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わすれな草/河 あきら

2007年06月21日
4088502280わすれな草
河 あきら
集英社 2000

by G-Tools


「わすれな草」
集英社マーガレットコミックス1976・3初版発行

収録作品
●わすれな草 1975・3~4月号
●おみまいなあに? 1975・2月号
●5つのゆびの歌 1974・4月号
●鬼蛇山の謎 1969・7月号
全て 別冊マーガレット掲載作品


わすれな草

酒飲みでDVクセのある義理の父親と二人暮らしの上原緋沙(うえはら ひさ)。高校受験を間近に控え受験勉強をしながら、画材屋でアルバイトをして学資を稼ぎ、なおかつ、父親のために家事一般をこなしている健気な娘です。
アルバイト先の画材屋の客であった北村裕介と知り合い、彼のひとなつっこさにあっという間に仲良くなる。そして、彼がそのとき偶然持っていたわすれな草を分けてもらう事になった。
が、それを町の不良たちに台無しにされてしまう。そのけんかの最中に電車に轢かれそうになった不良メンバーの一人、永沢護の命を危うい所で北村が救ったために縁ができ、緋沙の受験勉強を北村と永沢で見ることになって(永沢は緋沙の志望校の在学生、北村は卒業生)奇妙な三角関係が出来てゆく。
緋沙には小さい時に「チャー」と誰かに呼ばれた記憶、そして「わたしを忘れないで」と忘れな草の花言葉を言われた記憶があり、また護には幼いころに母親が妹を連れて家を出て行った記憶がある。護の記憶の中の妹の名前は「チャー」だった。護は護で、義理の母親や父親とギクシャクしていて幸薄い少年なのだった。(※「ひさこ」の愛称は一般的に「ちゃこ」となります。マーガレット→メグ、ロバート→ボブみたいなもんかな。この場合「緋沙」なので「チャー」になったのね)
さて、北村と緋沙は次第に惹かれあってゆくが、邪魔をするもの2グループ。ひとつは護の元グループのメンバーたち。緋沙や北村のせいで護がグループを離れたと根に持っている。
また片方は、緋沙の義理の父親とその悪い仲間。北村の家が地域の有力者である事を見込んで、北村に謂われない難クセをつけてお金をせびろうとしている。そして、緋沙の父親の暴力は日増しに酷くなるばかり。このままで緋沙は幸せになれないのだろうか・・・。

++++

河あきらさんのバッド・エンド・シリーズ。
うっふっふ。好きなんですよ。この一連。
この「わすれな草」はもう、これでもか~!!というぐらい色んな要素がギューギュー詰めにしてあります。
ツッコミどころも満載なのですが、これが読者心をそそったのですねぇ!
・貧乏だけど向学心のある純情な少女が幸せを掴むまで
・金持ちで飽き性の放蕩息子が、少女との出会いで人生に真摯になる?
・金持ちだけど家庭内に複雑な事情を抱えるヤサグレ少年が、事件に合うことで親子の確執を取り除くことができる。
・DVを繰り返していた義父が娘への愛情を示す。
・生き別れた兄妹の再会。
・主人公16歳で結婚。
などなど、、、
ちょっと詰め込みすぎじゃないかと思うんですけどね。今読むとちょっと腹いっぱいすぎて、膨満感が・・・(^_^;)
しかし、16歳で結婚・・・て、それはいくらなんでも・・・。
昔はそんなにも「結婚」に憧れていたのかしら。 

wasure

さて、ラストシーンです。

護は、緋沙の恋人の北村からお金を脅し取ろうとしていた、緋沙の父親の悪い仲間の計画を知って(この男も護相手に計画の全てをあっさり喋るんですよね)止めさせようとするのですが、そのときその男に逆に殺されそうになります。護は抵抗するうちに力余って相手を殺してしまうのですが、以前不良たちとけんかをしたときに警察に指紋を取られていたので、その指紋からあっさり護の犯行がばれてしまい逮捕。でも、これって正当防衛ですよね。。
ともかく、警察は家にやってきて護の身柄を拘束して行くのですが、そのとき必死に「うちの子に限って!!」と自分を信じかばう義母の姿に、護は初めて「お・・・かあ…さ…ん……!」と呼ぶのです。そして母は「あ・・・こ…んな   こんな…ときに……はじめて…」と、顔を手で覆って泣き崩れ、「まもるーっ!!」と去ってゆくパトカーに向かって叫びます。パトカーの中では「うちの子に限って・・・か、どこの親も言うことは同じだな。誰だって自分の子供はかわいいのさ」みたいな会話を刑事たちが交わすのです。
パトカーは緋沙と北村の結婚式会場を通ります。そこで無理をいいパトカーを止めてもらって、護はそっと影から緋沙の花嫁姿を見る。父親の違う妹だけど・・・。パトカーは刑事たちの計らいで、警報を鳴らすことなく静かに去ってゆくのでした。

さてさて、このラストシーンの親子の「お・・・かあ…さ…ん……!」「あ・・・こんな…ときに……はじめて…」って言うシーン。後に「いらかの波」で、小林家のお父さんがドラマでこのシーンを見て感動しているシーンがあります。まだ、渡に「おじさん」と呼ばれていた頃、このテレビドラマを見て涙を流した小林氏、渡に「おとうさん」って呼んで貰いたいなぁと痛切に思うのです。お茶目ですね。河あきらさん(笑)

