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テキは強いぞ手ごわいぞ!/あべりつこ

2007年08月22日
テキは強いぞ手ごわいぞ!


ずっと読みたかったこの作品、あべりつこさんの「テキは強いぞ手ごわいぞ!」をこのたびゲットする事ができました!
嬉しいなぁ♪
(以前コメントをくださったれんどうさん、見てますか~~(笑)
全国大会で柳沢慶子ちゃんが羽織っていたのは、やっぱり多分ジャージです。ユニフォームの上に羽織ってるので。)

あべりつこさんのマンガ本は希少で、ヤフオクなんかにも時々出ていますが、一冊2000円ぐらいは付いています。それでもいつの間にか売れてしまってて、いまだに人気の漫画家さんだということを実感していました。2000円でも3000円でも、このタイトルがあればヤフオクで買ったのですが、今まではちょっと見当たらなかったので。最近やっと出てきましたが、この本を別口で手に入れたところだったので落札はしませんでしたが(ヤフオクの方は他の本もセットになっていたので、タイミングが合えば入札合戦に加わったはず)いつの間にかやっぱり2000円以上の値段で売れていました。

さて、この作品、柳沢慶子という元気で明るい主人公の小学校から大人になるまでを、同姓同名の少女の存在とともに描いた作品で、初めて読んだのが週間マーガレット(親戚のお姉さんにもらった古本)だったのですが、ものすごく良いお話で印象に残っており機会があればまた読みたいと思い続けていました。
自分なりにストーリーも覚えてて、一度このブログでもご紹介したのですが(そのときの記事はこちら。自分で「よく覚えてるでしょ」とか書いてる辺りが赤っ恥!)今回、何年ぶり?30年以上?ぶりに読んでみて、びっくり。ずいぶん記憶に穴がありましたねぇ。

改めて読むと、小学生の女の子たちの特徴みたいなのをすごくリアルに描いてあります。転校生が来て盛り上がる→一番の人気者だった主人公の教室での価値が下がる→でも、主人公が彼女なりに頑張るので人気が戻る→同時にやっかみや妬みから転校生の人気が下がる・・・などなど、教室における転校生を取り巻く女子たちのスタイルっていうのが、リアルに自然に描かれてます。

こう言うのは記憶の中ではやっぱりきちんとインプットされていなくて、読み返してみて改めて「すごい!」と思ったところのひとつ。

転校生の柳沢慶子ちゃんが、同級生の妬みから服装などを「汚れている」と言って指摘され、それを主人公の柳沢慶子が「フェアじゃない、好きじゃない」と止めさせる。そこで転校生の柳沢慶子が、主人公にやたらなついて寄ってくるので、主人公慶子は戸惑うところとか。その戸惑いやかけっこで追いすがられた悔しさとか、それがあるので転校生の「みじめなすがた(親戚のオバサン・・・記憶ではオッサンだったのですが、実際にはオバサンデした)」を目撃してしまって、どう接してよいか分からなくなる所など、ストーリー運びのスムーズさと言うのも改めて感心してしまいました。(感心するなんておこがましいけど)
特に泣けたのが、転校後に主人公の所に送られてくる手紙の部分。学校宛に送ってくるんですが、これを読んでいろいろと思って涙する主人公の気持ちにすごく同調してしまい、わたしも涙!また、返事がへたれな返事しか書けないって言うのも、分かる気がして。本当に言いたいことはなかなか書けないですよね。

また、陸上の全国大会で再会してからまだ物語りに続きがあったのですが、その辺が全然記憶になくて、でも読めば「そうそう、そうだったー!!」と。
大学に入り、やはり陸上を続ける主人公だけど、伸び悩むんですね。彼氏が引導をわたそうとする。その彼氏の結婚話を噂で聞き、動揺する主人公ですが、苗字が同じで別人の結婚話だったのです。その結婚式に、彼氏と一緒に出席した主人公はそこで、かつての「ともだち」の幸福そうな姿を見つけることになるんです。
・・・涙!


