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専務の犬/高橋留美子

2006年03月01日
4091847226専務の犬
高橋 留美子
小学館 1999-07

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収録作品
●専務の犬・・・BCオリジナル1994・1/20号
●迷宮家族F・・・同1995・2/20号
●君がいるだけで・・・同1999・2/20号
●茶の間のラブソング・・・同1996・2/20号
●おやじローティーン・・・同1997・5/20号
●お礼にかえて・・・同1998・2/20号   掲載

一見どこにでもある家族、家庭、親子、夫婦…普通に見えてても、外見からは分からない何かが、どこの家にも一つや二つはあるもんです。
問題とは呼べないような小さなわだかまりや、亀裂と言うほどでもない小さなすれ違い…でも、当人たちには結構重大な問題になったりしますよね。
高橋さんらしい笑いを振り撒きながらも、家族と言うものを深く掘り下げ、今一度自分の家庭を見直してみようという気持ちになる一冊です。
特に、だんなさんに感謝を忘れてる奥さんや、奥さんに愛情表現を忘れてるだんなさんなんかが読むと、胸を衝かれる思いがするのではないかな。

「専務の犬」
逆玉に乗って出世した同級生が、よしみで主人公に無理難題。最初は「彼女」の犬を預かって欲しいというものだったけど、エスカレートして…。振り回される家族、でも、そこに、父親の真の強さを見た!

「君がいるだけで」
リストラに遭った中年男。会社では上位だったので頭の下げ方も知らない。そんな男が、風邪を引いて倒れた妻の代わりに弁当屋でパートをすることに。世間の厳しさを肌で知る中年男。同じ年頃の店長との、立場の逆転が面白い。
でも、行儀の悪い子供たちに、この主人公みたいに叱るってこと、大事だと思う。それが出来ない今の世の中、なんか異常ですよね。

「おやじローティーン」
北海道に転勤になったけど、家族はついてこないという。単身赴任。その夫がなぜか記憶喪失で、13歳までの記憶しかなくなって、妻や息子に「あなた方は誰ですか」なんて言う。
なくしてみて初めて分かる夫の存在の大事さ。これは結構、妻と言う立場で読むと堪えますね~。

「お礼にかえて」
マンションでの、奥さんたちの派閥紛争に巻き込まれた主人公。登場人物の名前が「小鳩」「白鳥」「鴨下」「鵜飼」など、鳥の名前でマンション名が「烏合マンション」。こう言うセンスが好き(笑)。



これは、高橋さんがビッグコミック・オリジナルに年イチ、年始というか、トシの始めの「お年玉」というかんじで掲載された短編をまとめたものですね。
「うる星やつら」「めぞん一刻」で大ファンだったわたしは、夫が長年読みつづけているオリジナルで、高橋さんの作品が読めるのが嬉しくて嬉しくてたまりませんでした。
今はもう、夫が買ってくるオリジナルを、読むことは稀ですが(根気がない)念頭のビッグゲストだけは読んでます。
作品はかなり前に読んだので、内容を忘れてるし、今回まとめて読めたので嬉しかったです~♪
貸して下さったのは、くままです。ありがとうございました♪

ちなみにこれは第2弾です。
第1弾はこちら↓

4091847218Pの悲劇
高橋 留美子
小学館 1994-01

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作者は違うけど↓これなんかも、年イチのお年玉?企画でした。
4091848311じんべえ
あだち 充
小学館 1997-05

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[た行のマンガ家]高橋留美子 | Comments(2) | Trackback(0)
Comment
くままへ♪
はいはいー♪あの尾登さんが若返るヤツ、ちょっとズキッときましたね~~。
あと、奥さんが亡霊となって成仏しない、そのわけは・・・ってやつも、なんかジーンとしました。
表題作品も、よく出来ていますよね。
高橋さんって、やっぱり大好きです♪
ありがとうございました^^
眉毛犬
さくさく読めちゃう漫画でした。
そうそう、オヤジがテーマになった作品がいくつかありましたよね。「おやじローティーン」は、ダンナをもちょっと大事にせねば、と身が引き締まる思い?にさせられました(笑)。
童心にかえった中年オヤジは、悲哀を感じさせながらも、キモカワイかったですね。

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