2009年02月05日
![]() | ビアティチュードBEATITUDE 1 (1) (モーニングKC) やまだ ないと 講談社 2008-10 by G-Tools |
2009年最初の私の「イチオシ」作品は、これ!!
前回に書いた記事「バクマン。」も「漫画家漫画」って言う感じで、漫画家を目指す少年たちを描いた物語ですが、今回ご紹介する「ビアティチュード」も、そういうジャンルかと思います。
プロを目指すと言うよりは、この登場人物たちはほぼ、プロたち。漫画家の卵たちです。
舞台が昭和30年はじめの「トキオ荘」で、主人公が「花森ショータロー」で、東北・石巻から出てきてて、(病気の姉がいる)その友だちが「クボヅカフジヲ」で・・・・と言うと、誰しも「ピン!」と来る通り、これはやまだないと版、「トキワ荘」物語なのでしょう。
伝説のトキワ荘については、手塚太先生はじめ、石ノ森章太郎先生、赤塚富士夫先生、藤子不二雄A先生などなど、多数の著書があるので(私は未読なんですけども・・汗・・・これを機に読んでみようかと思います。いやほんとに。)言うまでもなく、このあまりにも有名なテーマに取り組んだやまだないとさん、チャレンジャーだなぁと思うし、またこの漫画を読んでみてしみじみと、やまださん、良い漫画を書くなぁとも思うのです。
もちろん、トキワ荘⇒トキオ荘、石ノ森⇒花森と言う風にちょっと変えてあって、それは後書きで著者が語ってるように「モデルは大先生たちだけど物語はフィクション」と言うこと。
フィクションだろうと思うけど、でも、あちこちとてもリアルで実際の大先生たちもこんな感じだったんだろうなって思われます。
みんなが寄り合うことでお互いを刺激して切磋琢磨しながら「漫画たるもの、かくあるべき」みたいな独自の「哲学」「信念」を構築していったんだろうなぁ・・と。熱い語りや気持ちに、今はもうなくなった何かが当時の漫画家たちに確かにあったのでは・・と。今の漫画家さんたちが足りないとかそんなことを言うつもりはないんですけど・・、時代として失われてしまったものがそこにあったというか。
特にショータローが病弱な姉との間でする手紙のやり取りなどは、ノスタルジーを刺激されて泣けてしまいますね。便利になって日本の隅々まで「近く」なってしまった今の時代からは、想像はできないような切なさや寂しさ物悲しさ・・それいじょうに思いやりがあるような気がします。
気になるのはもちろん主人公の花森ショータローですが、感情を内に溜め込んでしまうフジヲくんに目が行ってしまいます。本とはアノヒトが好きなのに言えないのね・・・、漫画を描きたいけどうまく描けないのね・・・という、もろく危うい雰囲気に、オバサンの母性本能が刺激されるのですよね(笑)。
連載中と言うことで、今後が期待される作品。
是非とも。自信持ってオススメできると思います。
と言いつつ、これもあさみさんにお借りしました。ありがとうございました。
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