼントをしたい。。
それに、優しいおばちゃんのことが好きになっていました。
そんな気持ちの行き違いからギクシャクする二人。
まさるはそんな雰囲気を直そうとして、ピクニックを提案します。
よろこぶゆっ子。
でもその前日にまさるはまた見てしまいます。
ゆっ子があの例のおばちゃんと仲良く買い物をしているのを。
それはもちろん、ゆっ子がまさるのためにプレゼントを用意している場面だったのですが、何も知らないまさるはただゆっ子を責めます。
おりしも雨の中。まさるはゆっ子が手渡したプレゼントを、そうとは知らずに叩き落とします。
「そんなにあの家が好きなら、行けばいい!ゆっ子なんか、どこへでもいっちまえ!!」と叫びながら。
ショックを受けたゆっ子は、「おにいちゃんのばかぁ!!」と叫び雨の中走り去ります。
おちた紙袋から出てきたのはまさるへの誕生日プレゼントと「おめでとう」のメッセージカード。
それを見て初めてまさるはすべてを理解しました。
ゴンに叱られながら、ゆっ子をさがすまさる。
ゆっ子が野犬に襲われそうになったところを間一髪で救い、ふたりはひしと抱き合います。
おたがい涙に暮れながら・・・「ごめんね」と謝りながら。。
そして涙ながらにゆっ子はいうのです。
「ゆっ子はどこへも行かない。ずっとおにいちゃんと一緒にいる。ゆっ子はおにいちゃんのことすきだもん」と。
待ちに待った楽しいピクニック。
ゴンは不器用ながらおにぎりを作ってくれました。
明るい日差しの中元気に駆け回るふたりの兄妹。
だけど、幸せなのはここまででした。
最近体調が悪かったまさるですが、ついに倒れてしまうのです。
ゆっ子がアルバイトをしていた家は、医者の家でした。
その病院で診てもらった結果、まさるは結核だと言うのです。
結核菌が脳まで入り込んで、結核性髄膜炎になってしまっていて、栄養不良や過労のために衰弱した体ではすでに手遅れだと言うのです。
それを聞いたゴンは泣き叫びます。
なんとかしてくれよ先生!
金ならオレがなんとでもするから
たのむよ先生!!
あいつはオレとは関係ないけど
でもオレはあいつが好きなんだよ
妹を施設に入れたくなくて、離れたくなくて
二人でにげだして
そうして妹のために働いて・・・
あいつは人生の何分の一も生きちゃいないんだよ!!
これからなのに・・・
あんまりだよ・・・!!
結核は感染する病気です。
ゆっ子のような小さい子どもは病人に付き添えません。
それでもゆっ子はまさるのそばにいようとします。
ゆっ子、約束したんだもん。
どこにも行かないって
おにいちゃんのそばにいるって
だからそばにいるんだもん
でも治療の甲斐もなく、まさるの命ははかなく尽きようとしています。
死ぬ前にまさるはゆっ子のことを医者に託していきます。
医者は答えます。
心配しなくていいんだよ。
君は治ったらゆっ子ちゃんと一緒にうちで暮らすんだよ・・と。
そしてうちから学校に行って、ゆっ子ちゃんとずっといっしょに・・・
だからがんばるんだ・・・と。
まさるはそれを聞いて安心します。
先生ありがとう
ゆっ子、いい子にしてるんだぞ
おにいちゃんはいつでもおまえを見ている・・・
それが最後の言葉でした。

そして美しい星が一粒、海におちたのでした。

突っ込みどころはあるでしょうが(^_^;)
やっぱり健気な二人の姿やゴンとの友情や、医者夫妻の温かさに涙が出てしまう名作ですね。
久しぶりに読んで私も泣きましたです。
いま、ウィキペディアを見て知ったのですが、久木田さんは2002年に亡くなられてるんだそうです。
そして、同じ漫画家の山本おさむさんと結婚されていたんだと。
今頃知って驚いています。
山本さんの作品も人間愛に満ちた素晴らしい作品です。
なんだか厳粛な気持ちになってしまいました。
放置していて、広告がついてうっとおしかったですね。
来てくださった方には申し訳なかったです。
さて、年末大掃除のときに、こんな漫画が出てきたのでご紹介してみます。


