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ホットロード/紡木たく

2014年08月24日
ホットロード (1) (マーガレットコミックス)
ホットロード (1) (マーガレットコミックス)紡木 たく

集英社 1986-12
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おひさしぶりです。


巷で話題(なのかどうか?)の「ホットロード」を、読み返してました。
「ホットロード映画化」に対して「え?今頃?」と思ったり
朝ドラで人気沸騰の能年玲奈ちゃんが主人公の和希を演じるということで「え?年齢が違うのでは」と思ったり
春山を演じる青年はじめ母親の木村佳乃さんに対しても「雰囲気が違うのでは」と思ったり、、
漫画原作の映画化につきものの、いろんな気持ちがありました。
私の場合原作に特に思い入れがないので・・そこまで拒否感はなかったけど。
まぁ私は当時20を超えていたし、地味子のオタクで、こういう世界には無縁だったし、漫画としては面白かったけど共感とかは・・なかったなぁ。
むしろ、暴走族ははっきり言って嫌いだったし怖いし・・現実的に考えたらドン引きかな。
登場人物たちの刹那的で破滅的な生き方を、切なく思う気持ちはあったけど。

CMで流れてくる尾崎豊の曲は、原作の雰囲気には合ってるような気がします。

表紙の折り返しの解説を見てみると、連載は昭和61年1月号から62年5月号まで連載とあります。(1986年から1987年)
私は当時もう子どもを産んでて、初めての出産育児でいっぱいいっぱいの状態、世間の話題にはとんと疎い状態だったので、当時の世相なんかは覚えてません。
でも、数年前に「積み木崩し」が一世を風靡して、金八先生の二期では校内暴力がテーマになったり、そんな時代に近かったんだと思います。
ケータイはおろかポケベルも登場しないしね(^-^;
(実はポケベルって見たことが無い私)
不良の制服はロングスカートですしね。
和希もやってるけど、ステンカラーのコートはいちばん上までボタンを留めて、襟を立てて折り返すのが主流。ああいう着方が流行ってましたよね。安全ピンは使わなかったっけ?
「コーラの1リットル瓶で殴られた」とか何とかセリフがありますが、まだペットボトルもなかったんでしょうか。
明石家さんまさんが「しあわせってなんだっけなんだっけ」と醤油のCMに出てましたが、漫画内にそんな歌を歌ってるシーンがありました。
いろいろ時代を感じますよね(^-^;

連載史の別マでは、くらもちふさこさんが同時期に「Kiss+πr² 」多田かおるさんが「愛してナイト」なんかを連載されていたようです。いくえみ陵さんは「わたしは夢見る少女」で槇村さとるさんは「ベルベットアーミー」なんかでしょうか。(間違っていたらごめんなさい)

物語は、思春期の少女が母親とうまくいかず、自分は世の中で不必要な存在なんじゃないかと孤独感を募らせるうちに、転校生のつてで暴走族に入り、リーダー格の男子に見初められ付き合い始め、その男子が暴走族の頭になって、主人公自身もどんどん普通の生活からタガが外れれ荒んだ生活を送り、おしまいには彼氏がバイクの事故で生死の境をさまようほどに。回復するも体に麻痺がのこり、主人公は彼氏をささえつつ、社会の中へ戻って母親とも和解に至る。。と、ざっくりと紹介するとこんな話です。

主人公の宮市和希、漫画の冒頭から万引きでつかまってますが、これは恋人(不倫中)に夢中で自分に振り向きもしない母親の気を引きたいためにやった行動ってかんじです。
しかし、そんな素地を持ってると、やっぱり類は友を呼ぶで、ある転校生に目を付けられます。
えりという転校生と仲良くなった和希は、えりの紹介で暴走族の集会に行きます。
刹那的な彼らの生き方に共感して、和希はどんどん暴走族に深入りしていきます。
付き合いだしたハルヤマは自分の命よりも、バイクやNIGHTS(ナイツ)がだいじ。
(ナイツって暴走族の名前だけど、いまじゃ漫才コンビの??って感じです(^-^;)
危険なことも平気でします。
自分を理解してくれるハルヤマに、素直じゃないながらもだんだんと傾倒し好きになっていく和希、ハルヤマが危険なことをするのが見てられません。
自分も母とはいよいようまくいかず、家出をして、えりの先輩の家や、暴走族のリーダーの彼女の家や、ハルヤマの家や、えりの家と、転々と住み歩き、家には全然帰りません。
その途中で、人を愛することや命の大切さを学んでいくのです。

