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生徒諸君!/庄司陽子

2007年02月28日
生徒諸君! (1)
生徒諸君! (1)庄司 陽子

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「生徒諸君! 教師編」のドラマ化の話題が出たので
元の「生徒諸君!」のご紹介など。

これはわたしもナッキーとほぼ同年代のとき、講談社の少女むけ連載雑誌の少女フレンドという雑誌で連載し、大人気を博しました。ウィキペディアにも書かれている通り、少女フレンドは10年以上前に廃刊となり今はありません。(別冊フレンドはありますね)が「少女フレンド」が輩出した代表作のひとつは、間違いなく「生徒諸君!」ですね。

東京の聖美第四中学校、2年A組にあるとき転校してきた元気な少女、それが主人公のナッキーこと北城尚子です。
ナッキーってスーパーガールでして。
まあホテルユニオン系列の社長が父親なので、背景からしてものすごい半端じゃないお嬢様なのですが、それだけではなく勉強もスポーツも半端じゃなくデキるのです。
元気で明るく物怖じしない、ナッキーはたちまちクラスの人気者となりリーダー格となって、クラス委員の五月野舞ちゃんやクラスのひょうきん者チビ(だけどバスケマン)こと岩崎祝たちと「悪たれ団」を結成します。のちに大阪から越してきた問題児、沖田成年を加え、小西初音、田村僚一の総勢6人の悪たれ団です。
これはナッキーが友達と一緒にいることで、たくさんの苦難を乗り越えて成長してゆく物語です。

全巻(コミックで)プラス外伝の25巻。
あらすじを書くだけでもすごく長くなりますので、さわりだけご紹介しますと・・・。

第一部:ナッキーの転校、仲間、悪たれ団、受験、失恋、マールの死、母に忘れられる。そして母との真の出会い。復学。仲間の元へ。

第二部:バスケ、ワンゲル部など、それぞれの部活に打ち込むメンバーたち。しだいにほのかな「初恋」は真剣な「愛」へと変化して行き、受け入れられずに悩むことも。バスケに打ち込んだり、山に挑戦することで自分を高めようとしたり、あえぐ若者たちの姿が描かれていますが、ショックな事件も起きます。それは初音ちゃんのレイプ事件。このことで、ナッキーがとった行動は…。そして初音ちゃんの出した結論は…。友情が胸に沁みる第二部です。

第三部:やはり部活一色のメンバーたち。そのなかで大学受験。岩崎は北鷺体育大学に推薦で、ナッキーと沖田は偶然にもおなじ横浜教育大学を選び受験。ナッキーは教師を目指し、沖田は山に挑戦し続けます。報われない愛に苦しむ岩崎は、バスケ部のナッキーによく似た遠峰さんと付き合い自分をごまかす。それを怒る沖田が殴りつけ、岩崎はナッキーを愛している事を、たとえ報われなくても受けていく決意。しかし、殴られた岩崎は網膜はく離になり手術を受けます。そのときは治るけどそれが原因で後に岩崎はバスケ選手としての将来を諦めるのですが。
そして、そして、第三部といわず、生徒諸君!の全編を通して一番辛く悲しいことがこの第三部には待ち構えています。
しかし、その辛さを乗り越えて成長してゆく悪たれ団たち。確実に自分の夢に向かってゆく姿が清々しくまぶしく、やっぱり「生徒諸君!」は名作だなぁと心から思うのでした。


なお、詳しいあらすじは↓からどうぞ。
ネタバレ含みますのでご注意を願います。



●なんと言っても一番面白いのは第一部。
(結構詳しいあらすじ↓長いよ。ごめんなさい)

どうしてナッキーは何もかも、人一倍頑張るのか。
それはマールのためでした。マールとは、極度の虚弱体質であり知能障害も併せ持つナッキーの双子の姉であり、じつは二人が生まれたとき、ナッキーの母親はマールに母性のすべてをささげるため、ナッキーを自分の里に預けてしまったのです。長く生きられないと医者に宣告されたマールですが、母親がナッキーを捨ててまでありったけの愛情を注いだお陰で、医者の予想よりもはるかに長く生きる事ができたのです。
ふとしたことで、マールの存在を知ってからはナッキーは二人分生きようと、何もかも一生懸命に頑張る女の子になったのでした。
両親はマールが今度こそ二十歳まで生きられないと宣告されたとき、ナッキーを東京に呼び寄せます。マールと一緒に暮らさせてあげたい、と。