すっごくボロボロでしょ(^_^;)
お見苦しくてゴメンナサイ。
これは、昭和52年(1977年)8月号のりぼんの付録雑誌です。
「りぼんアイドル文庫」と書いてあります。
りぼんには時々こういうおまけ漫画がついていて、楽しみでしたよね。
いまもあるのかな?(●^o^●)
昭和52年の8月号・・・おそらく「花岡ちゃんの夏休み」なんかが掲載された号じゃないでしょうか?
私が祖母の家に遊びに行くときに電車の中で読もうと買った・・・記憶があります。
「花岡ちゃんの夏休み」はものすごく大好きで、何度も何度も読みました。
その号なので、印象深いのだと思います。(はっきりとは言い切れませんけど・・)
久木田律子さんは同時期にりぼんでご活躍された方で、優しい絵柄と涙を誘うストーリーで人気だったと思います。
もう作品の詳しい内容は覚えてないんだけど、ちょうど私がりぼんを読んでいた時期と、久木田さんが描かれていた時期が重なっていたみたいで、いっぱい泣かされた印象があります。
この「海におちた星」も、すごくかわいそうな物語で、今読んでも泣けます。
覚えておられる方はいらっしゃるでしょうか?
では、物語をご紹介しますね。
まさるとゆっ子という幼い兄妹が主人公です。
まさるは妹のゆっ子を、それはとても可愛がっていました。
でも、あるとき両親が揃って交通事故で他界してしまうんです。
まさるはまだ小学生。どうしようもありません。
ゆっ子とは離れ離れに親戚や施設に預けられることになってしまいます。
まさるとゆっ子は、こっそりと逃げ出します。
ゆっことはなればなれになるなんて出来ない。
ふたりだけでくらそう。
ぼくがゆっ子のとうさんになるんだ・・・と。
トラックの積荷に紛れ込んで、運転手の隙を見て荷台から降り、海辺で見つけた掘っ立て小屋に住み着きます。
中学生と偽りなんとか市場の仕事を見つけ、早朝から働くことになりました。
ゆっ子はおにいちゃんがいなくて寂しいけれど、健気に我慢しています。
市場には、まともに働かないけれど、明るいおじさん、ゴンがいます。
酒飲みで、お金を全部お酒につぎ込んでしまうのですが、お金がなくなると働きに来ると言う按配です。
ゴンはまさるが慣れない仕事で失敗したときにも、かばったりしてくれました。
ある日ゴンが酔っ払っていたのを、まさるが小屋に連れ帰ります。
朝になり目覚めてゴンが見たまさるとゆっ子の暮らし振り・・。
粗末と言うにも及ばぬ、まるで今で言えばホームレス状態(・・って、正真正銘のホームレスなんだけど)。
ゴンはゆっ子の体調が悪いことに気付き、そこに帰ってきたまさるといっしょに病院へ連れて行きます。
そしてそのまま、自分のアパートへ連れ帰り、親戚の子どもだと偽り、アパートに住まわせることに。
海辺の掘っ立て小屋から見たら、まともな暮らしになりました。
しかし、それでもこの兄妹には平和はありません。
なんせまさるの一日の手当てはたった1000円なのです。
おさないゆっこがおさんどんの担当ですが、1皿400円のアジも買えません。
半分だけ売って欲しいと頼んでも店主が聞いてくれなくて、でも1皿400円は買えなくて・・魚屋さんの前で困っていると、通りかかったのはセレブな様子の奥さん。
奥さんはゆっ子のために、アジを買って半分に分けてくれました。
奥さんには娘がいたのだけど、幼くして死んでしまったようで、その子がゆっ子に似ていたようです。
さて、まさるはゆっ子のために給料を前借してワンピースを買ってあげたり、お給料が少ないからと昼間も食堂でバイトを始めたり、自分は食べずともゆっ子に食べさせ・・・頑張りすぎるほど頑張ります。
その様子を見て、ゴンはあらためてなぜ二人でこんな風に暮らしているのかを問い、その答えを聞きました。
そして、ゴンもまっとうに生きることを決意。
こんな小さなまさるがゆっ子のために一生懸命なのを見て、ゴンの気持ちも変わったのです。
じつはゴンも、早くに両親と死に別れ、施設などを転々として育ってきたのでした。
かたやゆっ子。
自分のために身を犠牲にして働くまさるに、なにかプレゼントをしたいと思いつきます。
そのとき偶然再会した、アジを分け合った奥さんが、自分の家の犬と遊んでくれることを「バイト」として提案します。それはもちろんまさるには内緒。
