2006年05月23日
秘密―トップ・シークレット (1)
清水 玲子

秘密―トップ・シークレット (2) Jets comics
清水 玲子

その人の死後に脳みそを解剖して、記憶を調べる事が出来ると言う設定。本当にこんなことがあったら、プライバシーって言葉はどこかにいっちゃうよね。でも、すごく練れてるので、ストーリーがリアル!!こわかった!!
reoさんにお借りしました。ありがとう♪
+++++++++++
後日、購入し(関連記事)改めて、感想をアップすることにします。
きょうび、相変わらず凶悪犯罪が続いていますねー…。と、時事ネタをやるつもりはないんだけど、でも、先日も幼い子どもが行方不明の末に、物言わぬ姿になって発見されたりすると、この『秘密』のことなど、ふっと思い出したりする。読まれた方は共感していただけるのではないだろうか。
このマンガの内容は、上記のとおり。脳の「記憶」を「見る」わけです。
むろん、現代の話ではなく西暦で2060年ごろの設定。
犯罪の防止に役立つからと言って何でも許されるわけじゃない。脳を覗かれたりしたらプライバシーもない。その倫理観との対峙というか、バランスがとても絶妙ですばらしい作品です。
ただ、脳を覗かれたら、自分はつかまってしまう!と思ったら、犯人はきっと被害者の脳を破壊してしまうよね…。
第一話の「秘密 トップシークレット1999」では、第57代のアメリカ大統領ジョン・B・リード。アメリカ国民の理想の父と呼ばれた大統領が、休暇中に別荘で何ものかに腹部を刺され死亡。一切の手がかりがないこの殺人事件で、唯一犯行を知っているのは「大統領の脳」だけ。
そしてMRIスキャナーと言う装置を使い、大統領の(取り出した)脳からその記憶を探る…ビデオの映像を見るように、大統領の視点そのままの映像を第三者達が見ることができる。
ただし、音声は再現されないので、読唇術のスペシャリストのケビンが呼ばれたのだった。ケビンはMRIの再現映像のクリアなことや、注視している対象以外がぼやけていたりすることに驚きながら、大統領の死の映像を見る。
大統領が今わの際に、破った一枚の紙切れ。それがなんだったのか。ケビン達は探るべく、大統領の過去の記憶を調べて行く。
清水 玲子