荒れる和希をただ黙って見てるだけの母親。

この母親との関係が物語のキモですよね。

母親はなんだか子どもっぽい人で、和希が髪を脱色(オキシドールで脱色するのが定番)したことや、暴走族と付き合いだして生活や雰囲気が変わったことをとがめたら、和希に不倫のことで反撃され、その仕返しに「ママのお気に入りのガウン何で着てるの。自分のあるのに。あんたがいつも着るからきれいなピンクがサーモンピンクになっちゃった」と、あきれるような反撃の反撃をしてしまいます。
和希のママは、現カレの鈴木君とは高校時代から付き合っていたらしいけど、無理やり引き離されて、お互い別の人と結婚。しかし、和希の父親が和希が2歳の時に死に、鈴木君と復活不倫に発展している模様。
鈴木君は離婚調停中。
和希は父親のことを全然覚えていません。
覚えてないことで父親に憐憫を感じています。
ただひとつの思い出(チューリップ満開の遊園地で手をつないで歩いた)が、実は父親と思っていたその相手が鈴木君だったと分かり、ショックを受けます。
これは、鈴木君が実は父親だったということ?そういう見解もどこかで読んだけど、私はそうは思えなくて、父親とのたったひとつの思い出が、母親の恋愛で踏みにじられたと、和希が傷ついたのかな。。と思いました。
これで「父親」との思い出がひとつもなくなったわけで・・・。
写真もないんですよね。一枚も。徹底してますね、和希のお母さん。
和希は、自分が「ママの嫌いなパパの子」だからママに嫌われていると思ってる。
それをいつもママに訊いてみたいけど、訊けてないんですよね。
鈴木君の子なら、「好きな相手の子」として、ママに受け入れられると考えられるのかな?
その辺はちょっとわかりません。

母親は学校からの呼び出しにも応じなかったり、学校に和希の届け物に来ても、和希の顔も見ずに帰ってしまったり、ともかく娘と向き合うことを避けています。

和希が母に、「私のこと嫌いなの?」と、訊きたいけれども訊けないでいることを、あっさりとハルヤマは代わりに訊いちゃうんですよね。
「おばさん、こいつのこと嫌いなの?それなら俺がもらっていっちゃうよ」と。
そして母が答える。
「あげないわよ!親が自分の子を嫌いなわけないじゃないの!」
と。和希が聴きたかったことを初めて聴くことができたんですね。
このシーンは印象的です。

結末は、


ハルヤマはナイツのリーダーになり、漠統というグループと対立します。
対決のケンカに出かけていくときは、酷い風邪で発熱状態のハルヤマ、ケンカは警察に追われ、ハルヤマは途中でダンプにはねられてしまいます。
容体は意識が戻ったら奇跡だというほど悪く、生死の境をしばらくさまよった後、生還するも、右半身が完全にマヒ。
しかし、持ち前の聞かん気で乗り越えていくのです。
鑑別所送りを経て、最後は足を引きずりながら歩けるまでになって、自転車にも乗っていました。
和希は無事に高校生になり、まじめ?に、学校に通っています。

昔懐かしい、昭和の不良マンガです。
いまどきの「不良」ってこんな感じじゃないですよね。
不良とまじめの境も、もっとあいまいだし。
若い人が読んでどうなのかな?
でも、たしかに、尾崎豊の歌が似合いますね。


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[た行のマンガ家]紡木たく | Comments(3) | Trackback(0)
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