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天人唐草/山岸凉子

2005年05月30日
天人唐草
山岸 凉子
4257915781

角川書店 山岸凉子全集26巻
収録作品
●ネジの叫び
●わたしの人魚姫
●夏の寓話
●天人唐草
●ストロベリー・ナイト・ナイト

この中ではなんと言っても表題作「天人唐草」でしょう!
これも、山岸作品の中ではかなり強烈なお話ですね。

冒頭、空港にて異様ないでたちとド派手なメイクと奇声で注目を集める一人の女。
岡村響子30歳、そこに至るまでの半生を描く作品。

この主人公の響子は、厳格な父親に古風な女性像を押し付けられて成長するのだ。走ったり大声で話したりしてははしたない、男女七歳にして席を同じうせず…みたいな。当然身なりも慎ましやかに…。
そんな父親の影響を受けて、恋人の一人も作らずに過ごしてきた響子は、ある日突然父親の「実態」を知る。
その衝撃で冒頭の姿に…と言う話ですが。

これも、おリョーさま、人間の内なる狂気を鋭く描いてます。
一度読んだら忘れられない内容だね。

でも、冒頭の奇妙ないでたちって言うのが
「金髪で、大きな帽子にフリフリのフリルのついたドレス」なんだけどさ、今時、特に「異様」じゃない「普通」だよね。
ゴスロリの人たちなんてもっとフリフリだし、お化粧も凄いものね~。

●「夏の寓話」
公園で知り合ったいつも一人でみんなを覗いている小さな女の子。
どうにも気になった主人公の「ぼく」は、その子と遊んでやるのだが…。
実はその女の子にはかわいそうな過去が…。

●わたしの人魚姫
ストーリーとは関係ないけど、一見ロマンチックな気がする「人魚」
でも、わたしは絶対に嫌だ。
だって、自分の体に魚のうろ●があんなにたくさんあったら…。
それに、人魚ってえら呼吸?まさか肺呼吸じゃないよね?
海の底に住んでるんだもん。と、
そんな事どうでもいいですけどね…(苦笑)
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[や・ら・わ行のマンガ家]山岸凉子 | Comments(13) | Trackback(0)
Comment
カジックさーん!!
面目ないです。
ありました~!!
「黄泉比良坂」ボニータコミックならあるぞ?と思って、確認してみたらば。
ちゃんとありまして、もちろん読んだ事がありました。
ええ話ですなぁ。泣きますよね~これ。
って遅いちゅうの。ゴメンナサイ^^;
言い訳させていただければ、「黄泉比良坂」と「海底より(おぞこより)」の間にさまっておりますのでね、どうしても、山岸ワールドに引き付けられてしまいがちですが。
ほんと、今朝読み返してみて、暖かくも寂しく切ない物語で泣けます。
せっかくですから、今度この「クリスマス」アップしますね。
来年になるかもしれないけど。
また来てくださいね~♪
ネットで『クリスマス』について調べてみたら、朝日ソノラマのサンコミックス『赤い髪の少年』にも収録されていることがわかりました。
これ、20年ほど前に買って読んだのですが、内容についてはすっかり忘れておりました。歳取ると物忘れが・・・(大汗)。

秋田書店のボニータコミックス『黄泉比良坂』にも収録されているそうですが、どのコミックもレアになっちゃいましたね。
>カジックさん
こんにちは~♪
山岸さんの「クリスマス」と言う作品は全然知らないんですよ~。
山岸作品も、うちに無い本はBオフでせっせと探しているのですが、その本はお目にかかりませんね。
探したらゲットしますね!
こないだも、カジックさんの書き込んでくださった後に「小さな恋のものがたり」が2冊Bオフにあって買ってきました!
さりーが保健室の若くきれいな先生に片思いしてるところです。
あの先生は反則ですよね!!(笑)
こんばんは。