秘密―トップ・シークレット (2) Jets comics
清水 玲子

その人の死後に脳みそを解剖して、記憶を調べる事が出来ると言う設定。本当にこんなことがあったら、プライバシーって言葉はどこかにいっちゃうよね。でも、すごく練れてるので、ストーリーがリアル!!こわかった!!
reoさんにお借りしました。ありがとう♪
+++++++++++
後日、購入し(関連記事)改めて、感想をアップすることにします。
きょうび、相変わらず凶悪犯罪が続いていますねー…。と、時事ネタをやるつもりはないんだけど、でも、先日も幼い子どもが行方不明の末に、物言わぬ姿になって発見されたりすると、この『秘密』のことなど、ふっと思い出したりする。読まれた方は共感していただけるのではないだろうか。
このマンガの内容は、上記のとおり。脳の「記憶」を「見る」わけです。
むろん、現代の話ではなく西暦で2060年ごろの設定。
犯罪の防止に役立つからと言って何でも許されるわけじゃない。脳を覗かれたりしたらプライバシーもない。その倫理観との対峙というか、バランスがとても絶妙ですばらしい作品です。
ただ、脳を覗かれたら、自分はつかまってしまう!と思ったら、犯人はきっと被害者の脳を破壊してしまうよね…。
第一話の「秘密 トップシークレット1999」では、第57代のアメリカ大統領ジョン・B・リード。アメリカ国民の理想の父と呼ばれた大統領が、休暇中に別荘で何ものかに腹部を刺され死亡。一切の手がかりがないこの殺人事件で、唯一犯行を知っているのは「大統領の脳」だけ。
そしてMRIスキャナーと言う装置を使い、大統領の(取り出した)脳からその記憶を探る…ビデオの映像を見るように、大統領の視点そのままの映像を第三者達が見ることができる。
ただし、音声は再現されないので、読唇術のスペシャリストのケビンが呼ばれたのだった。ケビンはMRIの再現映像のクリアなことや、注視している対象以外がぼやけていたりすることに驚きながら、大統領の死の映像を見る。
大統領が今わの際に、破った一枚の紙切れ。それがなんだったのか。ケビン達は探るべく、大統領の過去の記憶を調べて行く。
結局、大統領が破り捨てたのは、娘のBFでありその正体がオーストリアの反体制の武装組織のトップだったことがわかる。
しかし、大統領は彼に一目ぼれしてしまっていたのだ。そして、死んだときは彼の写真を賊に奪われたため、それを取り返そうとして刺されてしまう。写真が第三者に見られるのを恐れて、SPさえも呼ばずに、刺されて最後の力を振り絞り、彼の写真を破り捨てる。
第三者には見られないため、自分の彼への気持ちを誰にも秘密にするために…。まさに、死守したのだけど…。
「秘密」が「秘密」でなくなり、大衆に土足で踏みにじられる。
見ることで聖域を踏み荒らされるのなら、もう二度と愛するものを見ない、とケビンは誓う。なぜならケビンが心から愛してやまないのは実の母親だったから…。
そして、物語は舞台を(大統領事件の)5年後の日本に移し、2001 2002 2003と続きます。
ここでは科学警察研究所法医第九研究室に新しく配属になった青木一行が主人公。上司であり警視正の薪に、着任早々「君にはこの仕事は合わない」と一蹴されて落ち込むが、結局薪とは名コンビとなり事件を解明して行くことになる。薪には、「28人殺し」の貝沼の脳を見て取り乱した仲間の刑事、鈴木を正当防衛で撃ったと言う過去がある。
特に印象的なのは「2002」で、新人の天地奈々子が行方不明になり、彼女の脳が送られてくる話。
天地にメッセージを「見せ」て、その脳を捜査官たちが「見る」ことで、メッセージを伝える犯人のえげつなさと言い、天地の「夢」の壮大なスケールと言い発想がすごいです。圧倒されます。
そして、天地の活動をとめる直前の映像、それは人間が死への恐怖をやわらげるために脳内麻薬によって作られた現実とは違った体験の映像。
そこで見た自分が、天地にすごく優しくしているのを見て、青木は「なぜこんな簡単なことが天地にしてやれなかったのか」と、言いようのない後悔にさいなまれるのだった…。
これは天地が可哀想で胸が痛む話で、泣けました。
『2003』は、殺された少年が盲目だったという話。
でも、犯行を見ていた「他のもの」がいた!!
それは「飼っていた犬」だった。
そこで、「それ」の見ていた少年の在りし日の姿が余りにもやさしさに満ちていて、やっぱりこれも泣けるのでした。
それにしても、すごい発想ですよね。このお話。
人間の記憶は結構都合よく改ざんされていて、このようにきっぱりと事実が記憶されてるかは疑問なんだそうですが(巻末の「現実の秘密」にも書かれてますが)でも、倫理を重んじるのか、犯人追求を重んじるのか…。
現実になったら、世論はゆれるのでしょうね…。
でも、あながち、絵空事だとも言い切れないよね…。
しかし、大統領は彼に一目ぼれしてしまっていたのだ。そして、死んだときは彼の写真を賊に奪われたため、それを取り返そうとして刺されてしまう。写真が第三者に見られるのを恐れて、SPさえも呼ばずに、刺されて最後の力を振り絞り、彼の写真を破り捨てる。
第三者には見られないため、自分の彼への気持ちを誰にも秘密にするために…。まさに、死守したのだけど…。
「秘密」が「秘密」でなくなり、大衆に土足で踏みにじられる。
見ることで聖域を踏み荒らされるのなら、もう二度と愛するものを見ない、とケビンは誓う。なぜならケビンが心から愛してやまないのは実の母親だったから…。
そして、物語は舞台を(大統領事件の)5年後の日本に移し、2001 2002 2003と続きます。
ここでは科学警察研究所法医第九研究室に新しく配属になった青木一行が主人公。上司であり警視正の薪に、着任早々「君にはこの仕事は合わない」と一蹴されて落ち込むが、結局薪とは名コンビとなり事件を解明して行くことになる。薪には、「28人殺し」の貝沼の脳を見て取り乱した仲間の刑事、鈴木を正当防衛で撃ったと言う過去がある。
特に印象的なのは「2002」で、新人の天地奈々子が行方不明になり、彼女の脳が送られてくる話。
天地にメッセージを「見せ」て、その脳を捜査官たちが「見る」ことで、メッセージを伝える犯人のえげつなさと言い、天地の「夢」の壮大なスケールと言い発想がすごいです。圧倒されます。
そして、天地の活動をとめる直前の映像、それは人間が死への恐怖をやわらげるために脳内麻薬によって作られた現実とは違った体験の映像。
そこで見た自分が、天地にすごく優しくしているのを見て、青木は「なぜこんな簡単なことが天地にしてやれなかったのか」と、言いようのない後悔にさいなまれるのだった…。
これは天地が可哀想で胸が痛む話で、泣けました。
『2003』は、殺された少年が盲目だったという話。
でも、犯行を見ていた「他のもの」がいた!!
それは「飼っていた犬」だった。
そこで、「それ」の見ていた少年の在りし日の姿が余りにもやさしさに満ちていて、やっぱりこれも泣けるのでした。
それにしても、すごい発想ですよね。このお話。
人間の記憶は結構都合よく改ざんされていて、このようにきっぱりと事実が記憶されてるかは疑問なんだそうですが(巻末の「現実の秘密」にも書かれてますが)でも、倫理を重んじるのか、犯人追求を重んじるのか…。
現実になったら、世論はゆれるのでしょうね…。
でも、あながち、絵空事だとも言い切れないよね…。
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