ナッキー、いつも元気で学校のみんなには明るい笑顔しか見せませんが、家にいても孤独でした。その孤独を一目で見破ったのが、画家の卵である上級生の飛島峻でした。キャンバスに彼が描いたナッキーの姿は、ナッキーがひた隠しにしていた本当の自分。孤独で愛されたがっている女の子。ナッキーは飛島に急速に惹かれていきます。そしてまた飛島もナッキーを愛するのです。
が、その絵が完成してナッキーの家に届けるとき交通事故に遭い、右腕が動かなくなると言う重症を負います。打ちひしがれる飛島を癒したのは、ナッキーではなくマールでした。

岩崎はいつしかナッキーを好きになっていたのだけど
ナッキーは飛島を好きで、
飛島はマールを
そして、田村もまたマールを思い
その田村を舞ちゃんが好き
また、初音ちゃんは岩崎が好き という思いが入り乱れる悪たれ団なのですが、岩崎はナッキーと同じ瑞穂高校に入学するために、精一杯の努力をして結果、補欠ではありますが合格します。

が、その間にも飛島とマールは思いを通わせあい、婚約までしていくのです。
マールと飛島は、マールの余命を慮り(そのころはマールの状態が思わしくなくなっています)マールの家に飛島も住み込む事に。
ふたりの姿を見られないナッキーは、育った田舎に一人で帰りました。迎えに来てくれたのが、ナッキーを思う岩崎。岩崎の「肩」を借りて声を殺して泣いたナッキーは岩崎とふたりで東京に帰るのでした。

そして中学の卒業式。ナッキーは卒業生代表として
大きなナッキーコールの中
「生徒諸君!!
ならびに諸先生がた、
ならびにご家族のみなみなさま、
さらばです!」
という答辞を読むのでした。

瑞穂高校には沖田君と舞ちゃんも入学し、ナッキーは岩崎と同じバスケ部に入りモチロン頭角を現し、舞ちゃんはバスケのマネジャーになります。そして沖田君はワンゲル部に。
それぞれが高校生活を楽しむのでした。
あるとき、沖田の父親が怪我をしてその見舞い方々、沖田の助っ人に参上した悪たれ団。そこで、沖田の父親から母を幼いころになくした沖田の話を聞き、ナッキーは沖田の孤独を身近に感じます。

冬、マールの病気が進行します。
飛島はマールと結婚式を挙げることに。
そしてついに来るときが来ました。
悪化する病気のベッドで、マールは最後の力を振り絞りセーターを編みます。


そして、マールの死。
母親は、マールの死を認めることが出来ずナッキーをマールと思い込んでしまいます。ナッキーはそれを正そうともせず、母親の思うようにさせてやります。当然マールがそうであったように学校にも行きません。
それに業を煮やしたのが沖田君。ナッキーの父親の元に乗り込みます。
「ナッキーをわいらに返してくれ」「夫であるあんたがしっかりしていないからナッキーが辛い目にあうのだ」とナッキーの父親をしかりつけます。いいぞ沖田もっと言ってやれ!!
今でもやっぱり沖田君は、自分の中で男の中の男!!という気がします。ほんとーにカッコよかったし泣けた。
目が覚めた父親は、重い重い重い腰をやっとあげて母親に荒療治を。マールの墓を掘り起こして、そこにマールがいることを確かめさせようとするのです(土葬かよ!)。ショック療法が効いて母親は自分を取り戻しますが、ナッキーとはその時が「初対面」なのです。

何度思い出しても、このナッキーのかわいそうなこと。
こんなに辛い虐待を受けたナッキーだからこそ、人の痛みが分かる優しさを持てるという、この設定はかなり説得力があります。
ナッキーの両親に対しては言いたい事が山ほどあるけど(大人になったらもっと言いたいことが増えた)今はやめて置きまして。

このあと、しばし休学していた学校に戻るナッキーを、暖かく出迎えたのは、舞ちゃん、岩崎、沖田くんの3人。授業を抜け出して駆けてきます。4人はがっちり抱き合いますが、このシーンが全25巻を通して一番感動する場面です。涙は…2番目かな?


