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α /くらもちふさこ

2006年03月08日
4088645928α (上)
くらもち ふさこ
集英社 2003-03-19

by G-Tools

4088645936α 下 YOUNG YOUコミックス
くらもち ふさこ
集英社 2003-03-19

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天才と言うか、鬼才!くらもちふさこ先生の「α」をご紹介します。
読んだのは結構前に、reoさんの本をお借りしたんですが(その節はありがとうです♪)いつかは自分の本を買おうと思ってて、最近Bオフで安くなっていたのでついにゲット♪嬉しいです♪

この物語はちょっと変わったつくりになっています。
主人公を含めて登場人物たちは役者で、その出演作品がそのままマンガの各章となり、リアルの彼らの物語とを交互に重ねて「α」と言う物語になっているのです。

冒頭の章「α」の「#1」ではどこか他の銀河?の他の星での物語。一瞬「あれれ、くらもちさんにしては珍しい、SFか?」と思ったんだけど、これは「α」という映画なのです。
で、次には「+α」の「#1」として、映画の主演女優賞をとった三神妃子を中心とした彼らの「リアル」の物語があります。ここで映画「α」へ出演するまでのいきさつなどが語られるんです。
またその次は「α」の「#2」として、彼らの別の出演作品。という風に入れ子になってます。
これがとっても計算され尽くしたスマートな演出で、見事というほかありません。「α」と「+α」はちゃんとリンクされてるんですよね。
本誌「コーラス」ではまず、主人公たちの出演作品の「α」だけが先に連載されて、一旦全部終らせてから「+α」として主人公たちの「リアル」の物語が連載されて。そして単行本ではこう言ったかたちでまとめられてます。
彼らの出演作品は、1話完結の「読みきり連載」だったので、当時のコーラスの読者は戸惑ったのではないでしょうか?わたしはもう、この時期「コーラス」は止めていたので分からないんだけど。
出演作品の「α」のほうは、短編だけどもすごくまとまりのあるくらもちさんらしい作品ばかり。なので、この「α」では、二度美味しい思いが味わえます。すごいです。やはり「鬼才」ですよね!

さて、マンガ本編の内容は、というと。

主人公 三神妃子(みかみ ひこ)。
映画「α」で若手演技派の山本 燿(かがり)と天水キリと共演することになった。
自分の実力に自信がなくて心細く思った妃子は、気心の知れた生田理一を抜擢してもらう。
燿、キリ、理一の3人は下積み時代からの仲間だった。
キリに惹かれて行く妃子だったが、3人には目に見えない強い結束があるようで、なんだか近寄りがたい。でも、仲間になりたい。そんな妃子の、ちょっとひがみ根性のある複雑な内面を見事に描いてあり、いつもながら惚れ惚れする。
キリの一見冷たく見えて優しい部分とか、理一の笑顔の下にある冷ややかな部分とか、こう言うのを相変わらず行間で表現してあって、でも、読者にはダイレクトに伝わってきて、余分な言葉は一切ないのがもう、ほんとに潔いです。そこが好き。
キリはね~とってもカッコ良いんですよ。いかにもくらもち作品に登場するタイプの男の子で…。妃子が惚れちゃうのはわかるね。

最後の出演作品の「#6」の妃子の「笑顔」はすごいですよ。
役者って、上手に演じると賞をもらったりするけど、くらもちさんも受賞しても良い位、と思ってしまいます。

うーん、感想書くの難しい。変な文章でスミマセン(いつも以上に)

ちなみに、妃子が主演女優賞を受賞した作品名「VIP&Celeb」は、仲良し聖千秋さんの作品ですよね。
こちら感想

VIP&Celeb
聖 千秋
4088651189

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[くらもちふさこ]Review | Comments(6) | Trackback(2)
Comment
yokoさん、いらっしゃいませ♪
コメントとTBありがとうございました!
でも、TB届いてないようです、うちのブログそう言う不具合が多くご迷惑おかけします。ゴメンなさい。
yokoさんもくらもちさんのファンでいらっしゃるのですね♪
これを機にまた、くらもちさんの作品について大いに語り合いたいですね。
宜しくお願いしますね♪
はじめまして。
私もこの作品にはくらっとさせられました。
やっぱりくらもちさんはいいですね。

TBさせていただきますね。
みずきさんへ♪
おもしろかったでしょう♪お気に召してよかったですー^^
くらもちさんはいつまでたっても色あせません。
大好きな漫画家です。

キリいいでしょ?いいでしょ??(笑)

やっぱ、オレさま系が好きですよね。
跡部とか(爆)

冷たい男に惹かれるのよね~~ってところ、ありますよねぇ(笑)
これもよかったです♪
私も第一話目は「こんなマンガ描くようになったんだ」とびっくりしました(笑)
でもそのからくりがわかるとすっごいおもしろいですよねこれ。
実際こんな感じで同じ俳優さん使ってドラマやったらいいのにとか思いましたもの。
ナイスアイデアだと思います。

登場人物・・・キリ、かっこいいですよね(笑)

お疲れのようですが、お大事に♪
N耳さん♪
ごぶさたしています
お越しくださいましてありがとうございます!!
やはりそうでしたか!
N耳さんのレビューを読ませていただいて「やっぱりか~~」と納得しました。
コーラス、やめちゃってちょっと惜しいことでした。
たまに立ち読みしてたので「読みきり短編の連作」かなぁと、思っていたんです。
史上稀に見る天才的な展開ですよね♪
本誌読者です
はい。おっしゃる通り、連載当時は戸惑ってました(笑)
「α」にはホント脱帽です!

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