2005年08月20日
おろち (1)
楳図 かずお

おろちという名前の不思議な力を持つ少女が
とある立派な屋敷を持つ龍神家に女中として入り込んだ。
そこにいたのは美しい姉妹。
しかしその姉妹には残酷な運命が待ち受けていた。
龍神家の女は18歳になると、小さなほくろ状のシミが出来
そこから全身に広がり、世にも奇怪なまでに醜くなってしまうのだった。
そんな姉妹の、既に醜く変貌した母親が
いまわの際に、妹に何かいい残した。
それ以来何かと妹は運命の18歳を間近に控えて気も狂わんばかりの姉に優しく接するようになる。
妹は一体何を母親に聞いたのか?
それは…「私(妹)はこの家の子ではない。だから醜くなることはないのだ」という内容だった。
しかし、事実は??
うーん。
醜いって、どんな醜さなのか。
漫画ではお母さんの顔は描かれてないんだよね。
美しすぎると自分の美しさに固執してしまって、醜くなったときのことは受け入れ難いのかもしれないけど。
嶽本のばら氏の「鱗姫」がこの物語をモチーフに描かれている。
おろちって、超能力者なんだけど
それを、特に世のため人のために使おうとかは思ってないみたいで
ただ、「他人の人生」を覗いてる、傍観者にすぎないみたいだ。
第2話では、交通事故で父親を亡くした男の子が
成長して復讐をとげるという半生を「ただ見てるだけ」。
でも、人の人生の「覗き見」って…
なんだか、魅力があると思いませんか?
そんなことができるのは「おろち」か「神」か
て感じなんではないでしょうか?
楳図 かずお

おろちという名前の不思議な力を持つ少女が
とある立派な屋敷を持つ龍神家に女中として入り込んだ。
そこにいたのは美しい姉妹。
しかしその姉妹には残酷な運命が待ち受けていた。
龍神家の女は18歳になると、小さなほくろ状のシミが出来
そこから全身に広がり、世にも奇怪なまでに醜くなってしまうのだった。
そんな姉妹の、既に醜く変貌した母親が
いまわの際に、妹に何かいい残した。
それ以来何かと妹は運命の18歳を間近に控えて気も狂わんばかりの姉に優しく接するようになる。
妹は一体何を母親に聞いたのか?
それは…「私(妹)はこの家の子ではない。だから醜くなることはないのだ」という内容だった。
しかし、事実は??
うーん。
醜いって、どんな醜さなのか。
漫画ではお母さんの顔は描かれてないんだよね。
美しすぎると自分の美しさに固執してしまって、醜くなったときのことは受け入れ難いのかもしれないけど。
嶽本のばら氏の「鱗姫」がこの物語をモチーフに描かれている。
おろちって、超能力者なんだけど
それを、特に世のため人のために使おうとかは思ってないみたいで
ただ、「他人の人生」を覗いてる、傍観者にすぎないみたいだ。
第2話では、交通事故で父親を亡くした男の子が
成長して復讐をとげるという半生を「ただ見てるだけ」。
でも、人の人生の「覗き見」って…
なんだか、魅力があると思いませんか?
そんなことができるのは「おろち」か「神」か
て感じなんではないでしょうか?
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Comment
こんにちはー。いらっしゃいませー♪
カジックさんは楳図作品に本当にお詳しいですね。
かなり読んでいらっしゃるようで、もっと語っていただきたいぐらいです♪
こないだ読んだ「金魚屋古書店」の3巻に「楳図サロン」なるものが登場しました。楳図作品の登場人物になりきったり作品を熟知し尽くしてるんですよ。機会があれば見てみてください!きっとカジックさんも興味をそそられますよ♪
「おろち」
>作者の片割れが作品の中に入っている
いい表現で、ずばり言いえてると思います♪
ちょっと距離をおいて見てるんですよね。ただ見てる…。なかなか出来ませんよー。つい、手を出したくなるでしょうにね。
「何か」が何か(笑)
また分かるときが来たらいいなーと思います♪
カジックさんは楳図作品に本当にお詳しいですね。
かなり読んでいらっしゃるようで、もっと語っていただきたいぐらいです♪
こないだ読んだ「金魚屋古書店」の3巻に「楳図サロン」なるものが登場しました。楳図作品の登場人物になりきったり作品を熟知し尽くしてるんですよ。機会があれば見てみてください!きっとカジックさんも興味をそそられますよ♪
「おろち」
>作者の片割れが作品の中に入っている
いい表現で、ずばり言いえてると思います♪
ちょっと距離をおいて見てるんですよね。ただ見てる…。なかなか出来ませんよー。つい、手を出したくなるでしょうにね。
「何か」が何か(笑)
また分かるときが来たらいいなーと思います♪
こんばんは。
おろちって、「うろこの顔」に登場した楳図魔子の発展形みたいな感じがしますね。魔子の場合も物語の語り部であると同時に、事件にちょっぴり関わりますよね。「おみっちゃんが今夜もやってくる」という作品でも、物語の最後に楳図さん自身がちょこっと登場してます。顔は見せませんが。
僕は、おろちは作者である楳図かずおさんの分身のような気がするんです。作者が作品の外にいるんじゃなくて、作者の片割れが作品世界の中に入っていく感じ。
「わたしは真悟」では、機械が一人称で語っているのに「~だそうです」という伝聞調になっている。これも作者の片割れである何かから真相を告げられたという感じですね。僕なりに「何か」については解釈してるんですが、管理人さんがまだお読みになってない場合はネタバレみたいになっちゃうので、ここでは触れずにおきますね。
それはともかく、「おろち」はどの作品も傑作で、僕は大好きです。
おろちって、「うろこの顔」に登場した楳図魔子の発展形みたいな感じがしますね。魔子の場合も物語の語り部であると同時に、事件にちょっぴり関わりますよね。「おみっちゃんが今夜もやってくる」という作品でも、物語の最後に楳図さん自身がちょこっと登場してます。顔は見せませんが。
僕は、おろちは作者である楳図かずおさんの分身のような気がするんです。作者が作品の外にいるんじゃなくて、作者の片割れが作品世界の中に入っていく感じ。
「わたしは真悟」では、機械が一人称で語っているのに「~だそうです」という伝聞調になっている。これも作者の片割れである何かから真相を告げられたという感じですね。僕なりに「何か」については解釈してるんですが、管理人さんがまだお読みになってない場合はネタバレみたいになっちゃうので、ここでは触れずにおきますね。
それはともかく、「おろち」はどの作品も傑作で、僕は大好きです。
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