だけど偶然見かけてしまったまさるには、お金持ちの家でゆっ子が遊んでいるようにしか見えません。
ショックを受けるまさる。。。
そして、ゆっ子に「もう行くな」と言うのです。
ゆっ子はどうしてもまさるにプレゼントをしたい。。
それに、優しいおばちゃんのことが好きになっていました。
そんな気持ちの行き違いからギクシャクする二人。
まさるはそんな雰囲気を直そうとして、ピクニックを提案します。
よろこぶゆっ子。
でもその前日にまさるはまた見てしまいます。
ゆっ子があの例のおばちゃんと仲良く買い物をしているのを。
それはもちろん、ゆっ子がまさるのためにプレゼントを用意している場面だったのですが、何も知らないまさるはただゆっ子を責めます。
おりしも雨の中。まさるはゆっ子が手渡したプレゼントを、そうとは知らずに叩き落とします。
「そんなにあの家が好きなら、行けばいい!ゆっ子なんか、どこへでもいっちまえ!!」と叫びながら。
ショックを受けたゆっ子は、「おにいちゃんのばかぁ!!」と叫び雨の中走り去ります。
おちた紙袋から出てきたのはまさるへの誕生日プレゼントと「おめでとう」のメッセージカード。
それを見て初めてまさるはすべてを理解しました。
ゴンに叱られながら、ゆっ子をさがすまさる。
ゆっ子が野犬に襲われそうになったところを間一髪で救い、ふたりはひしと抱き合います。
おたがい涙に暮れながら・・・「ごめんね」と謝りながら。。
そして涙ながらにゆっ子はいうのです。
「ゆっ子はどこへも行かない。ずっとおにいちゃんと一緒にいる。ゆっ子はおにいちゃんのことすきだもん」と。
待ちに待った楽しいピクニック。
ゴンは不器用ながらおにぎりを作ってくれました。
明るい日差しの中元気に駆け回るふたりの兄妹。
だけど、幸せなのはここまででした。
最近体調が悪かったまさるですが、ついに倒れてしまうのです。
ゆっ子がアルバイトをしていた家は、医者の家でした。
その病院で診てもらった結果、まさるは結核だと言うのです。
結核菌が脳まで入り込んで、結核性髄膜炎になってしまっていて、栄養不良や過労のために衰弱した体ではすでに手遅れだと言うのです。
それを聞いたゴンは泣き叫びます。
なんとかしてくれよ先生!
金ならオレがなんとでもするから
たのむよ先生!!
あいつはオレとは関係ないけど
でもオレはあいつが好きなんだよ
妹を施設に入れたくなくて、離れたくなくて
二人でにげだして
そうして妹のために働いて・・・
あいつは人生の何分の一も生きちゃいないんだよ!!
これからなのに・・・
あんまりだよ・・・!!
結核は感染する病気です。
ゆっ子のような小さい子どもは病人に付き添えません。
それでもゆっ子はまさるのそばにいようとします。
ゆっ子、約束したんだもん。
どこにも行かないって
おにいちゃんのそばにいるって
だからそばにいるんだもん
でも治療の甲斐もなく、まさるの命ははかなく尽きようとしています。
死ぬ前にまさるはゆっ子のことを医者に託していきます。
医者は答えます。
心配しなくていいんだよ。
君は治ったらゆっ子ちゃんと一緒にうちで暮らすんだよ・・と。
そしてうちから学校に行って、ゆっ子ちゃんとずっといっしょに・・・
だからがんばるんだ・・・と。
まさるはそれを聞いて安心します。
先生ありがとう
ゆっ子、いい子にしてるんだぞ
おにいちゃんはいつでもおまえを見ている・・・
それが最後の言葉でした。

そして美しい星が一粒、海におちたのでした。

突っ込みどころはあるでしょうが(^_^;)
やっぱり健気な二人の姿やゴンとの友情や、医者夫妻の温かさに涙が出てしまう名作ですね。
久しぶりに読んで私も泣きましたです。
いま、ウィキペディアを見て知ったのですが、久木田さんは2002年に亡くなられてるんだそうです。
そして、同じ漫画家の山本おさむさんと結婚されていたんだと。
今頃知って驚いています。
山本さんの作品も人間愛に満ちた素晴らしい作品です。
なんだか厳粛な気持ちになってしまいました。
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