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メイプル戦記/川原 泉

2006年08月24日
4592883195メイプル戦記 (第1巻)
川原 泉
白泉社 1999-06

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4592883209メイプル戦記 (第2巻)
川原 泉
白泉社 1999-09

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ペナントレースも佳境に入りましたが(本とかな?中日が首位ですが盛り上がりに欠けてるのか?わたしは一応中日応援していますけど)、もしも女性もプロ野球選手になれるのだったら…。
そんな夢が詰まった物語、「メイプル戦記」のご紹介。

これは、川原流「メジャーリーグ」なんですよね!
「メジャーリーグ」、トム・ベレンジャーとかチャーリー・シーンとかウェズリー・スナイプスとかが出てるあの映画ですよ。
弱小球団が一念発起で最後は優勝すると言うベタベタな展開の、あれ。
で、その映画がわたし大好き!ベタで結構。ベタで何が悪い。ベタだけど何度見てもラストで泣けて泣けてたまらんのです!

で、この「メイプル戦記」を読んでもやっぱり、泣ける泣ける!あの「メジャーリーグ」と同じような感動を、いやそれ以上の感動があったなぁ♪


登場人物は「甲子園の空に笑え!」で、理科担当の新任教師でありながら若いと言う理由だけで野球部の顧問にさせられた、しかし、その後監督としての頭角をあらわし、選手チームを甲子園に導くと言うあの広岡真理子先生です。
「甲子園の空に笑え!」も感動的だったけど、こっちはペナントレースの優勝争いにかかわり、その真理子監督が選手とは違うところで身を切るような辛さを味わい苦しみ悶絶しつつ、結局は勝負よりも優勝よりも大切なものがある!と気付かせてくれるあたりの感動ってば…。うるうるる…。





メイプル戦記
プロ野球の協約が変わり女性もプロ野球の選手になれる時代がやってきました!!(これはフィクションですよね??ね??)そこで、北海道の製菓会社「スウィート製菓社」が「スウィート・メイプル」なる球団を作った!その新球団の初代監督に任命されたのが、鹿児島の豆の木高校の今では元野球部監督の広岡真理子。監督は引退したけどまだまだ野球に未練がある真理子は二つ返事でOK!遠き北海道にやってきます。が、選手は一人もいない。これから探すのです!して、その入団条件とは…!!「高卒以上(予定)の女子に限る」だった!!!

ポスターには「君もメイプルしてみない?」などと言う、相変わらず空トボケた感じのキャッチコピーが書かれてたりするわけですが、そのポスターを見たりして続々腕に覚えのある女性たちが集結!
中にはワケありの人妻やオカマちゃんもいるし、豆の木高校の四ツ子たちの妹がこれまた四ツ子で入団してきたり。
んー♪このあたりのゾクゾクワクワクする感じ!いいですねえ!!
そこに赴任してきたコーチは北斗高校の高柳監督!かつての教え子の神尾聡史(わけあって今は『瑠璃子ちゃん』になっている。彼が、いや、彼女が先述の『オカマちゃん』なのです)との衝撃の再会(笑)などもありつつ、メイプルズ、発進!!と相成るわけです。
もう本当にワクワクです♪

最初は油断もあってか、他のチームにあれよあれよと勝ち、快進撃を続けたりするんです。オープン戦前夜のミーティングの内容は「恋の行方」だったり、先発投手を決めるのにアミダくじだったり、名古屋名物「ういろう投げ」「乱れきしめん」(爆爆!!)にもめげないどころか拾って帰って食べちゃうなんて、笑いを振り撒きつつも、時には大差で勝ち、時には完全試合をなしとげ、ハクション大魔球なんてのも編み出しつつ、いつの間にか18連勝!2位のタイタンズには7ゲーム差でのトップ!!
しかし、そう簡単に終るはずもなく…、チームに暗い影が!!
さあ!どうなるメイプルズ!優勝旗は誰の手に!!





試合の流れや優勝の行方も気になるところですが、わたしとしては、一番気になるのが仁科夫妻ですね!
この仁科夫妻と言うのは、、だんなのほうが元々野球選手、東京タイタンズの投手なんですけど、浮気性なんです。
結婚2年で、も早や5回目の浮気が妻にばれてるの。
それを怒って妻は夫に離婚届を突きつけて家を出て、そうしてメイプルズに入団したんです。近所の草野球チームの中じゃ一番のツワモノだったらしい(笑)。

試合で二人が対決する場面は何度もあるんだけど、妻仁科にはなかなか夫二科の投げるボールが打てない。何度も煮え湯を飲まされます。

結局は、最後の優勝決定戦のときに妻が勝つのだけど、しかし、離婚届は妻が破くことに…。
ここはちょっと納得しかねるところでしたが、みなさんはどうですか?
わたしは浮気したダンナを許すような寛大さが無いので(心が狭いのでネ)彼女の行動は…あらら、まぁまぁ…って感じでしたが。

もうひとつ、気になるのは神尾君と小早川君の仲がどうなるのか!
ずっと友達でいよう!と、小早川君に言われそれがショックで野球を止めてオカマの世界に入った瑠璃子ちゃん。
恋人にはなれないけれど、小早川君にとっても、神尾君は大事な友達で手放せない。だけど、恋人にはなれないんですよね~。
このビミョーな関係はいったいどうなんだろう、と、気になりましたが。

あと、真理子と高柳はどうなんでしょ。

なーんてね。いろいろ下世話なことも考えつつ(爆)

それにしても、川原先生、オカマの恋を描くのが苦手なんですね(爆)
描きながらも「いっそ殺してちょーだい!」とか悶えてるのがおかしい!(爆)
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[か行のマンガ家]川原泉 | Comments(2) | Trackback(0)
Comment
ライチマン1号さん、ようこそ~♪
ライチマン1号さんはレビューも面白いけどコメントもおもしろいですねぇ♪
千切り⇒(何を)
って、爆笑してしまいました!!(笑)
で、
いったい何を?千切りに?(笑)
なんちゃって。浮気はダメです。許せません。
なんで、ここんと頃は仁科妻には、きっぱりヤツを切ってもらいたかったです。
いつかは許してやっても良いけど、もっと後になってから。今は時期尚早でした。って。ナニサマですみません(笑)
瑠璃子ちゃんと、小早川君のことはまったくライチマン1号さんの洞察がすばらしいです!
美しいドレスに身を包み、顔で笑って心で泣いてる瑠璃子ちゃんが目に浮かぶようでした。
気の毒でいじらしい瑠璃子ちゃん。
でも、だからと言って二人でアッチの世界に行って欲しいのかと言うと、河原作品にはそういう想像を撥ね付ける何かがありますね。
わたしも妄想は得意なんですけどね(爆)
でも、みんなに幸せになってもらいたいですよね~♪
shortさん、こんにちは~v
わ~い!メイプル戦記だ~~♪(*´∀`*)
>「君もメイプルしてみない?」
こんな事書いてありましたっけ!(笑)
気づいてませんでした~~★ほんと、トボけてますね!
私も、浮気されたらその場で千切りますよ!(何を)
川原キャラは、たとえ悪役(風)であっても、どこか憎めない感じがありますよねぇ。

瑠璃子ちゃん、幸せになれるといいんですけど。
小早川君て、親友だから、とか言って自分の結婚式に瑠璃子ちゃん呼ぶような気がしますがww
微妙にデリカシー欠けてそうな・・・(笑)。
でもきっと、瑠璃子ちゃんはドレス着て祝福してくれるだろうと★妄想激しい私でした。

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