●第二部での事件
なんと言っても初音ちゃんが暴行されてしまうと言うむごい事件。このときは、頭を後ろから棍棒で殴られたような衝撃を受けました。一読者でありながら、自分が立ち直れないのではないかと思うほどのショックで。泣き寝入りをしないで、と泣きながら訴えるナッキーに初音ちゃんも心を動かされ、警察に訴えるのでした。
そんな初音ちゃんの支えになったのが、岩崎の兄、守。
のちに二人は結婚するのです。しかも学生結婚。


●第三部では、どろどろの恋愛劇が展開。
大人になってゆくメンバーたちはおのおのの愛に真剣に悩み始める。
ナッキーが二人を同じぐらいの重さで愛していると言う、初音ちゃんの結論と「ナッキーには真実を知ってもらわねば。これ以上自分に背を向けさせられない」という舞ちゃんの決意がみょーに空恐ろしい展開に。二人を同時に愛していると言う自分の気持ちを知ったナッキーは、まさに身が二つに裂かれるぐらいの衝撃を受けてしまう。ピシィ!と、割れてしまう見開き2ページにわたる絵が衝撃を物語ります。
「順番」としては岩崎が最初にナッキーをすきになったから、岩崎とナッキーをくっつけてあげたい、と言う気持ちはあったけど男としては断然沖田くんのほうが魅力的ですよね・・・。
岩崎も負けを認めてるしね。「おれは せまい!!男として人間として おれは沖田に負けてる!!」と、宇宙の中で孤独に陥ったように自分を恥じているシーンが印象的ですね。
沖田くんも幼いころ母を亡くし孤独の中で成長してきた。ナッキーとは通じるものがあったし、なんと言っても懐が大きいのが魅力。沖田くんは少女漫画が産んだ屈指のヒーローのひとりだと思う。歴史に名を残す人です。
しかし、それもこれも夭逝したからかな~。ともかく、反響がすごかったらしい。沖田君が死んでしまったときは。「死なさないで」という手紙がすごくたくさん来たんだとか。そうだよね。わたしもすっごいショックだったもん。生きていて欲しいと思った。でも、死んでしまったからこそ、沖田君は永遠のヒーローとなり「生徒諸君!」はこころにのこる名作になったともいえましょう。生きてたら多分、作品も沖田君自身も価値が下がっていたのでは?と思われる。

その後立ち直ったナッキーたちの大学生活は時々沖田君を思い出したりして、読者を泣かせながらも言ってはわるいけど大した事件もなく、初音ちゃんが出産したり舞ちゃんと田村君が婚約したり、ナッキーが教育実習をしたり、岩崎が相変わらずバスケをしたり。自動車学校に行って免許を取ったり、それなりに充実した日常が描かれていますね。

最後にはナッキーは岩崎の愛を受け入れ、二人は結婚の約束をしています。これが今回読み直してみてすごく意外。忘れていた自分も悪いけど、庄司せんせーもひょっとして忘れてらっしゃるんじゃないの?「教師編」では岩崎とナッキーは「友達以上恋人未満」と言う感じで、二人の距離が「婚約している」ほど近いようには全然見えなかったしね。

沖田くんをふたりは胸に抱いて愛し合うという設定なので、後からしゃしゃり出てきた「教師編」の誰かさんのような、いわば昨日今日のポッと出なんかにナッキーをさらわれたくないっちゅうのが、ファンの心理ですね。早く「教師編」でも二人が幸せになるところを見たいもんです。

生徒諸君
生徒諸君教師編
徒諸君教師編(8)  
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生徒諸君!
生徒諸君!あらすじなど
生徒諸君!教師編
   同(8)
   同(9)
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[さ行のマンガ家]庄司陽子 | Comments(30) | Trackback(0)
Comment
華麗ではない一族さん。岩崎君へのナッキーの愛はドリカム・・・なるほど。前はアルバムをいくつも買っていました。最近放ってあったけどまたチェックしてみますね。それから、沖田君への気持は今井美樹さんの「プライド」はいかが?

私が沖田君を最高に男らしいと思うところは岩崎君を殴った場面です。普通の人なら、自分の恋のライバルが不本意とはいえ別の人と交際しているなら、チャンス到来!なんて考えますよね。それなのに岩崎君に本来の心を取り戻させようとするとは。岩崎君大ファンの私から見てもこのシーンは沖田君の透徹した生き方を象徴する本当に名場面です。何回読んでも飽きませんね。
ミラノサンド様
歌で人物をイメージするのは面白い!私も考えてみました。ナッキーの沖田君に対する今の気持ちは「涙そうそう」かな。岩崎君への気持ちはドリカムの歌あたり?

