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黒鳥/山岸凉子

2005年10月22日
4592883292黒鳥―ブラック・スワン
山岸 凉子
白泉社 1999-03

by G-Tools


ある女性のもとにかかってきた一本の電話から、彼女は過去へ思いを馳せる。
それな40年も前のこと。
彼女はマリア。バレリーナを目指しニジンスキーの妹のヴロニスラヴァ・ニジンスカヤに教えられていたが、プロになることを目標にミスターB(ジョージ・バランシン)率いるニューヨーク・シティ・バレエ団の前身であるバレエ・ソサイアティに入団した。
バレリーナとしても、ミスターBのパートナーとしても華やかな暮らしを続けたマリアだったが、離婚歴の多いミスターBとはやはり亀裂が生じ、結局は離れ離れに…。
二人の間に何があったのか、そして何がなかったのか。
マリアとミスターBとの舞台裏を切なく鋭く抉り出します。
単なるバレエマンガではなくそこに男女の愛、嫉妬、エゴイズムなどなどいろんな要素を詰め込んであるのが、短編なのにすごく読み応えがある作品になってるのです。読み終えて疲れるほど濃い内容です。
特に、マリアが実はネイティブアメリカンの酋長の孫と言うところに、面白みがあるのです。
おじいちゃんに幼い頃教えられた「うらない」のからくり。
おじいちゃんは「良く当たる占い師は、悪いことだけを予言する」と言ったのだけど、なるほどなーと思うことばかりだった。

まず、「3日後にアナタに不幸が訪れる」と予言する。
それが当たれば「占いは正しかった」となり外れたら「占いが外れてよかった」となる。
が、「3日後にアナタに良いことがおきる」と予言した場合もしも、それが外れたら「占いが当たらなかった」という声は苦情であり、占いが当たらなかったこと自体がその人にとって「不幸」になってしまう。
だから「良い占い師」は人の幸福を予言してはいけない、と言うのだった。

おじいちゃんはマリアに言う。不幸は願いさえすればすぐにでも訪れる。

マリアが願ったことは、ミスターBの新しい恋人の「不幸」だった。
そして、それが現実になったとき、それが偶然であってもマリアの寝覚めは悪く、いつまでも心のしこりとなってしまう。
呪ったことも、その自分への恐ろしさにさいなまれる日々も、女の悲しいサガなのだろうか。
白鳥しか似合わなかったマリアが、生き生きと黒鳥を踊りえる姿が印象的でした。
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[や・ら・わ行のマンガ家]山岸凉子 | Comments(0) | Trackback(0)
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