もうねー、懐かしい!懐かしさにまず、涙してしまう。
(ロッキーザファイナルを見たときに感じた感動と同類)
そしてストーリー自体の感動にも涙。

物語は、もしも今大人になった自分が初めて読んだら「綺麗過ぎる」って思うかもしれませんね。「当てもなく親戚を飛び出した女の子が一人で生きていて『きれいなままで』いるわけがない」とかね思ってしまいそう。わたしの心がそれだけ薄汚れてしまったのか(~_~;)。だけど、これを12歳とか13歳の時に読んだから、そのときの感動は今も続いてて、その当時に戻ったように、やっぱり涙してしまうのです。「綺麗過ぎる物語」いいじゃないか!綺麗で何が悪い??いや誰も悪いなんて言ってませんけど。しかもあべりつこさんのストーリーの建てかたや、キャラクターの魅力が存分に生きてて、めちゃくちゃ素敵な物語なのです。

はぁー嬉しい。
子どもたちにも絶対に読ませたい!!
読めよ!子どもたち!
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[あ行のマンガ家]あべりつこ | Comments(6) | Trackback(0)
Comment
Re: 今落札!
しおぱんさん
書き込みありがとうございました。
お返事がずいぶん遅れてしまい、申し訳ありません(^_^;)
画像拝見しました。
たしかに状態良くないですね・・
でも、それでも700円!
いかにこの本が貴重か良く分りますよね。
コレは本当に、もう一度読みたい名作!だと思います。
そうそう、塚原卜伝のシーンは、拍手喝采のシーンですよね~!
週刊誌掲載、週間マーガレットでしたよね、たしか。
何度も読み返して記憶しておられたしおぱんさん、すごいです!!
名作は、何年たっても名作ですね(*^_^*)
同じように感じておられる方からのコメント、嬉しかったです。
ほんとうにありがとうございました!
今落札!
はじめまして。
自分もsuki117さんと同世代、53才の親父ですが
アラート掛けてたヤフオクで、700円即決で今朝呼び出しが……!
「下部に濡れシミ茶色変色あり」など
画像を見てもかなり「難あり」でしたが、
「読むには欠落無し」迷わず落としました。(だって700円即決w)
確か週刊誌掲載時にリアルタイムで読んで、何度も何度も読み返したのか
筋はほぼ台詞丸ごと頭に入ってます。
おばさんに追われて躓いたところを箒で殴られそうになると
鍋ぶたで『パン』と受けて、
それを歯っ欠けの慶子が『塚原卜伝』と指さして感動するとか
(今時の小学生だと塚原卜伝の逸話なんぞ知らないだろうな)
ああ、早く再読したい!

ちなみに小生落札のは若木書房での昭和55年の再販版で、
なれのはてさんが持っているのとは表紙が違うようです。
http://page7.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/g120667393
Re: No title
suki117さん、はじめまして!
拙ブログにお越しいただきコメントもくださってありがとうございます。
改めて読み返すと(あ、自分の文章のほうを・・)なんつう下手な独りよがりの文章で
これでは読まれている方に、「敵は強いぞ」の魅力が伝わっていませんね。
suki117さんのように、物語をあらかじめご存知の方には、何かしら分かっていただけたようで
ほんとうにありがとうございます。
当時、この人の絵が好きでした!
癖がなくて嫌味もナイ、とっても好感の持てる絵柄ですね。
人気があったのうなづけます(*^_^*)
No title
「敵は・・・」私も大好き。これぞ人生賛歌、人間賛歌!読んだ時の感動は今も忘れません。言葉足らずな感じがするんだけど、ちゃんと感動は伝わってくるのがあべりつこのすごいとこ。
線がのびのびしていてとてもきれい。絵も上手。転校生の慶子もいいけどやっぱり歯の欠けたほうが私は好きですねえ。
なれのはてさんの文を読んで共感しまくりでついコメントさせていただきました。54のおやじです(笑)
れんどうさん、どうもです!
そうなんです。ちょっと高かったけど頑張りました(笑)
で、今友だちに貸しているので手元にないのですが、ゴツ目の山男風の人でした。
ひげもじゃ・・・だったかなぁ(^^ゞ
ごめんなさい、いま、確認できませんが。
でもその「センパイ」を見るのが結婚式なんですよ。
結婚式にひげ面ってどうでしょう?剃れ!と思ってしまいますが。

主人公に気付いてブーケを投げる薄幸の柳沢慶子、受け止めて涙にくれる主人公慶子、慰める彼氏、「おけい(おケイって呼んでるんですよ、時代を感じますよね)もキレイだよ」とかなんとか、どさくさにまぎれて口説いていましたよ(笑)

でもやはり小学時代のエピソードと、陸上大会で出会うシーンが一番印象的ですね。そこで終わってもよかったような気がするけど、でも、彼女の幸せな姿で終わるって言うのがほんとにハッピーエンドって言う感じです。
よかった!。ありましたか?。
ははあ、大学生でしたか♪。高校生だとばかり思っていました。山男さん、いましたか?。たしかひげもじゃ男の記憶が……。

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