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漂流教室/楳図かずお

2008年09月10日
漂流教室 1 (1) (ビッグコミックススペシャル)
漂流教室 1 (1) (ビッグコミックススペシャル)楳図 かずお

小学館 2007-10-30
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「赤んぼ少女」や「おろち」が次々と映画化されていて、世間は今楳図かずおブームなのか?と嬉しく思っているのですが、その楳図作品のなかで「漂流教室」を私はこの夏に再読しました。
(各映画の公式HPはこちら→ おろち 赤んぼ少女

これは以前、大林宣彦監督作品で映画化にもなり、常盤貴子主演で「ロング・ラブレター漂流教室」と言うドラマにもなったそうですが、双方評判は芳しくないですね。
今こそこの漫画の原作に忠実な映画を作るもよし、ドラマ化するもよしと言う時期なのかもしれません。でも、私は見ないと思うけど(なんじゃそりゃ)。

さて、内容ですが。。。。

小学6年生の高松翔、ある朝母親と大喧嘩のすえに飛び出すように登校します。その数分後、謎の大爆発が町を揺り動かします。その爆発によって、翔の学校は校庭もろとも影形なく吹き飛んでしまうのです。
しかし、実際は吹き飛んだのではなく、翔たちはあるところに、一瞬のうちに移動してしまったのです。そのあるところとは、つい先ほどまであった隣のビルも、目の前にあった道路も、遠くに見えるはずの自分の家も町内も、もちろん草もない、川もない、砂漠然とした恐ろしい場所でした。
なぜ、翔たちの学校がそこに「飛んで」しまったのか。
いつか自分の「世界」に帰れるのか。
電気もない、ガスもない、水道もない、食料の当ても何もない世界でこれからどうやって生きていくのか・・・。途方に暮れる大和小学校の生徒や先生たち。
最初のパニックが襲ってきて、パニックが収まらないうちに次のパニック、そのまた次のパニックと、まるで津波のように次々とパニックに襲われるみんな。命を落とすものも次々と出てきます。
そんな中で逞しく行きぬく子どもたちが、を描くノンストップ・SF・ホラー・アドベンチャー作品!!
彼らがいろいろな体験の末に出した驚愕と感動の結論とは・・・・!!


+++(ネタバレあり)+++++++


ということで、是非とも作品を読んでいただきたいのですが、これは週刊少年サンデーに、1972年23号~1974年27号の2年にわたって連載された作品です。私が小学校の時ですから、どれだけ昔か・・・はるかはるか昔です(笑)。
楳図作品は、その当時に読めば幼心に強烈なインパクトとトラウマを残すほど、恐ろしい作品が多いのですが、トウもたったこの歳で読んでも、それほどまでに衝撃を受ける恐ろしさはないです。
もちろん、ストーリー運びや見せ方は上手い、と思うのですが「怖さ」と言う点ではね。「楳図漫画を読んじゃったから、夜中にトイレに行けないよ」と、今の私が言っても違和感と言うか、信じてもらえないでしょう(笑)。
だけど、この「漂流教室」は本当に怖い作品です。
怖くて、面白くて、ゾクゾクして、驚いて、そして感動する、面白い面白い作品です。

いろんな名シーンがあり、学校で話題になりました。
容赦なく同級生や先生が死んでいくような残酷なシーンや、特に後半、食料がなくなり子供たちが・・・と言うシーンは、男子たちが大騒ぎしていたのがすごいインパクトで印象に残っています。
わたしがこれをきちんと読んだのは、実は数年前なのですが(小学校の時は、サンデー等少年向け雑誌はおろか、少女マンガもあんまり読んでなかったのです)「あの時男子が騒いでいたシーンをついに読むことが出来た!!」と言う気持ちがありましたね~。

