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どろろ/手塚治虫

2005年11月02日
4253062571どろろ (第1巻)
手塚 治虫
秋田書店 1974-09

by G-Tools

425306258Xどろろ (第2巻)
手塚 治虫
秋田書店 1971-11

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醍醐景光(平安時代の「延喜天暦の治」と呼ばれたらしい。のちの後醍醐天皇は自らこの人にあやかって名前を付けたとか?)が、自分の野望のために生まれる予定の我が子を48匹の魔人達に分け与えた。
そして生まれてきたのは、芋虫のような姿をした赤ん坊だった!!
景光夫婦は子どもを川に流す。
それを拾ったのとある医者は、その子どもに不思議なテレパシー能力があるのを知り、体を作ってやるのだった…。(この辺は、ブラック・ジャックとピノコの関係の前身では!!)
時は流れて、年頃になったその子どもは百鬼丸という名前と、腕に仕込んだ刀を医者からもらって旅に出る。
48の妖怪を倒して、自分の体の一部分ずつを取り戻すために…。
そんな百鬼丸の名刀を欲しがるのがタイトルのどろろだ。
どろろは刀目当てに百鬼丸について歩いてるのである。
大好きです~!百鬼丸!!
孤独で陰があり、そしてカッコよい!
百鬼丸は実は最初は、暗い少年じゃなかったのですよ。
医者に愛されて育ち、独り立ちしてからはみおという女の子と知り合い愛し合い、ふつーの青春時代をすごすのだ。
でも,この混乱の時代、不幸なことにみおを侍たちに殺されてしまうのだ。
そこから、この百鬼丸のすさんだ暗い人生が始まったのです。
そこに登場するどろろ。けちなどろぼうなんだけど、この子が百鬼丸のよきパートナーとして、二人で奇妙な友情を育てていくのです。
どろろもまた、悲しい過去を持っている。このどろろの母親との死に別れのシーンはまるで「フランダースの犬」のように泣かずにいられない悲しいエピソードなのだ!
ともかく、そんな不幸が二人を結び付けたか…いや、それだけじゃないだろうけれど、二人は一緒に旅を続けるのだ。
そのたびの先々で現れる妖怪たち。中には子ども心に夜眠れないほど怖いのがあったねー。たとえば万代とかね。あの尻尾とあのカーテンみたいなのをぐるぐる顔に巻いてくシーンとか!
鯖目、白面不動、どんぶり腹と言う妖怪なんて「もっと食え~もっと食え~」と唱えるんだけど、するともうこれ以上はいらないのにどうしても食べてしまう。怖いでしょ~。四化入道なんてのもとっても怖かったなぁ!!
ドクターキリコの前身?の田之介(似蛭=にひるって刀に魅入られた男)や、おなじみ琵琶法師なんかも登場する。
手塚マンガの面白さ凝縮した感じかも!!
ラストは決してハッピーエンドじゃないのだけど、それがまたよかったりするのかもね。

どろろ (第3巻)
手塚 治虫
4253062598

どろろ (第4巻)
手塚 治虫
4253062601

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[た行のマンガ家]手塚治虫 | Comments(0) | Trackback(0)
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