2010年07月08日
砂時計 (1) (Betsucomiフラワーコミックス) | |
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テレビドラマにも映画にもなっているそうで、小学館漫画賞の少女向け部門を受賞しているようです。
主人公の植草杏(うえくさあん)と、恋人の北村大悟、友人の月島藤らの12歳から26歳までの14年間の軌跡を描いたラブストーリーです。
両親の離婚、母親の自殺・・と、12歳の少女には過酷な体験。
だからこそ、自分を支える、そばにいると誓ってくれた大悟の存在は大きく、ふたりは幼いうちから強く心を寄せ合います。
そのまますんなり大人になるまで、順風満帆に恋愛関係を続けられれば良いけど、そうはいかず・・。
いろんな紆余曲折がありながらも、この二人は決して別れないだろうな・・と確信を持って読めたのは「砂時計」と言うタイトルのせいかもしれません。
とはいえ紆余曲折がとてもリアルで、かなりはらはらさせられましたけど・・。
ともかく、二人の気持ちがどちらも良く分かり・・。
途中では大悟が薄情に見えたり「もう、大悟はやめて藤にしなよ!」と思えたり・・。
登場人物がみんな素敵な人たちばかりで、特に杏を見守り続けるおばあちゃんの存在が大きいです。
親が自殺してしまうと、子どもはかなり不安定になるそうです。
ただでさえ、親の死は子どもにとってショックなのに、それが12歳でありまた自殺であるとは、残された子どもの気持ちとはいったいどんな気持ちでしょう。
寂しいとか悲しいとかだけじゃなく、自責の念が起きる場合もあるだろうし、自分は親に捨てられたのだと思えてしまう場合もあるでしょう。自分には自殺する遺伝子があると思えたりする場合もあるかも。親と同じ年齢になったら自分もそう言う風に行動を起こすかもと言う恐怖心とかもあると聞いたことがあります。
そういう心の機微、不安が杏を通じて見せられて、本当に胸が詰まりました。
最後には「ああ、よかった!!」って思えて、まるで自分の身内の幸せを願うような気持ちになりますね。
こういう結末をこの二人が迎えるために、どうしても14年と言う年月が必要だったのだと、そう言う気がします。
おススメです。
三洋堂コミックレンタルにて。
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