short様
教えて頂いたのはかなり前の作品なんですね。見つけるの大変そう。シリアス系なら見てみたいです。

私が知っている他の庄司作品の人物のあだ名は「天下御免!」のソニー。ラストが気にいらなくて売ったので、この人の本名は忘れました。
>華麗なる一族さん
そうなんです。昭和51年から52年のミミという雑誌に連載された作品です。
主人公は山で死ぬ人物の妹なんですが、兄の事を「サミー」と呼んでます。勇=イサム=サミー・・・いかにも庄司先生らしいでしょう(笑)
主人公に思いを寄せる同級生が、大前田鈴でその音から主人公のくららが「おおまえだーりん」と思いつく、このあたりも「ダーリン騎士団」とかぶるなぁと思いました。
見つけたら読んでみてください。結構「山」っていう部分でつながっていて今読み返すとへーって思う部分がありますよ。

渡辺淳一、ずっと前ですが一時期ハマりましたよー。湖で死ぬ?全然覚えてません(^^ゞ作者のこだわりがあるのかな?
 short様ありがとうございます。他にも登場人物が山で死ぬ漫画があったとは・・・「生徒諸君」と同時代くらいの作品なのかな?庄司陽子さんの1つの死を表現するスタイルなんでしょうか。ちなみに渡辺淳一さんの小説では登場人物が湖で死ぬという1つのスタイルがあるそうです。
連休でバタバタしてお返事が遅くなり申し訳ありません。
やっと「テレプシコーラ」全巻読みました。すごい内容でちょっと立ち直れませんでした(^_^;)

>華麗ではない一族さん
たしかに、山登りって死と隣りあわせと言う感じ。実際庄司先生の「シャボン玉空へ」と言う漫画でも登山でひとり死んでいます。庄司先生、沖田君には山で死なせるつもりでワンゲル部に入れたんですね。死ぬ香も知れないとわかっていたからナッキーに打ち明けなかったなんて、沖田君はやっぱり男らしいですね!

>ミラノサンドさん
実はわたしは「らいおんハート」は好きじゃないんです~~。どうしてかと言いますと、やっぱり「守ってあげる」「片時もはなれず傍にいてあげる」なんて言われたら、すごく窮屈になっちゃうと思うのです。こんな風に言われたことが無いから実際の所はわからないけど(笑)わたしなら「もっと放って置いて」って思うよなぁ、と歌がヒットしたときは思ったもんです。今も思います。
でも、ナッキーと岩崎君の愛を歌に当てはめるとこれは結構しっくり来ますね。
今度この曲を聞いたらナッキーと岩崎君を思い出すと思いますよん♪
連休中なので買い物に行ってきました。ぶらっと立ち寄ったCDショップで秋川雅史さんの「千の風になって」がたまたまかかっていて、今まで紅白で聞いたくらいであまり気を止めていなかったんだけど、この歌詞こそ死後の沖田君の心境だ!と思いました。言葉づかいが物凄く丁寧なので、大阪弁の沖田君とは違いますけど(笑)

ちなみに今の岩崎君の心境を表す歌は、SMAPの「らいおんハート」が1番しっくりくると思います。前作の岩崎君なら小田和正さんのオフコース時代の歌がとても当てはまるけれど時代が変わってしまいましたので。
 沖田君が告白しなかったことについてわたしが思い付いた理由・・・実は沖田君の人生が数年前私がものすごくはまったあるドラマの主人公に重なるんです。その主人公の男性は不治の病、自分に残された命がほとんどわずかなのに恋をしてしまった、でもそんな状況下なので自分の想いをなかなか相手の女性に伝えられない・・・という究極に切なく悲しいラブストーリーでした。(韓流ではありません)
 
 沖田君は健康だけど、登山だっていつ命を落とすか分からない、穂高をクリアして日本の山を制覇しても、その後外国の山で命を落とす可能性も高い、つまり沖田君の人生観は不治の病の人と同じでしょう。その時期がいつとは分からないにしろ、沖田君はいつかやってくる最期の時を常に見据えていたのではないのだろうか。だからナッキーを愛してもその愛を成就させようとはしなかったんじゃないでしょうか。

 それなら岩崎君に「お前なら・・・」と言ったのは、自分と同じ想いを持つ岩崎君にならナッキーを託せるということになるのでしょうか。
沖田君の心情は、岩崎君の心情を真逆にすれば
かなり見えてきますね。