今日は角川の『山岸凉子全集27・クリスマス』を古本屋でゲットしてきました。
クリスマス・イブに手に入れられてラッキーでした。

表題作は短編なんですけど、これもいい作品ですね。悲しい話なんだけど、心が暖まるという・・・
山岸先生の作品には時々「ズキッと来る」セリフが出て来ますが、この作品もやはり・・・思わず「そうだよな~」なんて頷いたりして。
うふふ
カジックさん、おはようです♪
その、サイト、見てきました。
めちゃすごいですね!
しかも、綺麗に整理されてて。
真のマンガ好きはこうじゃなきゃね。
方や私といえば
どの漫画がどこにあるかも分からないときが多々ありまして。
だめだなーあこんなんじゃ。
反省しました。
反省しただけで、整理しようと言う気はいまんとこ、ないんですけど(笑)
ありゃま、教授なんて滅相もない(汗)。
「漫画収集伝」というサイト、ご覧になったことあります? 蔵書3000冊とか5000冊の猛者がいらっしゃいますよ。あの人たちに比べれば、僕なんてぺーぺーでございますです。
shortさんも頑張って女性の収集家日本一を目指してくださいな。フレー、フレー、ショートオオオオ!!
カ・・・カジック教授!
>short大先生
はおよしになってください^^;
「日出処」読みましたよ!!
でも、持ち本ではないのです。
思い出しながら感想を書くことは
出来ませんので、詳しい感想は
書きませんが…。と言うよりも書けませんです、はい…。
でも、すごい壮大な歴史ドラマで魅了されました!
全身全霊でエミシを求めた厩戸の気持ちが凄まじくも切なかったです。
うまやど、美しかったですね!!
お母さんに愛されなくて、お母さんに似た白痴のお姫さんと結婚したんですよね。
その後の「馬屋古女王」なら持ってるんですけどね…。
というか、ありきたり以下のコメントでゴメンアサイ^^;
こんにちは。
ところで山岸さんの代表作「日出処の天子」はお読みになられたのでしょうか? 発表当時は相当な反響を呼んだ作品で、short大先生のご感想を伺いたいところですが‥‥。
これですね!
http://www.yokohamamary.com/yokohamamary.com/

http://www.tokyo-np.co.jp/00/thatu/20060130/mng_____thatu___000.shtml

ちらっと見る限り、すごい人生を歩んだ人なんですね。
レンタルが出たら見てみたいです

でも、ちょっと岡村響子とは性格的に正反対ってかんじですね。

映画も五大路子さんですね。
貴重な情報ありがとうございました♪
メリーさん
こんばんは。
今日、問題のお婆さん=メリーさんのドキュメンタリー映画を観て来ました。「ヨコハマメリー」という作品。「やっぱり、あのお婆さんだ」と思いながら観てたんですが、ラストで素顔の彼女を見てビックリ&感動。凄く気品があって、まるで仏様みたいなんですよ。
で、もうひとつビックリなのが、彼女をモデルに女優の五代路子さんが「横濱ローザ」という独り芝居をやっているんですが、その舞台衣装が岡村響子そっくりなんですよ。
なんだか、実在のメリーさんと都市伝説と漫画の三つの世界が頭の中をグルグル駆け巡ってて、実に摩訶不思議な気分です。
カジックさんへ♪
こんばんは!!
今まで「負の暗示」と「天人唐草」とテーマが同じ方向とか考えていませんでした。目からうろこと言う感じです。おっしゃるとおりなので感心して今しました!!
「負の暗示」は、春雄本人のひがみ根性みたいなのが大きかったと思うけど、「天人唐草」では響子の父親が悪いですよね。父親として娘をあそこまで追い詰めてしまった。娘のほうは追い詰められただけで、父親を責めようと思ってももうこの世にいない、なんとも理不尽でした。

しかし、そのおばあさん、わたしは全然知りませんが、そんなに有名な方なのですね。わたしも調べてみようっと。
追伸
こんばんは。
書き込みした後、気になったので件のお婆さんについてネットで調べてみたら、相当な有名人でした(昨年、亡くなられたようです)。新聞やテレビ、芝居、映画にまで登場していた!
彼女の過去についても多少判明しましたが、何だか響子とは正反対の人生を歩んだ感じ。
人生いろいろだな。やっぱり見た目で判断しちゃいけませんね。ちょっと反省。
こんにちは。
「天人唐草」という作品は「負の暗示」にどことなく似てますね。佐藤という青年の言う「だれかにそう見てもらいたい」「それが“みえ”なんだよ」というセリフ。
響子の場合は気持ちばかり空回りして、どんどん内向的になりプレッシャーに押しつぶされちゃうんだけど、「負の暗示」の春雄の場合は、“みえ”の空回りが逆に他人への暴力の形で表れる。方向は正反対ですが、自意識過剰で他人とマトモなコミュニケーションが取れなくなり、孤立してしまうという点では共通点があると思います。

どっちも怖い作品ですが、誰にでも当てはまる普遍的なテーマですよね。

で、響子を見ていて、また実在の女性を連想してしまいました(出た!カジックの実録シリーズ第三弾!←何のこっちゃ)。
「天人唐草」が発表されたのと同じころに、同じような格好をした女性を何度か見かけました(場所は伏せておきますね)。ただし、響子と違って歳は70くらいのお婆さんですが。フリルの付いた真っ白なドレス、白塗りメイク、黒紫色の口紅、パンダみたいなアイシャドー、白いパラソル。確か、帽子も被ってたんじゃなかったっけ。
この女性のことは、ラジオ番組でも取り上げられたことがあって、一種の都市伝説みたいになってました。
この女性の過去については全く不明ですが、もしかして「天人唐草」のモデルだったりして‥‥。

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