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花ぶらんこゆれて/太刀掛秀子

2005年02月14日
花ぶらんこゆれて… (1)
太刀掛 秀子
408617281X

花ぶらんこゆれて… (2)
太刀掛 秀子
4086172828


りぼんで大人気の連載漫画でした!

ストーリー…
フランス人の母から譲り受けた「亜麻色の髪」と「るり色の瞳」持つるり。
しかし、母はるりと夫を残しフランスへ帰っていった。
その後、父親は再婚するのだが、再婚した妻は夫の愛情を感じられず、おまけに二人の間に生れた唯は心臓が悪く、入退院を繰り返す。
そのため前の妻の面影を強く受け継ぎ、すくすく育つるりに厳しく当たってしまうのだった。
義兄の真幸はるりを優しく見守り、るりは素直で優しい心の少女に育っていったのだが、ある日、母親の気持ちを知った真幸は、るりからはなれる決心をする。
打ちひしがれつつも、強く生きる決心をするるり。
そんな時、唯の家庭教師がやってくる。
安積惣一郎と言うその青年に、唯もそしてるりも惹かれていくのだった。

るりにとっては、苦難の青春ストーリーです。
連載当時は、継母の仕打ちに怒りながら読んでいたと思う。
でも、今は恐ろしい事に、この母親の気持ちにとっても感情移入してしまう。
悪いのはお父さんだと思うのよね。
母親にきちんと向き合わずに傷つけた。
それが結果としてるりも、家族皆も傷つける事になり。
その後のケアもなんもなし??見てみぬ振りですか?
一家の主としてあまりにも不甲斐なく情けない。
お母さんは、夫の愛情を感じられない上に
子供の命も危ないとなったときの、絶望と喪失感はいかばかりであったことか。気の毒で溜まりません。
元来愛情深い人であるだけに、自分のるりに対する仕打ちにも
すっごい罪悪感を抱えていたと思うのだ。
夫が悪いよね!
義兄の気持ちもわかる。るりと母の間に入ってしまって
どっちも選べずに逃げてしまうわけだけど責められないよね。
間に入るってタイヘンだモノ。
そしてなによりも妹の唯!
心臓が痛むたびに「もう死ぬの」と恐怖に苛まれて。
小さいのにこんな苦しみを負ってしまった唯ちゃんが可哀想で溜まらんです!

でも、虐待ありの、義きょうだいの恋愛ありの
復讐劇ありの、展開としても飽きさせず、うまい作りになってる。
今読んでも本当に夢中になる。
後半は涙なみだで読みました。

なによりも「大きな窓がたくさんある洋館」「お花のたくさん咲いた庭」「花ぶらんこ」「フリル」「花籠」「手作りタルト」「手作りケーキ」などなど、オトメの夢が一杯詰まった物語なので
当時のオトメたちこそは夢中になって読んだものです。
懐かしいね。
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[た行のマンガ家]太刀掛秀子 | Comments(0) | Trackback(0)
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