飛島さんに失恋したナッキーを岩崎君が連れ戻した時、自分にない瞬発的な行動力を持つ岩崎君にコンプレックスを抱いたかも(沖田君の背景が黒いベタだったので)。ずっと後に3人の男からナッキーを沖田君が守った時「岩崎かて同じことしたやろ」と言ったけど、彼女はひと言も岩崎君の名前なんて出していない。沖田君はナッキーが泣いた原因が岩崎君であり、彼女が岩崎君を愛していることを気付いていますね。岩崎君を殴ったのは、遠峰さんとの偽りの恋愛は結局ナッキーを傷つけることであり、沖田君はそれが許せなかった。そういえば教師編8巻で「つらい思いをさせて」と岩崎君が言っていましたね。

穂高で沖田君の帰還を待つナッキーは、誰が何を言っても聞かない、そんな彼女が振り向いたのはただひとり岩崎君の言葉だけ!私はそこに、岩崎君のナッキーに対する影響力があまりにも大きすぎることを沖田君が感じ取っていて、ナッキーへの直接的な愛情を示すことに沖田君がなかなか踏み切れなかったんじゃないかと思っています。
 今更文句たれても仕方ないが悔しいです。ナッキーは、沖田君が自分を愛していることをどうして沖田君の生前に気付いてあげなかったんだろう。それも、自分が沖田君のことを愛していると自覚した後もまだ彼の愛に気付かないなんて。沖田君の愛情表現はカラビナをくれたこと、悪い男から自分を守ってくれたこと、最大の出来事は自分のために岩崎君を殴ったこと、これだけ揃えば普通気付きそうなものなのに気付かないナッキーは、男性の気持に鈍すぎる・・・

 でも最大の原因は岩崎君だろうね。「どうして男と女なんだ!」という激情はナッキーに強く突き刺さり、ナッキーは愛の熱さ・激しさを岩崎君から知った。逆に考えれば、こういう激情を見せられない限りナッキーは男性の愛に気付かない人なのかもね。そういえば岩崎君の愛もジニーに言われて気付いてたっけ。

 沖田君が何度も「尚子!」と狂おしく繰り返す熱さ・激しさは本人の前で言った言葉ではなかった。これこそ本当に沖田君のナッキーへの真実の愛なのに。でも沖田君にも文句言いたい!どうして下山してくれなかったのか、愛の言葉をナッキーに伝えるために生きてくれなかったのかと!
>華麗ではない一族さん

そう言えば沖田君は検事を目指していたのですよね。今の世の中を見て沖田君はどう思うでしょうね。少年犯罪などの量刑を決める時、すごく悩むんじゃないでしょうかね。
世の中の大人がみんなナッキーみたいな先生や大人だったら、少年犯罪もかわってるだろうし・・・しかし、これは不毛な独り言です。
二人はあの時点で死に別れたからこそ、美しいのですね。
生きていればどうなってた・・・なんて、変なことを言ってしまったものだと、われながら反省しました。
でもやっぱりカッコイイ検事姿は見て見たいですね!(笑)
ところで沖田君が生きていれば今司法習修生。今は凶悪犯罪が多いので、彼のような筋の通った人に厳しく断罪してほしい。

でも、ナッキーとは仕事の上で対立する立場になるかもね。彼女は少年の良心を信じるという方向だから。

沖田君とナッキーは結局結ばれるのは難しいのかな…
 前にshortさんが沖田君が今生きてたらどんなキャラクターに?と書いておられたので考えてみました。

 沖田君は前の「生徒諸君」の時代でもかなり硬派で、その時はそのキャラクターが最大に生きていたわけだけど、山頂をめざすことを貫いてしまうあたり彼の主義は理想>現実と思う。こういう人を現代に持ってくると、いくらファンの私といえど冷静に見れば時代錯誤な人になってしまうかな。かといって現代の現実に妥協する人になると、彼のキャラクターが薄まってつまらなくなってしまいます。

 結局沖田君の人生は穂高で時が止まって正解だったのかも。本格的登山を始めてからの沖田君は本当に美しすぎ。大学1年の時登山部の先輩に自分には惚れている女性がいると話すところなど気高すぎた。結局この人の人生は男性であっても正に「佳人薄命」だったのかもね。
見ましたよー!
わたしは実はドラマはあんまり見ないんです。クサくって。思い入れのあるマンガ原作のドラマは見るようにしているけど・・・。
ドラマ慣れしていないからあのナッキーに思わず「寒っ!」と言ってしまいましたが、この後どうなってゆくんでしょう。ナッキーにしては普通過ぎましたね。内山さん。
生徒たちとの対決と同じくらいの重さで教育委員会との対決がメーンになって行くのかな?って言う感じもしましたね。

