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望遠ニッポン見聞録/ヤマザキマリ

2012年06月25日
4344021509望遠ニッポン見聞録
ヤマザキマリ
幻冬舎 2012-03-09

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「テルマエロマエ」が、原作漫画も映画も大ヒットのヤマザキマリさんのエッセイ。
漫画じゃないけど、こちらでも紹介しますね(*^_^*)


なかなか特異な経歴の持ち主でいらっしゃるなぁ・・・と、「テルマエロマエ」以外のエッセイ漫画を読んだときに思っていたのだけど、やっぱりごく普通に高校へ行って大学へ行ってお勤めして・・みたいな経歴ではない。
17歳にしてお母さんから「油絵をやりたいなら日本を出て海外へ行きなさい」と言われたよう。「日本だけが世界じゃないから」と言うのがお母さんの口癖だったそう。
自分の立場だったら、子どもに「高校だけは卒業して!」と言いこそすれ、「高校なんて行ってないで海外へ行きなさい」なんてことは言えない。すごいお母さんだと思う。
マリさんはそういう、ちょっと「普通」とは違うご家庭で教育を受けられたみたい。こういう言い方が正しいかどうか自信がないですが・・・(^_^;)。
で、それ以後ずっと、基本的に海外で暮らしていらっしゃるようだ。
その辺のエピソードは、著作の「世界の果てでも漫画描き」などに詳しいので、興味のある方はぜひともお読みください。
さて、海外で暮らしている著者が、日本を客観的に見つめて書いたのがこのエッセイ。「テルマエロマエ」はこうして生まれた!見たいな部分もあって大変面白いエッセイである。
印象に残っているのはトイレについて書かれた章。
著者が漫画のための取材で、水周り関係の会社のショールームに行ったとき、最新のトイレに驚愕したとあるが、これはまさしく、「テルマエロマエ」のルシウスの感じた驚愕にほぼ近かったんだろうなぁ・・・と思う。
日本のトイレって言うのは、昔はお化けが出てきそうな「ぼっとん便所」だった。
かく言う私も昔のトイレにはトラウマさえあるほど、あまり良い思いでもなく・・・トイレに落ちたとか、そんな強烈な体験はないんだけど、それでもやっぱり思い出したくもない・・。ウチのトイレが洋式の水洗トイレに変わったとき、どんなに嬉しかったか!!。
著者がそのあたりを端的に表現しているこの章では、まさにそうだそうだとうなりながら読んだものだ。
そのほか、ビールのこと、CMのこと、子どもが遊ぶカードゲームのこと(著者は子どもさんに自作カードで遊ばせたとか)それぞれふむふむと、こちらも日本を客観的に見ながら読むことが出来る面白エッセイだった。
つくづく、漫画家さんは絵も上手くなければいけないけど文章もまた上手いなぁ・・と思ったしだい。
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[や・ら・わ行のマンガ家]ヤマザキマリ | Comments(0) | Trackback(0)
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