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夜回り先生 (5)/土田 世紀

2007年05月18日
4091883648夜回り先生 5 (5)
水谷 修 土田 世紀
小学館 2007-04-27

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今回の「夜回り先生」収録は以下の通り


●第20~21夜:親指の記憶

台湾から家庭の事情があって日本に来たチェン。水谷先生のクラスにやってきます。でも日本にも学校にも馴染めないまま、夜の街を徘徊しやがては暴力団に身を投じてしまいます。水谷先生は命を張ってチェンをそこから抜け出させようとします。
暴力団の事務所に行き、交渉するが、チェンに刺青をしたことで800万円の支払いを要求されてしまいます。しかし、水谷先生頑張る。逆に暴力団を脅し、チェンを足抜けさせる事を納得させます。ただし二度とその「シマ」には行かないという条件で。
震えながらも自分のために暴力団と交渉してくれた先生を見て心を入れ替えるチェン、カタギになり仕事も勉強も頑張ろうとするのですが・・・。
水谷先生は自分の体を本当に張って、子どもを救っています。ほんとに凄い先生。わたしだったら「我が子の為なら」と思うけど、他人のためにここまでできない。でも水谷先生なら本気だろうと思えます。
孤軍奮闘にしてはいけない。水谷先生だけにこう言うことさせてちゃいけないと思うのですが・・・。


●第22夜:投身

学校ではいじめ、家では父親に見捨てられ、寂しい少年はビルの高いところからまさに飛び降りようとしています。飛び降りの間際に水谷先生に写メールを送り、先生が気づいてケータイでその子どもと話します。「いったいなにがあったんだい」「みんな心配しているよ」「そこから何が見える?」巧妙に場所を聞き出して、警察や同僚の先生たちと見事な連係プレイで子どもを救います。
でも、自殺を止めても「終わり」じゃない。子どもの話を聴いてやる大人が必要なのだと先生は言います。


●第23夜:伝心

沖縄、酷い苛めにあった少女は体が学校へ行く事を拒否してしまい登校拒否に。でもお母さんには言えません。お母さんには心配をかけたくなくて。でも娘が水谷先生に助けを求めているのを知ったお母さんは、自分も水谷先生に電話して娘の窮状を知ります。そこから学校に行くために、少女は努力します。でもいけない。いけないけど行く。毎日一歩一歩すこしずつ学校までの距離が縮まります。それを察してくれたクラスメートたち・・・。
優しさを配れば明日が来る、先生の言葉です。


●第24夜:ぼちぼち

近頃出版された水谷先生の「夜回り先生シリーズ」の3巻「夜回り先生のねがい」には、今までとは違って「大人だって苦しんでいる」と言う内容になっているそうです。この「ぼちぼち」にもそんな「子どもとの係わり合いに失敗」した先生が登場します。水谷先生に憧れ、水谷先生のように怒らない叱らない怒鳴らない待つ教育を実践して、その結果学級崩壊。学校側からは先生を辞めさせられそうになります。「あなたこそ学校に来なくてよい」と言われて。
そんな教師に水谷先生は言います。「わからない事があったら生徒たちに聞いてごらん」。
ただ「待つ」「叱らない」教育ではなく、そこには真に子どもたちと触れ合う教育で無ければならない、と。
子どもを取り巻く大人たちが全てこの気持ちを持ち続ける事が大事なんですよね。
4861139058夜回り先生のねがい
水谷 修
サンクチュアリ出版 2007-04-18

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夜回り先生のページもごらんください。コミックや原作の無料立ち読みも出来ます。こちらからどうぞ

1巻感想
2巻感想
3巻感想
4巻感想
4巻感想
土田世紀氏の「ノーサンキュー・ノーサンキュー」はこちら



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[た行のマンガ家]土田世紀 | Comments(0) | Trackback(0)
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