でも、ナッキーの着たジャージのデザインが「ああ、生徒諸君!だぁ~」と感慨深かったです。
全日本に入れるぐらいのバスケの腕前には見えませんでしたね。
ドラマお好きでしたらごめんなさい。ちょっと見てみたけれど私にはきついなー。どうしても前作から見続けていると、岩崎君も沖田君も出ない「生徒諸君」なんてあり?と思ってしまいます。もしかして途中から登場するかもしれないけれど、変なキャストで私達が愛する岩崎君や沖田君が歪められたら嫌だし。とにかく、あの切ない愛の世界が大好きな私。挫折の可能性が強そうです。

主役の内山理名さん、ナッキーというより舞ちゃんのイメージに近い気がしました。珠里亜の堀北真希さんはいい感じかも。でもドラマだからストーリーが違うかもしれませんね。
華麗ではない一族さん、いらっしゃいませ♪
あららそういわれて見れば「無事」なのは舞ちゃんと田村君だけ??
田村君と舞ちゃん見ているとほっと出来ますね~。
もともと、実は3人の女の子の中では舞ちゃんが一番友達になりたいタイプだったりします。
優しいんですもん。思いやりがあるというか。
このふたりには不幸もおきず順調に進めてもらいたいですね<庄司センセ
(笑)

 でもある意味鹿野さんはナッキーに愛されなくて良かったかも。だってナッキーを愛して愛された男性は全員、自分の身に何かしら起こっているんだから。飛島さん右手動かなくなる、岩崎君全日本入れず、沖田君に至っては・・・ナッキーだって「どうしてあたしの愛した人は」って泣いてます。そういえば初音ちゃんも該当しました。
 
 ある意味、舞ちゃんと田村君はナッキーの負の空気に絶対呑み込まれないのがすごい!この2人がいてはじめて悪たれ団に安心感が与えられるように思います。
ミラノサンドさん♪
まったく、鹿野さんって結構とんまな役割でしたね。
でも、自分の姪を預かりながらどう接して良いか分からず、寂しい思いをさせてしまってた事もちょっと減点ですよねー。
あんたなんかにナッキーを渡せない!という読者の気持ちを、鹿野さんにいちどぶつけてみたかったね。
それもないまま、あっさりと終わっていったけど、やっぱりどうせならもっとどろどろした所まで行っても良かったね~。

まぁ、ナッキーのような何事につけ激しい女の子はそうはいないから、鹿野さんもナッキーに惚れちゃったのが運のつき、と言えば言えますか。そういう点では女を見る目があるというか。ナッキーのただならぬ中身を見破ったのですね。
華麗ではない一族さん!ようこそいらっしゃいませ。コメントありがとうございます!!
華麗ではない一族さんも沖田君のふぁんでいらっしゃいますか。
うんうん、彼は感想本文にも書きましたが、少女マンガ史上に燦然と輝くヒーローですね~!
今思うと理想の男性像です。
そんな沖田君にちょっと顔が似ているからと、鹿野某にときめくナッキー。実はちょっと許せませんでした。
華麗ではない一族さんの、憤りあるコメントが沖田君への熱い思いを物語っていますし、わたしもまったく同感です!

そう言えば田村君って最初はいやーなヤツだったけど最後は舞ちゃんの尻に敷かれる三枚目に変貌してましたね。
彼が一番おもしろく変化したキャラクターでは。
初音ちゃんはあまりにも肝っ玉母さん然としてて、びっくりしました。
でも、沖田君、生きていたらどんなキャラになってたんだろう?と思うことがあります。
死んだからこそ、心に行き続ける人ですね。
年収、なるほど!鹿野さんの自分に対する自信は、写真を出してある程度の年収・ステータスを持つことなんですね。確かに世間的な面では鹿野さんは沖田君よりもずっと優れていることになります。だから沖田君の存在をナッキーの中からいずれは消してみせると思えるんでしょうね。

でもナッキーの愛、普通の意味でいえば世間の20歳の人間のレベルじゃない。若いうちに2つの運命の愛にめぐり逢ってしまったナッキー、彼女を取り巻く愛はあまりにも重過ぎます。愛し方も愛され方も。でも鹿野さんはナッキーの愛のレベルを知らない。恐らく沖田君のことは若かりし頃の甘く切ない悲恋くらいにしか考えてないだろうし、岩崎君に至ってはナッキーに片想いする人としか思ってないでしょう。

