2013年03月14日
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デビュー当時からいくえみ作品を読んで来ましたが、別マを離れて(私が・・です)あんまり読まなくなりました。たまに読むとどうもファンタジーと言うか、スピリチュアル系に流れてて、ちょっと苦手。。。
「プリンシバル」はスピ系じゃないけど、何が言いたいかよく分からない作品で(ごめんなさい)。
この「トーチングエコロジー」も、マンガ友のあさみさんにお借りしたのですが、もろスピリチュアル系のようで、苦手かもーと思いつつ読ませていただくと、あら~~面白い!!
主人公は俳優の卵のスー。清武迪(きよたけ すすむ)。27だったか、28だったか(汗)。
あるとき隣にバーで歌う歌手の卵?が引っ越してきたのですが、彼女の部屋からは幼い少女の歌声が聞こえてくる。てっきりシングルマザーとその子どもが2人で暮らしていると思い込んだスー。
でも、隣に越してきた女性は一人暮らしだというのです。
そして、彼女は自分の同級生の日下苑(くさか その)だった!
彼女とはじつはちょっとした接点がありました。
高校時代、スーと一緒につるんでいた親友の高遠峻(たかとお しゅん)にしつこく好きだと告白をし続けた彼女を、苦肉の策で遠ざけたのでした。
苦肉の策とは、スーと峻が、「恋人」だというもの。
三文芝居と思いつつも峻の発案に乗っかり、恋人の振りをしたスーだったのです。
そのときの体験が、いま、役者を目指しているきっかけのひとつだったようです。
で、日下にまとわり付いている子どもなのですが、それは、実は実体のないもの。スー以外には見えないようなのです。
ではいったい、それは何?
座敷ワラシ?
死神?
ゆーれい?
最初は、子どもが見えてしまうという状況に戸惑うスーでしたが、だんだんと存在を受け入れていきます。
スーのキャラがとてもいい。
こんな風に、ゆーれい?かもしれないものも受け入れて、拒絶しない。
仲間の自殺に心を痛め、自分にできることがあったか自問し、いや、こんな自分にできることがあったとは思えないと結論付け、不必要に自分を責めるでもなく、自分を正当化するでもない。この雰囲気がとてもいい感じですね。
少女の霊は次は、峻の姿になります。
少女ではなく、峻の姿で、日下でなくスーに取り付く。その理由は?
そこで、スーに衝撃の告白を・・。
切ない。
2巻の終わりには、その「ゆーれい」の正体はわかってきますが・・・。
愛されたいものたち。
逃げることにした(のかな)スー。
誰もいないところへ。
どっちかと言うと、スーよりも日下さんの人生が気になります。
愛されなかった子ども時代、可愛そうです。
それを引きずっているから。
親にきちんと愛されなかった人間は、なかなか人との距離感がうまく保てないと言います。
アダルトチルドレンと言うと一般的でしょうが。
胸が痛みます。
日下さんがどう再生していくのか、今後はそこに注目したいと思うのでした。
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