河さん、男の子が女の子を第二人称で呼ぶときに「お前」とか「君」ってあんまり使いません。たいてい「あんた」とか「おたく」です。
男同士は「おまえ」って言うのですが、「君」は特に聞かないなぁ。島津生徒会長ぐらいでしょうか、使うのは。わたしも「おまえ」って言うのは特別な場合を除いて嫌いだし「きみ」はなんだか気取っていて嫌い。なので、河さんの感覚はそこでも好きだったです。男の子に「あんた」って呼ばれたかったなぁ。

それにしても同時収録の「5つのゆびの歌」なんて、バッドもバッド、超バッドエンディングなのです。
最後は小さな弟が、家族を待ちわびながら野犬に喉笛食いちぎられて死んでしまうんだもん。なんとも惨い物語です。
河さんの漫画は、この超ド級のシリアスバッドエンドと、ものすっごい明るいコメディとに分かれてて、そのギャップが大好きでした~。

その他のバッドエンドのシリーズの感想はこちら↓   

赤き血のしるし   
木枯らし泣いた朝
ゆがんだ太陽
太陽への道
わたり鳥は北へ



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[か行のマンガ家]河あきら | Comments(4) | Trackback(0)
Comment
>つるさん♪
いいでしょ、ウルフあきちゃん(この呼び名がまた、いいですねぇ♪)
調べたら「彼女はルームメイト」たしかに掲載はされているけど、コミック収録はないようです。ウルフ作品は結構未収録多いみたい・・・。http://brook.jpn.org/ こちらのサイトがすごいですよ。非公式でありながらもウルフさんの協力があるようです。このページの「WORKS」をご覧になって、「彼女はルームメイト」の小さなアイコンをクリックすると、当時の表紙や予告などが見えますよ~。懐かしくって入り浸りになります(^^ゞ

そうそう、わたしも「チャコちゃんケンちゃん」思い出したの~。ヒサ子ちゃんだったんですね、きっと。それまで思わなかったけど。ケンちゃんシリーズ大好きでいつも見ていました(*^_^*)

ん?宇宙人をBEMって?そのお話は思い出せないのですが、昨日たまたま読んだ雑誌に「BEM=バグ アイド モンスター( bug eyed monster )」って出てて、ああ「ベムベラベロ」のベムってそこから取ったんだ~と思ったばかりです。「虫のような飛び出した目をした怪獣」って言う意味みたいです。ご存知でしたか?

スレは違うけど、「黄泉比良坂」見つかりました。書いてありました~~!すっごく小さい文字。見逃していた~~!!感激してしまいました(笑)
私もウルフあきちゃん好きでした、別マを読んでた頃は一番好きだったと思うけど単行本は買った事がない、懐かしい。。。

わすれな草は巻頭カラーだった気がします、カラーの絵が思い浮かぶ…残念ながら詳しく思い出せないんだけどどの作品も好きだった。
渡くんのおじさんがテレビで見て泣いてたシーン、覚えてます。

河さんの描く話はほとんど日本が舞台だったけどこの頃一作だけ外国モノがあるの、『河先生はじめての外国モノ!』とか謳われていた「彼女はルームメイト」という作品です、タイトルしか覚えてないけどどれかの単行本に入ってるのかな。長い金髪の女の子が可愛かった。もうひとりはそばかす赤毛だったよ~な。

>「緋沙」なので「チャー」になったのね
これを読んで「チャコちゃんケンちゃん」のチャコってきっとひさこちゃんなんだ、と思った~、懐かしい~。

>河さん、男の子が女の子を第二人称で呼ぶときに「お前」とか「君」ってあんまり使いません。たいてい「あんた」とか「おたく」です。

そ~だった、そ~だった、ソレ好きだった、きっと河さんって照れ屋サンなのねとか思ってました。

なんだったかなぁ、主人公がコロッケを買い食いする話があって…下宿のおばさんがひじきの煮物を分けてくれるエピソードがあったやつ、ひとりぐらしだとこういうおふくろの味に餓えててね、とかいうセリフがあったのは何の話だったかなあ~んもぉ~~なつかしいなあ、その話の中だったと思うけど「宇宙人」を「BEM」と書いてるとこがあった、「妖怪人間ベム」の「ベム」はそれをかけてるのかなあとか思ったり。現在ではまず「エイリアン」とか「ET」とか呼ぶよね。。。時代を感じるな~
tooru_itouさん♪ウルフ仲間♪うれしいです(*^_^*)
わたしも大好き~!後足りないのは自分の中では「さびたナイフ」、tooru_itouさん、持っていらっしゃいますか?
実はこの「わすれな草」も先日ヤフオクでゲットしました。「さびたナイフ」も出てて欲しかったんだけどだめだったぁ~~。
個人的に好きなのは「渡り鳥は北へ」です。あと、コメディでは「カラコロと」。

「いらかの波」1巻ですよ。見てみてくださいな。小林氏、最高ですね(*^_^*)
(河 あきら)さん、大好きデス~♪(^o^)。
「わすれな草」 のコミックも買って読んでます。ラストシーンまでカキコしてくれてアリガト♪(^o^)。忘れられない、いい少女マンガでふよね♪。

>「いらかの波」で、小林家のお父さんがドラマでこのシーンを見て感動しているシーンがあります。
~えっ、そうだったの?!。今知る真実!♪。「いらかの波」も持ってるけど、気づかんかったでふ!(汗)。shortさん、教えてくれて、重ねてアリガトウございます♪(^o^)。

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