鹿野さんが出逢ったのがもっと普通の女性であれば良かったんでしょうね。
 一部訂正。「君を全部受けとめたい」でした。それから「必死」ですね。漢字間違い。
 あと、穂高で遭難したのが鹿野さんだったら、沖田君みたいに自分の信念に基づいてそれでも頂上をめざすのではなく、今回はあきらめよう、次に登頂しようといい意味でも悪い意味でも現状志向なんじゃないかと思います。
 沖田君ファンの私からもコメントさせて。鹿野さんキャラ立ちしてなさすぎでした。生徒の青木君とかよりも印象なし。なんというか、テレビドラマに出る顔だけよくて演技の?な俳優みたいだった。
 思えば大学時代山に登る沖田君はあまりにも美しく気高く神!それを知らず張り合おうなんて無謀すぎる。それにナッキーに対して恐れ多くも「君の全てを受け止めたい」なんて言うがこの人が知るナッキーってせいぜい、生徒を愛する熱心な教師であることだけ。ナッキーが今までどんな悲しみを抱えて必死に生きてきたのか、あんたに分かってたまるか!なんて思ってしまう。少なくともこの人が沖田君に勝てるのは年収だけであろう。でもこういう人にときめいたナッキー、あんたは本当に男を見る目あるのか?と思わず突っ込んでしまいました。もっとも、沖田君と同じ顔で思いっきり悪魔的な奴登場、あのナッキーがだんだん心を侵食され続け、ついには破滅・・・というストーリーなら私的にはツボかも。
 庄司先生はこの人をある程度三枚目的に持っていきたかったみたいだけど、その路線も田村君がかますまじめの後の強烈オチの方がずっとおもしろいし、どうみても中途半端。
 1番バツだったのは、遠峰さんみたいな必至な切なさに欠けていたことかも。出番のわずかだったジニーだって切なさはもっとありました。
ミラノサンドさん、いらっしゃいませ♪
こちらこそ、沢山のご意見とっても嬉しいです!ありがとうございます!
鹿野さん、本当に中途半端でしたね~。読者は絶対に納得しないから、庄司先生も引きずるつもりは無かったとは思いますけど。たしかに岩崎君が画面に登場すると読者も安心できました!!
鹿野さん、妻子もちだったら確かに泥沼にはまってますね。
あのナッキーが不倫なんてする分けない!と思いますが(笑)
妻子もちだったらきっと鉄拳で撃退していただろうなぁ。。。そういう場面も見たかったかも(笑)
それにしても、ナッキーの相手として挙げておられる彼らには驚きました!
目の手術をした医者さんまで!!たしかに、いい先生でしたけどね、そこに眼をつけられたミラノサンドさんって本当に深く「生徒諸君!」を読み込んでらっしゃると思って感動です。
shortさん、温かいお返事ありがとうございます!鹿野さんは・・・いまいち刺激に乏しかったかも。沖田君のインパクトはやはり強烈な大阪弁ですね。(もっとも関西人の私からするとかなり突っ込みどころあるのだが)

鹿野さんは沖田君には絶対勝てないのは明らかだけど、岩崎君にもまず勝ち目はないと最初から感じていました。だって、教師編でナッキーがケガをして京都の病院に入院中駆けつけてきて、岩崎君と鉢合わせしたけれど、そこでナッキーの呼吸がとても苦しそうな様子に気付いたのは岩崎君が先なんだもの。

かえって、沖田君とも岩崎君とも全然違うタイプの美形の男性がナッキーに近付いてきた方が面白かった気がします。私の勝手な好みで言わせてもらえば、前作に登場した狛井さんとか、大人の男性なら岩崎君の目の手術をした先生とか。鹿野さんは年上といっても中途半端な年上な気がします。この人が妻子持ちとかだったら面白かったのに!
ミラノサンドさん、いらっしゃいませ!
お返事遅れましたが、たくさんのコメントありがとうございました!
ミラノサンドさんのナッキーへの愛情が伝わってきて、すごく興味深く読ませていただきました。
ひほつひとつレスをさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします♪
ミラノサンドさんは岩崎君がお好きなのですね。うんたしかに少数派かも・・!でも、あの真っ直ぐな性格は気持ちが良いし、男らしいですね。
教師編での頼りがいのある姿は、「ちび」と呼ばれていたころからは想像もできません。