ともかく「学校ごと未来世界に吹っ飛んでしまう」と言うのは、びっくりする設定ですが(SFとしては珍しくもないのかな?)SFだからということを差し置いてもそれが何の違和感もなく受け止められるのです。
それは学校のみんなのパニックのせいかも。自分が彼らの立場だったら、やっぱりきっとこんな風な順番でこんな風にパニックや絶望に陥るだろうと言う、このリアリティがあってこそ、物語にのめりこむのではないかと思います。
物語はそんなパニックが過ぎれば、世界に何が起きたのかがだんだんと分かってくる。それは30年以上前に書かれた作品とは思えないほど、今の世の中にも通用する怖さです。
この漫画に登場する未来の姿は、単に「漫画」と言って笑っていられるものではないのかもしれません。
何よりも子どもたちがパワフルに前向きに、、しかしそれだけじゃなくちゃんと「負」の部分も織り込みながらサバイバルしていく姿が面白くって、ともかく読み始めたら止まらない。

私はでも、この作品は怖いだけではなく、感動作品として大好きです。
突然いなくなった我が子、翔を延々と「生きている」と信じて待ち続ける翔の母の姿。あるときは不思議な力を借りて、二人は接触する事ができるし、母親は窮地の翔を助ける事もします。
でも結局、この二人は物語のなかでは再会することができません。
それでも、二人はとても強い絆と愛情で結ばれていると言うラストが、思い出しただけでも泣けるほど、私は大好き。とても悲しくて切なくて、そして信じる事の美しさ。

いまだに未読の方には、ぜひとも一読されることを強くオススメしたい名作です。

その他の楳図作品のご紹介はこちらです。




この物語のラストは・・・(選択反転して下さい)

ロケットが着陸するんです。
そこには翔のお母さんが詰めた食料品などが。それをみて、この世界で生きていく決意をする子どもたち。「僕たちは選ばれた人間なんだ!未来に蒔かれた種なんだ。この世界で生きてこの世界を少しでももとの世界に戻してゆこう」と。
元の世界では、たったひとり戻った幼稚園児のユウちゃんが、翔の日記を翔の母に預けます。それを見て涙を流すお母さん。
アメリカの科学者から、翔の母になにやら電話が「何の話かわからない」と言うお母さんですが、その結末は未来で翔たちが受け取ったロケットにあるのです。
夜空を見上げるお母さんの目には、みんなと一緒に笑顔で元気に夜空を駆け抜ける翔の姿がはっきりと映っています。
時空を越えて信頼しあう親と子の、悲しくも美しい愛情に涙が止まらないのです。
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[あ行のマンガ家]楳図かずお | Comments(4) | Trackback(0)
Comment
れんどうさん、こんにちは。
体調いかがでしょうか。
お大事になさってください。
漂流教室の最後、思い出されましたか。
30年前に書かれた漫画でも、全然時代を感じさせないどころか、むしろ「近付いている」陽にも感じます。
我々も漂流している・・・たしかにそうかもしれません。
それを作品が訴えているのかも。。。
どうも…………
ありがとうございます。
ひさしぶりです。いまは少し、体調を崩しております。
ひどい筋肉痛で動けません。少しはマシになったものの胴体のほとんどをやられまして、絶叫をあげる日々でした。

なるほど最後はそういう事でしたか……。
確かに読んだはずなのに、記憶がすっぽりと抜けていました。
人間の近未来も、ああいう廃墟なのでしょうね……。いまの政治を見ているとなんか……ねえ…………。我々も漂流しているのですね。
れんどうさん、こんにちは。
コメントありがとございます!
楳図作品、苦手なのですね・・。
小さい時に読んだら、ほんとトラウマでしょうね。
漂流教室の最後が思い出されないということで・・。
このお話の最後はデスね・・

いま、追記にネタバレで書いてみました。
良かったら選択反転して読んでください。
でも、おそらく、自己崩壊はしないと思いますから、良かったら漫画そのものを読んでください♪
漂流教室
ショートさんのお陰で思い出す事ができました。でも、最後の部分は見た記憶があるのに思い出せません。……梅図作品は好きじゃなかったので……。ママがこわい……死にそうになるほど嫌いです。無理に見れば恐怖のあまり、自己崩壊を起こすかも知れません。(笑)(汗

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