鹿野さんとの絡みは、ちょっと不完全燃焼というか尻すぼみだったような?
どうせならどろどろの泥沼にはまってから解決してくれても良かったですね?(よくない?(笑))
はじめまして!私も「生徒諸君!」大ファンです。今も毎日通勤電車とバスの中で絶対手放せない愛読書です。眠気覚ましと元気付けに・・・ナッキーを見てると、「私も今日1日お仕事また頑張らなくちゃ!」と思わせられるんです。

私はチビの頃からずっと岩崎君が大好き!少数派ですね。確かに沖田君は顔立ちは究極の美形、完璧なスタイル、最高に男らしいのは認める・・・完璧すぎるのが短所だと思う。岩崎君って沖田君に比べると胴長だなあ。でも岩崎君の爽やかなひたむきさ、ナッキーとバスケットボールにかける情熱が大好きです!

これからいろいろ語らせてくださいね。ところで腑に落ちない教師編の設定、庄司先生決して前作ラストを忘れたわけではないと思うんですが・・・だって岩崎ファミリーでダントツ存在感の薄い、碁会所へ行く父親が登場するくらいなんだから(笑)。やっぱり主人公の恋愛がないと、ストーリー膨らまないからでしょう。でも鹿野さんが絡んでくるくらいなら、本物の沖田君と真っ向から恋愛対決してくれる方が良かったね。
ライチマン1号さん、いらっしゃーい♪
うふふ、沖田君が手ぶらでナッキーのおじいさんのおうちに…!中学の夏休みの合宿の時の事かな?はいな。チェックしましたよ!うんうん、たしかに沖田君だけが手土産を渡していませんね。しかも、沖田君の旅行バッグが一番大きいと言うのに!他の子達はいったいどこにこのお土産が入っていたのだろう?と思うぐらいでっかいお土産を渡していますね。逆にバッグなどはコンパクトな荷物ですよね。
結婚式はマールと飛島さんの結婚式ですな!なかなか神妙な場面ですが、そう言われると沖田君の貧乏振りに心が癒されますね~。だってね、中高生はフォーマルっていうもんは制服でいいんですよ。沖田君の制服姿が正しいのですよね~。
舞ちゃんが仮免に落ちた時、「試験に落ちたの初めて・・・」とエリートらしく落ち込んで、一発で受かった田村君をののしるんですよね。
いや~ライチマン1号さんの目のつけどころはやっぱりいいなぁ♪是非是非レビューアップしてもらいたいです^^
近日こちらからも、ライチマン1号さんのレビューにTBさせていただく予定のものがありますので、そのときはよろしくね♪
生徒諸君キタ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!
待ってました、shortさんvvvv
shortさんのあらすじ読んでいたら、色々思い出しました!!
マールが一生懸命セーター編んでるシーンとか、忘れてましたもの~!
私がリアルだなあ、と思っていたのは沖田君の貧乏っぷりです。
ナッキーのおじいさんの家に行った時、沖田君だけ手土産持ってなかったり。
結婚式には一人だけ学ランで出席したりと。
あと、免許を取る時に、田村君に容赦無い五月ちゃんが印象的でした★
あああ。私もいつかこの神作品をレビューしたいですv
みずきさん、いらっしゃい♪
お役に立ててよかったわ。うれしいです(*^_^*)
ドラマのキャストが豪華とは。またあとでチェックしておかねば。
わたしが見た時はナッキーとそのほか一人ぐらいしか決まっていなかったのよ。
ひょっとして、お目当ての彼が出るのかな?むふふ。

送る会、ありがとう!
無事に終わったんだけどやっぱりインフルで2人欠席があったよ。
みずきさんのところも大変でしたね。今頃になって大流行みたいだね。
お互い気をつけましょう!!
今は6そうかいのそのあとの会計報告とか一年の締めの作業に追われています。
ものすっごく、疲れてしまってへとへとですわ・・・。
こんにちは~
私は気にしてる俳優さん方面から「生徒諸君」のドラマ化のニュースを見に行ったんですが、
キャストがなかなか豪華・・・
なんですけど、なんせ原作読んだのがすっごい前なのでナッキー以外どんなキャラなのかとか全然覚えてないことに気がつきました(汗)
shortさんのこのあらすじがとってもありがたいです!!

6年生を送る会はどうだったかしら?
何にせよ、無事に終わったらよいよね。
うちの方では今ごろインフルエンザが流行っていて出席できなかったって子の話も聞きました。
元気な顔が見れれば一番ですよね。

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